【感想・ネタバレ】書物と貨幣の五千年史のレビュー

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Posted by ブクログ

電子決済は現金のやり取りを、電子書籍の普及は書店で本を買うという行為を不可視化しました。現代に至るまで、技術の進歩は多くのことをブラックボックス(BB)化してきました。BB化した社会をどのように捉えて生きていくかということを論じた(哲学的な)本です。

BBを逆に辿って解体していき(リバースエンジニアリングの手法)起源を解き明かしていく態度が正しいのか、BB化され便利になった環境をそのまま受け入れて生きていくのがいいのか、正解はわかりませんし正解はあるのでしょうか。

超大企業の中で働いているけど自分の労働の理由がわからずクソ仕事だと思って仕方なく働いている(=ブルシットジョブの)人たちがBBを考えることは、よりよく生きる助けになると思いました。

そして巻末の引用文献を一通り眺めると現代思想の最前線が掴めるような感じです。
カズオ・イシグロ、フィリップ・K・ディック、ボルヘス、ユク・ホイなど…

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2022年07月30日

Posted by ブクログ

現代人の行動や身の回りの物や手続きがブラックボックスと化していることを考察している一冊。
書名にある書物や貨幣はブラックボックスについての取っ掛かりとして電子書籍と電子決済を例に扱われ、その後はブラックボックス全体の話に移り変わっていきます。
書物と貨幣の歴史書かと思い手に取りましたが、内容の趣向が違っていたようです。
前半は歴史的変遷を、後半はSF小説や漫画・アニメを取り上げて話を進めていきます。
現代社会の仕組み全体は、大きなブラックボックスと小さなブラックボックスによる入れ子構造となっています。
ブラックボックス一つを構成している組織や個人は複雑で、どこかでエラーや欠損が起きた場合の修復は極めて困難であると感じました。

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2021年12月26日

Posted by ブクログ

他著書だが書物は「人類と哲学」、貨幣は「未来に先回りする思考法」で興味をもち、これら合わせたテーマなので読んでみた。

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2021年09月29日

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