【感想・ネタバレ】物理学者のすごい思考法(インターナショナル新書)のレビュー

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理論物理学者の著者のエッセイ集です。

高校物理をこれから学ぶ人にも、高校物理を一通り学んだ人にも、ニヤリとするページがたくさんあるのではないかなと思いました。

科学者ってこんな人だよ、と、いろいろな著者の習慣や考え方がちりばめられているのですが、その多くを「あ、これ、自分もやったことある!」というもので(レゴとか、ノート迷路とか、エレベータへの詰込みとか、床のタイルとか数えきれないくらい)、そうか、自分は理系の人間として生きてきましたが、ここまでの生き方は間違っていなかったんだ! と妙な自己肯定感を得ました笑

そして、物理学の研究と日常的な発見の類似性や相似性を考える場面はとても興味深く読むことができました。

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2023年11月25日

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物理を学んだ端くれとしてはとても興味深く読めた。私も納得する場面もあり、学生時代に戻った感覚になる。
時々登場する奥さんの秀逸なツッコミにどんな方なのか興味がわく。

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2022年09月01日

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物理学者の理系エッセイ。とはいえ内容は緩く文系人間でも充分楽しめる。奥様のツッコミと落ちが笑える。

物理学者がついつい日常で考えてしまう理系脳について語る。子供とギョーザを包みながら皮とタネのバランスを思考したり、たこ焼きのサイズと昆虫の大きさの近似性、ニンニクの皮を向きながら微分に思いを馳せたり

理論物理学など小難しい話は全くなく日常の話から物理学や数学の理論を説明する、楽しいエッセイ。

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2021年09月30日

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橋本氏の本は、過去に何冊か読んだことがありまして、それらが面白かったので、こちらも読んでみました。

自分自身、物理学科卒、ということもあり、納得できる部分がたくさんありました。
たとえば橋本氏は、「無限」という言葉を使わないようですが、自分も、「無限」は、本当に「無限」であることを表す場合しか使いませんし、他にも「絶対」とか「最高・最低」といった言葉は、それらが定義できる場合を除き、使いません。

そういえば、会社の採用試験の面接官をしている際、エントリーシートの趣味の欄に「読書」と書いている人に「どんな本を読みますか?」と聞くと、たいてい「何でも読みます」という回答が返ってきます。
そこで、「では、科学関連でおすすめの本があれば教えてください」と聞くと、たいてい「そういう本は読みません」と言われます。
そういう場合、心の中で「何でも読むって言ったじゃん!」と怒りつつ、次の質問に進む羽目になるので、「何でも読みます」と言われたら、まずはおすすめのジャンルを聞くようになりました。
そんなわけで、普通の人が使う「何でも読む」は、どうやら「いろんな小説を読みます」ぐらいの意味しかないことを、45歳ぐらいのときに初めて知りました。

それはさておき、橋本氏には、最強ともいえるパートナーがいますね。
それは、橋本氏の奥様。
非物理学者かつ主婦の代表として、基本的には常識的に振る舞いつつも、ときに橋本氏の斜め上をいく思考を展開することで、橋本氏の思考を打ち砕く、素敵な奥様。
その存在が、橋本氏の魅力をさらに引き出しているように思います。

ちなみに、巻末に参考図書が13冊紹介されているのですが、そのうち10冊は読んだことがあります。
できれば、残りの3冊も読んで、橋本氏に近づきたいと思います。

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2024年04月29日

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物理学的思考法、心掛ければすごく簡単なのなら出来そうな気がする……と思ってしまうぐらい、面白かったです。

心に、科学を!

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2024年03月04日

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クロワッサン・ブックガイドから。いわゆる物理学入門みたいなものではなく、物理的思考を根底にある著者の手になる、日常に纏わるエッセイ集。だから難解さはほぼ皆無で、さらさらと読める内容なんだけど、そこかしこに物理的素養もさしはさまれる、という結構。そのあたりのバランスも絶妙で、終始興味深く読み進められるのが素敵。

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2023年10月05日

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何かに没頭するというのに、私はよく憧れる。
物理学に没頭するなんて、限られた人だろうし、頭も良くないといけないだろうし、こういう人っていいよなぁと、よく思っていた。
でも広くいえば、人生そのものに没頭してればいいんですよね。
別に何かひとつに没頭する必要もない。
それにしても物理学者の思考は、曰く「役にはたたない」かもしれなくとも「常識を逸脱する」という点においては、よい思考だと思いました。

