【感想・ネタバレ】シルクロードとローマ帝国の興亡のレビュー

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Posted by ブクログ

シルクロード交易の盛衰とローマ帝国の興亡を関連付けて論じた本。

筆者の井上先生は本書を「試論」とし、議論の、あるいは読者の探究の機会になればと仰っていた(あとがきより)
西ローマ帝国の滅亡を、シルクロード交易という長く広い視点が興味深かった。

教科書的な理解では「ゲルマン人大移動」が原因とされているけど、それは本当に直接的な原因に過ぎず、既に西ローマ帝国は虫の息だったのだなあと。

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2023年10月01日

Posted by ブクログ

一般的にはシルクロードといえばNHKの番組などからユーラシア大陸を横断する陸路をイメージする。しかし古代のシルクロードは海路が主流だった。ゆえにペルシャ湾、紅海がいかに重要だったということは驚きで、ローマがパルティアやササン朝と死闘を繰り広げた意味が理解できた。そして国の存亡は軍事やリーダーの資質の前に確固たる経済力が何より必要だと学んだ。
初めて知った知識がディオクレティアヌスが始めた人頭税、地租のカピタティオとユガという制度。ここで思い出さされたのが、後年マホメットが制定したジズヤとハラージュ。マホメットはディオクレティアヌスを参考にしたのか?

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2023年01月07日

Posted by ブクログ

シルクロード交易が帝国の繁栄に大きく寄与した点を明らかにし、政治的混乱による交易への悪影響が、いかにローマの基盤を揺るがしたかを論ずる試み。当時の交易実態の紹介も興味深い内容。

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2022年05月26日

Posted by ブクログ

ローマ帝国の興亡についてシルクロード交易という新たな切り口から描いた本。一般的にローマ帝国の興隆は領土の拡大から、衰退はゲルマン民族の侵入からなされたとされている。しかし、本書ではユーラシアに起こった他の帝国との同時代性に焦点を当てることで、シルクロード交易が1世紀から3世紀にかけてのユーラシアに大きな影響を与えたのではないかと述べている。横軸と縦軸が交差する実に興味深い本だった。

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2021年09月12日

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