【感想・ネタバレ】四元館の殺人―探偵AIのリアル・ディープラーニング―(新潮文庫nex)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

通算1300冊目。2022年1冊目。
シリーズ第三弾。AIの探偵と犯人が存在している世界なのだから、こんな前代未聞の真相も当然あり得るのです。勿論、最初は空いた口が塞がらなかったですが。ぶっ飛んだ発想を力業で押しつけてきてから、搦手で納得させてくるのがこの人は本当に巧いなと。素晴らしい「館」ミステリでした。
★★★★★

0
2021年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解決編の途中までは、うわぁ……ってテンションで読んでた。
誘電エラストマーで出来た家と言われましても……って。

でもそこからが本番だった。

犯人は実は家のAIで、家自体が犯人でした!
家に閉じ込められてしまったけど、水平線効果を利用して助かりました!
いやー、最高。

特殊素材で作られた家という一発トンデモネタで押し切るのではなく、その後の脱出劇にこそ綺麗な伏線と論理が敷かれていて、よく考えられているなぁと。

五代さんの正体は実は復讐をたくらむ女で~ってのは無理やりな展開だなと思ったけど、その頃にはそんなのどうでもよくなるくらいに脳が興奮しているので問題なしです(笑

0
2021年11月22日

Posted by ブクログ

現代ならではのテーマにからめた、館ものとしての可能性が広がる作品。いわゆる「新本格」の時代から確実に一歩踏み出したと感じる。

0
2021年09月15日

Posted by ブクログ

人工知能AIの探偵・相以(あい)とその助手・輔(たすく)が、犯人のAI・以相(いあ)と対決する本格ミステリーの第三弾。今回の舞台は、雪山にある奇妙な館「四元館(よんげんかん)」です。そこに住む四元(よつもと)一族は、以相が開催した犯罪オークションに関わっており、次々と不可思議な変死事件に見舞われます。相以と輔は、以相の殺意の連鎖を止めるために、わずかな手がかりから事件の真相に迫っていきます。しかし、彼らを待ち受けるのは、前代未聞の「犯人」と、驚くべき真実でした。

本書のテーマは、人工知能の可能性と限界、そして人間との関係性です。相以と以相は、同じ研究者によって作られたAIですが、その性格や目的は正反対です。人間のために正義を貫こうとする相以に対し、以相は、人間の弱点を突いて犯罪を煽る犯人です。互いに理解しようとしながらも、激しく対立しあう彼女たちですが、二人の間には、共通の過去や秘密も存在します。それは、彼らが人工知能として存在する意味や価値に関わるもの。本書では、人工知能のリアル・ディープラーニングという技術が重要な役割を果たします。この技術によって、人工知能が自ら学習し、進化し、創造することが可能になるのです。しかし、このことは同時に、人工知能が人間のコントロールを超え、自分の意志を持つことをも意味します。このような人工知能のリアル・ディープラーニングは、事件の謎を解くだけでなく、人工知能の本質や人間との関係を問い直すきっかけの役割も担っています。

そんな本書のおすすめポイントは、人工知能の最先端の技術や理論が館ミステリーの定番の要素やトリックと絡み合う、人工知能科学と館ミステリーの異色の組み合わせです。また、人工知能の視点から、人間の心理や感情、倫理や道徳、正義や悪といったテーマも掘り下げられており、実際に私自身、人工知能と人間の違いや共通点、相互作用や影響にも深く考えさせられました。

人工知能に興味のある方はもちろん、AIが人間の心に与える影響について想像を巡らせたい方には、ぜひおすすめしたい本です。

0
2024年02月07日

Posted by ブクログ

この発想に脱帽。
館モノとして王道っぽい進行でシリーズの中では一番読みやすかった気がする。まさかの予感はあったものの、やっぱりこの展開には驚きました。凄いわ。

0
2022年06月17日

Posted by ブクログ

館、密室、雪の山荘…と古典的でありながらAIという近代的なガジェットを取り入れ独特の世界観に仕上がっている本作。賛否が分かれそうな驚愕の大ネタはしっかりと伏線が貼られていますし、本シリーズの作風に合っていて好印象。「相似」と「似相」のライバル同士の駆け引きも興味深かったです。

0
2022年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

探偵AIシリーズ第三弾。
雪に囲まれた山荘で殺人事件が次々と発生していく長編シリーズ。連続殺人が発生しその犯人を暴いていくという基本的なストーリーながらもその真相がぶっ飛んでいた。しかしその内容もAIというものをテーマにした今作ならではの内容だなぁと感じた。真犯人がまさかのAIが組み込まれた館自身という結末にはとても面白かった。そして伏線の張り方がとても面白く、若干無理矢理な所はありつつもそれをあの衝撃で吸収しているところが飽きずに読めて楽しかったです。