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2023年06月08日

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思考法というより、物理屋さんのエッセイ。
専門分野に絡めた日常の捉え方は面白い。気を抜いて笑いながら読む本。

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2023年02月15日

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自分は物理学者ではないが、将来研究職につきたいと考えている。物理学者は研究だけでなく、日時生活でも独特の視点で常に思考している。問題の抽出、定義の明確化、論理による演繹、予言の4スッテプをフォロー思考する。(物事を抽象化、現象発生の理由を推測、仮説立てる、実証のための実験)どんな些細な事や、数字、文字、問題に視点を当て思考している。これは一種の研究でもあり、学者にとって研究は趣味ともかんがえる。そう、言えるようになった時自分も一人の研究者として成り立つのかもしれない。


研究した成果が誰に役立つかは分からない
近似をよくする
自然は曲線をつくり、人間は直線をつくる
集中するためにメガネを外して情報をシャットアウト
科学者は論文を通して社会と接する
不安から安心へ、気分の高揚とその後の安定化が美を感じる
ある一定の苦しみの後に、発見があり、喜びを味わうこのサイクル

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2022年02月14日

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物理学者が日常、どのように考えるか、読みやすく、ユーモアたっぷりに書いたエッセイ。

物凄く面白かった。

家で餃子を作っていた時に、このペースだと皮が足りなくなる。どうすればよいか物理学的に考えたり、エスカレーターの片側を空ける習慣を無くすにはどうしたらいいか考えたり。

自分とは次元の違う人の脳の中を見た感じだった。

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2021年12月06日

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物理学者の思考法として、とっつきやすい日常的な例を挙げてそこに潜む筆者の考え方が記してある。
語りも内容もゆるりとしており、物理に疎遠な人でも読み易い形で作られている。1つ1つの節が独立しており空いた時間などに読み進め易いのも良い。一方で(大衆に向けた本であるのは理解しているが)、理学徒としてはもう少し橋本さんの専門など堅い文章が読みたかった気持ちもある。
特に気に入った節は、「カオス的人生」「人生における数学」「研究という名の麻薬」の3つである。
橋本さんならではの面白い視点と、また研究してみたくなるような書きぶりは、また必要な時に読み直そうと思う。

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2021年09月19日

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物理学者の一般向けエッセイ。日常のなんでもない事を理論物理学としてどう見ているか(つい見てしまっているか)や子どものころに好きだった遊びなど。大阪人らしいユーモアに、奥様のツッコミも楽しい。
『雲』『かな漢字変換』が好き。ギョーザは息子も同じことをしていて、天才物理学者の素質あり?笑

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2021年08月26日

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日常生活で、物理学者が思い浮かべるいろんなことを見える化したエッセイ集。
常日頃から、世の中の法則を解き明かすべく、考え続けている極端な人たちの生態を観察できる。想像できない展開なので、著者に委ねてただ読みすすめるだけだ(褒めているのです。こんなふうに世の中を眺めている人がいるんだなぁ〜)。

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2021年07月09日

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 個人的には、1・3章が面白かった。
 高校入試の小論文に使いたくなるような文章が続く。
 奥さんネタで落とすところが、関西人。

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2021年07月08日

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ネタバレ

面白おかしく、そしてわかりやすく、物理学者の脳の中を説明してくれているが、わからないものはわからない。例えば、ニンニクの皮をむく話では、「がっかりしたような、安心したような、妙な感覚に襲われた」というが、私にはそれがどんな感覚なのかわからない。どんなにわかりやすく書かれていても、理論物理学を極めた橋本さんの脳を本当に理解できることはないのだと思ったらさみしくなった(このことはこの本に限らないけれど)。
しかし、問診票の最後、「以上10の質問のうち一つでも『はい』の答えがあれば、症状は劇的に改善しています」の文を見て、救われた気がしてウルっと来てしまった。・・・考えすぎですかね(-_-)。

