【感想・ネタバレ】平和をつくった世界の20人のレビュー

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Posted by ブクログ

「平和」を築くことに多大な貢献をした(している)人々の人生や思想を、とても分かりやすい文体でシンプルに紹介してくれる1冊。

この本そのものが、愛情深く作られたであろうことが良く分かる構成で、「はじめに」から本文、「おわりに」に至るまで、工夫と慈愛と前向きなエネルギーを常に感じることができる。

0人は、本の中では一応大きなカテゴリ毎に分類されていて、『非暴力を選ぶ』『平和を生きる』『多様性を大切にする』『あらゆる命を重んじる』『地球環境を大切にする』のどれかで紹介されているのだが、「あ、そうか、それも平和につながるのだな」という発見がいろんなところであって、自分自身の新しい思考回路が1本拓いた気がする。印象的な人はたくさんいたけど、なかでも、『平和学』を教えなければならないと主張・実践しているコールマン・マッカーシーの紹介が強く心に響いた。確かに、学ばなければその思想を実行に移すのは難しいし、その尊さも自覚しにくいよなぁ。何もせずなんとなくみんなが平和を望めば平和になるはずだという考えは、ものすごく非現実的で、甘い。

コールマン以外にも、ベトナムの禅僧ティック・ナット・ハンの非暴力に徹する主義やその言葉、『聖杯と剣』を著したリーアン・アイスラーの「支配型」「協調型」に二分されるという文化論、アルベルト・シュヴァイツァーやレイチェル・カーソンの生命の尊重がそのまま平和へとつながるという根本的な思想、それらもハッとされられるものが多くていろいろと考えさせられた。

これだけの情報が、こんなに優しく丁寧にまとめられている本はなかなかないんじゃないだろうか。自分なりの、平和への第一歩、を踏み出すために、静かにじっくりと「大人」が読むにも最高の本。

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2012年02月14日

Posted by ブクログ

091209 by library new books mail
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『平和で教育をつくる』小松太郎、『国際協力と平和を考える50』森英樹、
Ⅱ平和を生きる
Ⅲ多様性を大切にする  100221
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「森の博士」のソロー、『沈黙の春』のカーソン、MOTTAINAIのマータイ、非暴力のガンディー、子どもと動物を守ったリンドグレーンをはじめ、キング牧師、ダライ・ラマ、マザーテレサなど、世界各地で独自な方法により平和を築いた20人を紹介。それぞれが残した言葉を通してその生き方をたどります。

ベラー,ケン
コンサルティング会社ニア・ブリッジの共同創業者、現社長。同社は企業価値を収益に結びつけると同時に、世代間の多様性、明確なビジョンを持ったリーダーシップ、地球環境の持続可能性などの分野でのアドバイスを専門としている

チェイス,ヘザー
動物愛護や環境に配慮する製品の普及をすすめる、国際的なモデル団体「良心あるモデルたち」の創設者。動物愛護や環境保護に関する賞を複数受賞している

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1 非暴力を学ぶ
ヘンリー・デイヴィッド・ソロー―思慮深い生き方
マハトマ・ガンディー―非暴力による抵抗
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア―夢を持つ勇気
アンデルソン・サー―変革の手段

2 平和を生きる
マザー・テレサ―愛を行動に表わす
ティック・ナット・ハン―平和に生きる
コールマン・マッカーシー―平和を教える
オスカル・アリアス―人類すべてが「私たち」

3 多様性を大切にする
ブルーノ・フッサール―宗教間の調和を求めて
デズモンド・ツツ―みな家族
リーアン・アイスラー―支配ではなく協調を
ダライ・ラマ―世界を照らす思いやりの心

4 あらゆる命を重んじる
ヘンリー・ソールト―みな兄弟という信念
アルベルト・シュヴァイツァー―生命への畏敬
アストリッド・リンドグレーン―声なき者のために声を
ジェーン・グドール―人間らしさを理解すること

5 地球環境を大切にする
レイチェル・カーソン―自然界のバランス
デイヴィッド・スズキ―「発展」を問い直す
ネーダー・ハリーリー―持続可能なコミュニティ
ワンガリ・マータイ―平和の種をまく

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2010年02月21日

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