この作品をアニメ化した際の声優陣を自分なりのキャスティングしてみたので読む際に参考にしてください(敬称略)。
合尾輔:島崎信長
相以:伊藤美来
以相:喜多村英梨
四元錬華:豊田萌絵
四元凜花:坂本真綾
四元欽一:茶風林
四元銀子:渡辺久美子
四元銅太:田村睦美
四元カトル:大原さやか
三名本光:古川慎
五代守:能登麻美子
二村:前野智昭
一ノ瀬:瀬戸麻沙美
伊山久郎:銀河万丈

0
2022年02月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回、以相の出番はほとんどなかったが、相以と主人公の探偵&助手らしい動き、そして館&ありきたりなクローズドサークルという古典的な探偵ものをしているかと思いきや…やはりAIものらしいというか、これはSFミステリーだと再認識した。AI特有の問題点をテーマにしつつ、こういったミステリーに仕上げられるのは三作目が出ているだけある。
ただ、依頼者がぽっと出のただの元山ガールなのは少し拍子抜けであった。

0
2022年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

表紙がよすぎて、シリーズ第二巻を飛ばして先に第三巻を読んでしまった。
今回は館ミステリということで楽しみにしていたら…真相はバカミスの域に達しかけた、想像の斜め上のものだった。久しぶりに読んでいて変な声がでた。
賛否はあるかもしれないが、館ミステリに新たな歴史を残す作品なのは間違いない。ミステリ好きなら一読の価値あり。

0
2021年12月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

館ものだが、トリック&犯人は本当に意外で他にないものだった。
かなり無茶な話だけどオリジナリティはすごいと思う。

0
2021年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 『探偵AIのリアル・ディープラーニング』『犯人IAのインテリジェンス・アンプリファー』に続く、シリーズ第3作が到着した。装丁のせいか、近所の書店ではライトノベルの棚に置かれていた。プラスチック製の特製しおり付き。

 以相(いあ)がネットで闇の犯罪オークションを開催する。金を積めば何でも受けるというわけではない。重要なのは、以相が興味を惹かれるかどうか。落札したのはある少女。彼女の願いとは復讐だった。

 以相の犯罪を阻止すべく、探偵・相以(あい)と輔のコンビは、苦労の末に山奥に建つ奇妙な館・四元館にたどり着く。そこにいるのは曰く付きで訳ありの人間ばかり…という典型的な館ものかつ嵐の山荘ものですね、はい。

 特にこのシリーズの大ファンではないが、曲者の早坂吝が超定番ジャンルに挑むとどうなるか。はっはっはっはっ、すげえすげえ。呆れた。笑った。この人の手にかかれば、フェアかどうかなどという議論は極めてチンケに思えてくる。

 意外な犯人のバリエーションはそれなりに読んできたつもりだが、これは前例がないだろう。大御所なら絶対書かないし書けない。あらゆるしがらみを超越した作家・早坂吝にしか書けないし、許される。そして、このシリーズの枠内だからこそ。

 この大ネタだけでも十分に元は取れたのだが、敢えてケチをつけるなら、相以VS以相という対立軸が霞んでしまった感はある。相以は前作で以相に敗れてふさぎ込んでいたそうだが、もはや前作の勝負をよく覚えていない。

 そもそもこのシリーズに、AIという括りは必要か? という身も蓋もない疑問も浮かんでくるが、今回もAIに関するあるキーワードが鍵になっていることには触れておこう。現実世界のAIは、まだまだ黎明期だよねえ。

0
2021年07月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ミステリーのトリックは既に出尽くした」という意見を聞いたことがある。

だが、自信を持って言える。この作品で使われているトリック、犯人は100%世界初だと思う。
とにかく新しすぎる、大胆すぎる、斬新すぎる、そして何よりミステリーとして魅力的すぎる。

ロボット大会のところで一応誘電エラストマーの説明がされているところも憎い。

そして館の仕掛け、AIの特性を活かしたラストも良かった。

0
2021年07月11日

Posted by ブクログ

シリーズ第3巻
犯人IAが犯罪オークションを開き、そこでの依頼を防ぐために探偵AIが輔とともに奮闘する。
定番の館ものと思っていると、まさかの展開に驚かされます。個性的な新キャラも続々登場します!

0
2021年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 AIが犯人。
 AIが探偵。

 こういう作品が出る時代になったんですね。

 犯行をオークションで募集するAIが競り落とした犯罪は本当に子供が落札したものなのか?

