【感想・ネタバレ】トッカイ 不良債権特別回収部のレビュー

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Posted by ブクログ

バブルの後始末に奔走する男たちを描いたノンフィクション。

乱脈融資に走った住専会社。それを裏で後押しした銀行。莫大な不動産融資により膨れ上がった不動産業者。
バブルの熱狂で異常な日本の後始末をするために作られた整理回収機構のおはなし。

冒頭から悪徳債務者の実情、手口が描かれていて、トッカイ側の人間との対比で非常に読みやい。当時の男たちの苦労を十分に理解できた。しかも出てくる人間はほぼ実名。
普通のサラリーマンとして入った会社がバブルの影響で破綻し、なんの因果か債権回収を行う羽目になった男たちの苦労。時にはヤクザともやり合い、命の危険も感じながら仕事をするなんて。同じ金融機関としてもなかなか想像しづらい。

だけど、そんな人たちの頑張りがあったからこそ、不良債権処理が進み、暴排条項も整備され、正常な金融情勢が築かれたのだろう。

ただ驚いたのが、当時の悪徳債務者の回収できてない債権があって、未だに追いかけている人たちがいるってこと。つまりまだ終わってないってのがびっくりした。
世の中は誰かの仕事でできているとはこのことか。

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2021年04月04日

Posted by ブクログ

バブル時代の象徴のような出来事でした。土地神話が生んだ事件というか欲望というか。
今は株がバブル状態ですかね。いつまでたっても懲りない人が多いこと。

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2021年04月04日

Posted by ブクログ

戦後バブルの負の遺産(不良債権)を追い続けた追い続けた男たちと、追われ続けた怪商たちの闘い。中坊という強力な個性のトップに率いられた組織は徐々に回収に執念を燃やす集団に変化し、回収という狩りに魅せられたものはより、仕事に没入、回収の最大化に向け、手法も先鋭化させてゆく。一方で世間からは遠い記憶となり、人々は忘れてゆく

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2021年02月07日

Posted by ブクログ

不良債権取立てにあたる人々の奮闘ですが
不良債権を出した側の人々が取立て側に回って
モチベーションが微妙ですが、頑張っています。
悪い奴は悪知恵が働くもんですね。
整理回収機構は、今もある事に少し驚いた。

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2024年01月05日

Posted by ブクログ

『しんがり』の著者が今度は不良債権処理に奔走する整理回収機構と逃げる債務者の戦いを描いた本作。登場人物と複数の債務者が登場し、話が幾度も切り替わるため物語としての面白さ、読みやすさは『しんがり』に比べると落ちる。
しかし、整理回収機構で戦った面々、トップを務めた中坊公平などの美学や生き様には感じるものがある。
そして驚くべきは彼らの戦いは未だ継承され続いていること。バブルの後始末はまだ終わっていない。

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2022年09月11日

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