感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本を読めば、老後について必要以上に不安に感じることはなくなる。若いうちから自分に無理をして、老後の資金を確保するために働かなくていい。ある年齢を過ぎたら、仕事に邁進するよりも、自分で楽しいと感じられる時間を多く持てることの方が、老後の幸せにつながることに気づかされる。
日本は税金を払っているのに社会から守ってもらうのは恥だと思っている人が非常に多い。年金だけでは暮らしていけない。だが生活保護となると、世間体もあり及び腰になる。国がやるべきは国民の老後の不安をあおるのではなく、堂々と生活保護を受けられる仕組みをつくることではないのか。
老後を過ごす上で不安に感じるのは、お金と病気でないか。特に認知症は、脳の病気でその症状も十人十色。自分の親、もしくは自分が認知症となると、その家族はきっと頭を悩ませることだろう。しかし認知症である本人はどうかと言えば、むしろ多幸感に満ちているという。「その人の最もいい時代に戻る」といった方が近いのかもしれない。わずらわしいものから解き放たれることで、本人にとっては楽しい思い出に浸って、のんびり過ごせる。本人は苦しんでいるわけじゃない。そう考えると、認知症を目の当たりにして向き合う者にとって、少しは心の負担が軽くなるのではないか。