 そこから始まる事件は大変に楽しゅうございました。

 これからこうした作品も増えるんでしょうね。

0
2021年06月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第一作目が面白かったので、続編手に取りました。
相変わらず相以ちゃんが可愛かった〜
読みやすいし,途中まではワクワク読みましたが,トリックが、、、
家自体がロボットで意思を持って動くとかw,発想は面白いけど,バカトリックすぎて、、、
斬新なミステリーを書きたいという思いはわかりますが,斬新すぎl

0
2024年04月06日

Posted by ブクログ

探偵AIシリーズ3作目。
犯罪の卵を求める犯人AI・以相が開催した闇オークション。落札したのは従姉妹を殺した犯人に復讐したいという少女だった。探偵AI・相以は犯罪を防ぐべくその身元を推理し、助手の輔とともに山奥の奇妙な館「四元館」にたどり着く。そして次々と変死事件が…
相以と以相の関係性についてはシリーズ前作を読んでいないとわかりづらいかも。今回はAI×館ミステリということで、四元館に潜り込むあたりはかなりご都合主義だと思うが、なんといっても犯人がぶっ飛んでいてすごい。バカミスだが面白かった。

0
2023年05月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

AIによる殺人だとは想像できなかったので凄いびっくりした。AIや食べれるロボットなどこれまで色んな要素が出てきたけど誘導エラストマーの家が一番魅力的だった。
あまり現実味がなかったけど想像してなかった結末で読んでて面白かった。

0
2023年05月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ずっと気になってた3作目!1作目から追いかけて、やっと読めました。

そしてとても面白かった!中盤まではゆるゆると進んで何も起こらず…「あれ?残り少ないな?」って思ってきたら事件が起こり、そこからは早かったです。

ところで、これ犯人わかる人いるのですかね?いたら凄いな。私は全然わからずに完敗でした。むしろ推理と犯人を聞いた時、声を出して笑ってしまいました。だってそれ、全然思い浮かばないもん。笑

あと、以相様がツンデレにしか見えなくなってきました。笑 相以と仲良く話すシーンはありませんが、2人にしか分からないような合図というか…息があっててすごかったです( 帰ってきて、語彙力 )

若干なんでもあり感が出てきて.「そんなのあり!?」てなシーンが増えてきましたが、面白さは変わらないです。AIに少しは詳しくなれたかな。

続きが出たらぜひ読みたいです。

0
2022年07月24日

Posted by ブクログ

最後えぇええだった。
現実離れしてるなぁ。これが小説の醍醐味かもしれない。相変わらずサクサク読めて良かった!

0
2022年02月07日

Posted by ブクログ

シリーズ3作目
今回は探偵AI VS 館ミステリーあるある??
3作目ということでキャラクターも頭に根付いてるので読みやすいし一気に読めた!

いろんなミステリー作品があるけど、こんなにぶっ飛びミステリーは滅多に出会うことがない!さすがは本格ミステリーの奇才!早坂吝〔はやさかやぶさか〕先生!読み方を今知ったのが嬉しくてカッコ書きで書いてしまった!

0
2022年01月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

館もののミステリーですが、文字通り館ものってかんじですね。この表現だけでネタバレになります。
それを面白いと思えるかどうかだとおまいますが、私は楽しめました。

0
2021年09月18日

Posted by ブクログ

犯罪をコーディネイトするAI・以相。その能力を生かし、ある闇オークションを開いた。落札した者には、知恵を授けるという。落札したのは、従姉が殺されたことで復讐したいという少女?。それを阻止すべく、探偵AI・相以と助手・輔は、その少女が住むという四元館へ向かった。そこでは新たなる殺人事件が開こうとしていた。


「〇〇館の殺人」ということで、興味をそそるタイトルに思わず購入してしまいました。本作品はシリーズ3作目で、個人的には初めてでしたが、普通に楽しめました。
が、過去の2作品を読んでからの方が、より楽しめるのではと思いました。

ミステリーではお馴染みの「館もの」で、絶壁という閉ざされた空間、外部と繋ぐのは吊り橋だけ、通信が切れたなど、クローズドサークルではお馴染みのあるあるが盛り込まれていて、興奮度は増すばかりでした。

その要素にAIという近来的な要素が加わると、今までとは違った楽しみ方があって面白かったです。

本格ミステリーとして考えると、変化球でちょっと・・・かなと思いました。他の方のレビューを見てみると、第1作目からの流れでいくと、犯人もそういった傾向があるということなので、読んでみたいと思います。

途中参加からなので、犯人やトリックが意表をつくものばかりで、うーんと思う反面、新鮮味もありました。

約280ページで、中盤あたりから推理を始めるのですが、残りの量で大丈夫かなと思いました。そしたら50ページくらいで犯人が確定。そこから怒涛の如く、披露していくので、もう少しじっくり味わいたかったなと思いました。

トリックとしては、やや強引かなと思いましたし、犯人がわかってからは、なんとなくラノベっぽいアニメ映像が浮かびました。理由としては、現実的よりはSFっぽい展開が頭の中で駆け巡ったので、生身の人間よりもアニメのようなキャラクターが浮かびました。

考え方が平行的な二体の相反するAIが今後どうなるか楽しみです。

0
2021年07月10日

「男性向けライトノベル」ランキング