【感想・ネタバレ】魔女をまもる。(上)のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

まるでファンタジーのように見えるが、実在した医師、ヨーハン・ヴァイヤーの物語である。

「魔女」というものに対して精神医学の面から切り込んでいこうとする姿が
非常に崇高で尊い。
魔女狩りが横行する時代、それらに反論を唱えることがどれほど恐ろしいことか。
魔女本人だけでなくそれを恐れる周りの人たちみなが、ひとつの巨大な悪夢になり得る。
そしてこの集団心理は当時だけに限った問題ではない。
『敵』になるのは味方であるべき同業者であることもある。

丁寧に時代考証をした上で、「魔法」について美しく恐ろしく描かれてもいて
大変読み応えがある作品。

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2021年02月15日

Posted by ブクログ

魔女狩りが行われていた時代に、信仰心を持ちながらも迷信に惑わされず、魔女とされる人達は病気であるとして医療の力で救おうとした実在の医師をモデルにした物語なのだそう。

魔女狩り。
魔女と断罪されたが最後、苛烈な拷問により自白を強要され、火炙りなどの残虐な方法で公開処刑されるばかりか、他の魔女の名前を強引に言わされる事で、次々と罪なき女が魔女として告発される悪夢のようなシステム。

現代の私たちから見ればとんでもなく愚かで残虐で、こんな事がヨーロッパ全土で行われていたなんて信じられない!と思うけれど、目に見えない不安をわかりやすい何かのせいにして、噂を真実のように思い込み、ターゲットを見つけて社会から排除する事で安心を得ようとする行為は、実はちょっとバランスを失えば現代社会でも容易に起こり得るように思えます。

そんな魔女狩りに、ある意味抵抗しようとした人がいたんだ、と言う事がまず衝撃でした。

作中では主人公のヨーハンは、幼い頃に仲良くなった女の子が魔女とされ、目の前で処刑されるのを救えなかった罪悪感から、魔女を火あぶりの刑から救った事のあるアグリッパ医師に弟子入りする、と言うことになっています。

「理解のできないものから目を背けるな」と教え、教会の権威を恐れず自らの正義を貫くアグリッパ師匠がとてもカッコいいです。

カッコいいですがこういう人はやたら敵を作るのでこの先心配(´・_・`)
この先の展開が気になります。



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2021年01月05日

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