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2021年07月02日

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「物理学者のおもろい思考法」の方がピッタリな楽しい本でした。正直なところ、文系人間にはなかなか理解できないですが、物理とはこういう学問なのか、科学者はこういうことを考えている人なのかと初めて知りました。
高校生の頃に読んでいたら理系に進んでいたかも?いや、無理か…

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2021年06月20日

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ネタバレ

積分…小さく分けてそれぞれを足し上げる
微分…ちょっとだけrを変更した時に出てくる変化分
物理学の基本的な考え方…物事の量を比べる
など、文中のちょっとした解説や、物理学者の考え方が興味深くて面白かったです。

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2021年05月09日

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本書を手に取るまでは実用書やビジネス書のような内容なのかなと想像していましたが、中身はエッセイ集でした。

なので、購入する際にはタイトルだけで判断しないほうがよいです。

理系や物理を学んでいた人であればあるほど、「あるある」と感じる確率は上がり、本書を読んで楽しめる可能性がより高まるのではと思います。

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2021年04月11日

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ある人に世界がどう見えているかは、その道の言語を勉強しないとよく分からないが、物理学者の本書の例では、見え方が違うということは少なくとも分かった。研究が社会の役に立つかどうかは全く考えていなく、宇宙を支配する普遍性を発見したいという動機によるという感覚が新鮮。

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2023年05月03日

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タイトルに、自ら'すごい'と形容する思考法につき、著者自身の経験を踏まえて、平易に説明していく。まず物理学者の頭の中がどうなっているのか、どんな思考をしたがるのか、次にそんな思考プロセスをもつ人間はどのように作られていくのか、最後に、出来上がった物理学者の変な生態を紹介している。身の回りの出来事に対して、モデル化して解析したい欲求が強いことがわかり、生活感から乖離しがちな行動を、奥さんのストレートな一言で現実に戻される、その雰囲気がいい。
物理学は数学により補完され、数学は物理学により具象化される、そんな両者の関係がお互いを高みへと導いていくことだろう。

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2023年04月13日

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物理学者の考え方の分析というものかと思いきや、別の意味で興味深いもので、日常の生活の中で、物理学者がどのようなことを考えながら過ごされているのか、著者自身の経験から具体的な事例をエッセイ風に述べられています。職業病といいますか、普段の生活でも物理学的なものの見方をしてしまう、それを面白く(大阪人的に)語られるのを読むことで、読者にこの世界の魅力を知ることができます。難しい理論などは極力省き、こんな思考の仕方をするのだということを、それにまつわる面白い話(奥様のツッコミとか)を純粋に楽しむことができました。そんな中でも、物理学者の知恵といいますか、面白い考え方を学ぶことも出来、ためにもなる一冊だと思います。

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2022年07月08日

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ちょっとタイトルと中身があってない感が
あったけど、面白く読んだ。
和光の、人が吸い込まれていくビルね…笑

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2022年03月02日

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専門的な分野の掌編集。なんだけど、エッセイっぽさが盛り込まれていて面白い。もっと実用書寄りだと思っていた。物理学にあかるくなくても、軽快に書かれているので楽しくサクサク読める。前書きを読んだときはこういうサムい雰囲気で進むのかな…とちょっと怯えたけど、ユニークさと専門性の内容のバランスが良い。
「「死ぬで」の部分は医学部に任せ、「ギューギュー」という表現は文学部に任せてしまおう」(p79)の部分は声出して笑った。ここは本編のなかで生きる描写なので読んでみてほしい。

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2021年11月13日

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物理学科卒の自分からすると共感出来る部分がたくさんあったが、本物の理論物理学者は度が過ぎる。
ただ、そんな物理学者の考えた推論も経験論に基づく奥さんの理論には一歩も二歩も及ばないないというのが面白い。妻は偉大だ。

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2021年10月31日

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エスカレーター
 2人並ぶと沢山運べる
 香港 高速で二人とも速い 片側を開ける必要がない

