【感想・ネタバレ】寵児のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

なんで高子は想像妊娠をしたのか?というなぜを紐解く話。
妊娠を女性の本能の帰結、と位置付けることから実は自分を縛り付けていて、それに気がつき自力で歩いていくために殻を破れた高子の姿が静かにカタルシスだった。後半一気に話が動くのに無理なく読める。
津島祐子さん、お父さんよりもずっと文才があるのでは‥。

0
2021年07月04日

Posted by ブクログ


想像妊娠の主題が生々しく、男性として興味深い。
主人公のプライドや自己中心性、他者との物差しなど、こういった女性の解像度が非常に高く、少し怖気が走る場面もあり。
ただこの描写に作者のパーツが幾つか投影されているのは間違いなく、愛着すら感じる。
表題の見事さ含め面白く読めた。

0
2023年01月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

想像妊娠、なんていうからもっと奇っ怪な妖しい話かと思いきや、ずっと現実的だったのがよかった。美しい夢の書き出しに騙された。笑
高子は、ありのまま、を愛している。ありのまま。石原千秋のいうところの本能と成長への反抗。その根底には死んだダウン症の兄の生き方がある。飾らないこと。偽らないこと。剥き出しにするしかないこと。理性を持ちようのない状態、それを高子は性の奔放さでしか追随できなかった。それが高子の美徳だった。
男無しじゃ生きられないようにみえて、人一倍自立していて…それが一人娘夏野子への愛着として映り、お腹の子を私生児にするという決意に落ちる。面白いくらい共感してしまった。私も、自分の子は、自分だけの子だと思う瞬間がある。私が私だけの力で宿して生んで育てる。母親はやっぱり病かもしれない。
作者自身のことを大いに反映しているのを後書きで知り、それまた面白く。いい小説だった。

0
2016年01月17日

Posted by ブクログ

太宰の文才は太田治子ではなく津島佑子に継がれたのね、が第一印象。

高子の奔放で独立心の強い生き方は、津島佑子の父親の愛人達の姿ではないのか。それを描いた津島佑子の心境はどんなものだったのか、父が自殺した後のこの作者とその母の生き方はどんなものだったのかとても興味を覚える。

0
2011年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

後半に読み進めていくて面白くなります。想像妊娠をしてしまった高子。離婚した元旦那の中立的な立場の人に相談して、次第に関係をもつようになる。まさかのプロポーズされるが1人で生きていくことになる。

0
2018年05月27日

「小説」ランキング