感情タグBEST3
単行本でずっと買ってきて、やっと最終巻。とても長く感じたが、この話のボリュームで考えるととても短いものだったと感じた。そしてまた一から読み返したいと思う終わり方だった。この作品と同じ時代に生きていることに感謝したい。
レビュー2。
長すぎで怒られたので通常版と特装版に分けました。
〜続き。〜
ミカサは全ての生命を「地ならし」するエレンを愛し続けることを決め、その手で死をもたらすことも同時に決めます。この選択はユミルにとって〝選ばなくてはならないけれども、出来ない選択〟です。できない理由は愛なのか、依存なのか。
人は孤独です。どこまで行っても孤独です。愛する人との別れは絶対にやってくる。それでもその愛する気持ちと、孤独の苦しみを抱え続けながら生きていく。
その決意が成長であり、100%依存からの自立の第一歩でもあります。
ユミルの姿は幼いです。
3人の娘がいる母親の姿ではありません。心の成長をその時点で止めてしまっていることがよく読みとれるかと思います。
ユミルは自分自身が持つフリッツ王への愛を認めることもできなかったのではないかと思うと、悲しいです。ユミルのように愛する人から道具のように扱われることの苦しみを知っている人は意外にもたくさんいると思います。
愛する人に愛してもらえなかったし、人として扱うことすらしてもらえなかった悲しみの前では、自分がその人を愛していることすら曖昧になってしまいます。
だからこそ、エレンを公然と愛するミカサが、エレンの命を奪い、それでも愛を貫く姿は、ユミル自身が愛を持つことの承認でもあったろうと思います。
人道にもとることをして、とても許すことのできない人を、許し愛するミカサの姿そのものが
ユミルの心を救ったわけです。それはフィリッツ王への愛の許可であり、心の解放です。それが巨人の呪いを解いた。
この話はすべて、そういった
真実の愛が呪いを解くものがたり
だったんだ、わたしにはそう解釈されました。
なんというか、私個人としてはしてやられたって感じがします。全世界を巻き込んで、その実は真実の愛のであったという。。。ぽつねん。。。
あなたに
かかっている呪いはなんですか
例えば容姿
例えば知能
例えば家柄
例えば名前
自分では抗えない生まれつきの呪い
そういうものを解いてくれる
真実の愛の存在
諫山センセーには
そんな存在があったのかな。
ちょっと聞いてみたいですね。