昨今「絵画」に関するマンガの人気が高まっている中、新たな「絵画」物語の登場です!!
かつては神童と言われていたものの、才能の限界を感じ日本画家への夢を諦めた荻原(おぎはら)あかり。
彼女はある日海で自殺をしようとしていた男と遭遇します。
本名も素性も解らない男は臣(おみ)と名乗り、あかりが家にしまい込んでいたかつての絵画や絵の道具を発見し、天才的な絵を描いてみせます。
そして、その絵をあかりの名前で売りに出して金にしろと持ちかけるのです…!!
臣の絵はあまりに衝撃で、「あの絵を描くのは自分であってほしかった」とあかりに思わせるほどでした。
悔しさもあり、認めたくない気持ちもあったあかりは、ギャラリーに自分の作品として男の絵を持ち込みます。
「売れなければ(評価されなければ)いい」という思いとは裏腹にすぐさま買い手がつき、評価されることに…。
今まで何百枚と描いても認められなかったあかりは、その事実に複雑な気持ちになるのです。
絶対的な才能の前に凡人が打ちひしがれる物語や、天才と一緒にいることで磨かれる物語は数多くありますが、この物語はそれらとは若干違っています。
才能の開花・嫉妬も描かれるのですが、ゴースト画家となってしまったあかりは今後どうするのか…そもそも謎の男の正体は…!?というサスペンス要素が強いのです。
何者かになりたくてもなれなかったあかり。
何者でもないものになろうとする臣。
感情タグBEST3
謎の天才画家に魅了される
画家になれなかった彼女と、突然海に流れ着いた謎の天才画家。
彼女の複雑な葛藤、それなのにもう完全に彼の絵の世界に魅了されているのがビシビシ伝わってきます。
51ページの試し読み、物語のきっかけが出来上がるまでの内容。絵は不安定だけど祥伝社なじみのざっくりした雰囲気で興味を持つ。でもなりすましで長くは保つだろうか。