たこ焼きの巨大化
 甲虫は巨大化するために体を扁平にした
 それはたい焼きで実現されていた

数学 = 矛盾しない論理だけを頼りに新しい言葉を作る
物理 = 宇宙で起こるすべての現象を数式にして解き明かす

黒板は宇宙
 どこまでも広がる新しいアイデアや考え方が「見える」
 湯川秀樹のコロンビア大学時代の黒板 大阪大学理学部共用スペースで使える

教科書 = 神の視点
マンガ = 人の視点
研究論文 = 人と神が触れ合う瞬間の提供
身近な現象を司る原理を拡大して適用するのが 物理学の作業

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2021年10月24日

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ネタバレ

理論物理学者の著者が培ってきた個人的な思考法を日常生活に適応したエッセイ、と冒頭で述べているように、サイエンスの本ではなく、理系雑学エッセイです。

花火がどーん!と上がって次のうち、どちらの感想を思い浮かべますか?
1.今のはマグネシウムがちょっと多いな。
2.音の遅れから発火点は約2キロ
3.仰角が30度だから三角関数が使いやすい。
4.1~3のいずれでもない。
このうち、2番が物理系です。
これを読んで( ゚д゚)ポカーンとする人は、本書は読めません。4番の人も面白くないかもね。因みに自分は1番だったので化学系で、紅色はストロンチウムだね、とか言ってしまうタイプ。3番は数学系。
頭の良い人とキチガイは紙一重といったりしますし、物理学者だけでなく、多くの科学者は変人的な要素を多分にもっていますが、ところどころに出てくる奥様が、理論物理学的な考察を、現実的な解(一般常識ともいう)で一刀両断するところがエスプリになっていてほほえましい。片意地張らずに読める、休憩するときの甘いカフェラテのような印象でした。

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2021年08月28日

Posted by ブクログ

本書の読者対象は中学生以上で、日常の身近な話題が多いので取っ付き易いといえる。
だが「すごい思考法」というタイトルは本書に合っていなくて、何でも物理法則と結び付けちゃう悪癖があるというだけ。
何の役にも立たないことを悶々と考えて自己満足に浸っている著者は、身近にいれば「うっとうしい」or「めんどくさい」奴だと思う。
軽くあしらっている奥さん、エライ!

本書はあまり堅苦しく考えずに物理バカの思考回路を笑い飛ばす感じで読めばいい。
つまらない話題もあるので、そこは読み飛ばせばよい。

しょっぱなは、「エスカレータ上で歩かないようにするにはどうしたらよいか?」という問題を考えるエッセイだ。
幾つか解決案(段差を大きくするなど)を考えていた時に香港で目撃したのが、人々がエスカレータ両側にきちんと立っている情景。
そのエスカレータに乗ってみて理由が分かる。
日本のエスカレータと比べて明らかに"速い"ので歩こうという気が起きないのだった。

私は科学者ではないが大学は物理学科で、著者ほど極端ではないが(文系とは違う)同類の思考癖があるかもしれない。
花はなぜ綺麗か。葉っぱはなぜ緑なのか。緑が嫌いな理由があるから緑の光を反射するのだ。な~んて考える所は同じだ。
また、好きな画家がエッシャーというのも同じだ。
3月生まれで、小学校の時は一番背が低かったのも同じ。
筆者には物理オタクの変な奴という印象を持ったが、少しだけ親近感が湧く(同種の人間に見られたくはないが、、)。

シャーロック・ホームズは科学の素晴らしさを広く世界に伝えているらしい。
芦田愛菜もホームズのファンみたいで愛読書に挙げていたし、自分も早く読まなくてはと思った。

自分で問題を設定して自分で解く。世間はそれを研究者と呼ぶらしい。
自分は問題を設定することはできたが、自分で解くことができなかった。だから研究者にはなれなかったんだなぁ。

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2021年08月25日

Posted by ブクログ

物理学者のエッセイ
概念とか理論が分かればハマるのだろうな
なんとなくのエッセンスしかわからず、モヤモヤ
でも本気で考えて答えを見つけたら脳内麻薬が出まくるのだろうな

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2021年07月31日

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研究が大好き、数字が大好き、考えることが大好きという感が満載ですね。好きなことを仕事にできるのはやはり幸せなんですね。そう言えば、大学生の頃、切符の四つの数字を見ると答を10にすべく思わず計算してしまう友人がいました。懐かしい。

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2021年07月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者のように、日常の出来事にアンテナを張って物理学的に考えられれば楽しいだろうなと思いつつ、そのような、常に考える癖をつけるのは研究者じゃなくても大切なことだと思った。好奇心を持ち、いつもワクワクしていられる心を持ちたい。

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2021年05月24日

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