【感想・ネタバレ】網内人のレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

新聞で紹介されてたこの本。
香港を舞台にしたミステリーで、普段あまり手を出さない翻訳ものだけれど、香港に少し縁があったので読み始めた。
地名や街道名や交通の仕組みなど懐かしく…最初は人の名前から頭に浮かぶインパクトがなさすぎて、毎回こいつは誰だ!?となったのも束の間、アイのしつこい質問に答えるアニエがもはや自分の相棒にも思えてきた、面白かった。
二段組を制覇した満足感にも○

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2021年04月16日

H

購入済み

陳浩基の2冊目!

香港に住んだことはありませんが、30年以上前から香港を行き来していることから、返還前・返還後・近時と時代の流れを感じます。その意味では、13・67はリアリティを感じ、圧倒され、陳浩基の2冊目として「網内人」を読みました。
13・67は、香港の時代の流れを追うような面がありましたが、現在の香港です。
ただ、そこには単にミステリーの側面に加えて、香港の状況を織り交ぜており非常に面白く読めます。かなりの長編ですが、一気に読みました。続編に期待です。
追記
香港に関する知識がなくても、大丈夫です。

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2021年04月07日

Posted by ブクログ

ハッカーをまるで魔法使いのように描いてしまう作品もありますが、本作品はネットに疎い主人公を通してどうしてこんな事が出来るのかをしっかり描いており、それでいて冗長になり過ぎない絶妙さが凄く良かった。

13.67で見せた社会性を織り交ぜた作風は今作でも健在。今回のテーマである「インターネット」は日本にも通ずるテーマでとても身近に感じられた。一方で「香港」という特殊な歴史を持った都市の風合いは13.67と比べるとかなり抑え目。

2段組500ページと決して短くない作品で、厚さに尻込みして長く積ん読にしていましたが、読み始めたらあっという間でした。作者の次回作も早く読みたい!そして違和感なくスラスラ読める素晴らしい翻訳をした翻訳者にも感謝!!

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2021年03月15日

Posted by ブクログ

はじめの数ページは読むのを躊躇ってしまうくらい暗い描写だが、それ以降はどんどん引き込まれていった。

ネットに潜む悪意だけではない、『人間の物語』としてとても読みごたえがあった。

ぜひシリーズとしての次作を読みたい!

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2021年02月13日

Posted by ブクログ

面白かった!2015年の香港。ネットでの悪意により妹を自殺で失ったアイがネット専門の探偵と共に書き込み主を追う。正直、またネットの誹謗中傷?と思ったが、この探偵に妙な魅力はあるし、ITに無知なアイに逐一説明することで彼のしていることが手に取るようにわかるし、香港の生活も興味深いし、で、あっという間に夢中になった。謎を追う経緯も大変面白かったが、二人の距離感が変わっていくのも、並行して語られていた話が一本にまとまるのも、章末に現れるLINEのやりとりも、そして鮮やかなラストも…!2段組のこのページ数を堪能。

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2021年01月20日

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ネットでのイジメにより妹のシウマンを自殺に追いやった犯人を見つけ出すため立ち上がるアイ。天才的ハッカーで復讐請負人のアニエがとても良かった!ミレニアムのリスベットに匹敵するキャラ立ちで、罠を仕掛けたり潜入捜査したりと大活躍。シリーズ化検討中ということで楽しみであります!
個人的にはネット社会になる前に学生時代を終えていて心底ホッとしてる。現代の10代は大変だな… あと香港も…

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2020年12月08日

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最初は設定を頭に入れるのが大変でしたが割り切って速読鬼となり、そこからはドライブ感含めて楽しめました。終盤でここに決着するだろうと予測していたところから大きく伸びて、そう来るか。と思いました。シウマンの自撮り写真のシーンで涙。

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2021年09月29日

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今のネット社会の闇問題をテーマにした今作品。主人公を助けてくれるスーパーハッカー登場し、ン?シリーズ化するのかな?とゆう期待を持たせて物語は終る。本格ミステリとはまた違った味わいアリ。

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2021年05月27日

Posted by ブクログ

13.67の素晴らしさに圧倒され、次作を楽しみにしていました。それとは全く異なる語り口、香港ノワール感漂う13.67の方が断然重みがありましたが、これはこれで楽しめました。アイ以上にこの手の知識が乏しいので、丁寧な解説は有り難いですね。説明されても理解は出来てないと思いますが。追い込んでいくまでのスリリングさに比べて、ラストがちょっと盛り込みすぎ?片付けちゃった?感があるのは否めないかも。そうじゃないか、と思っちゃったし。でも、振り幅の大きいエンタメで私たちを楽しませてくれたのは確か。次作も待ってます。

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2021年02月27日

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歴代の翻訳ミステリーで一番良かった。一因は日本人が苦手な外国人の人名が少ないこと。後半の内面描写がやや間延びしたがそれ以外はスリリングで時代も反映した内容だった。

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2021年01月20日

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500ページ超えだが一気読み。
ネットのややこしい話はあるが、ターゲットを絞り込んでいく推理は圧巻で納得感がある。

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2021年01月19日

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たった一人の家族である妹を自殺で失ったアイ。ネットで妹を追い込んだ犯人を突き止めるため、凄腕ハッカーの探偵・アニエに依頼するものの、調査するごとにどんどん明らかになる悪意の数々と残酷な真実。香港の貧困格差、ダークウェブ、ネット虐め、というさまざまな問題が盛り込まれたミステリですが。これは香港に限ったことでもなく、日本でも充分に通用する物語だと思います。
正直ネットの難しい話は、と尻込みしてしまいそうだけれど。主人公のアイがなかなかのネット音痴なのでそのあたりはスムーズについていけました。一見単純なネット虐めによる自殺かと思いきや、その陰に潜む複雑な人間関係とその確執、そこから生まれた疑惑と復讐心、いったい誰が諸悪の根源と言えるのか。そしてその一方で描かれるとあるIT会社員の陰謀に満ちた行動。これがいったいどう関係してくるのかも読みどころです。
……という社会派ミステリと思って読んでいたけれど。あんな仕掛けがあったとは! まんまと騙されてしまいました。もうこれ以上は語れません。そしてやはりアニエのキャラがいいなあ。敵をとことんまで追い込んでいく様子は実に爽快。たしかにこれを「正義」だなんて言葉で片付けてはいけないのでしょうが。これ以上に「正しい」方法なんてないような気もしました。一方でアイの決断もまた、勇気のある行動だと言えるかもしれません。

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2021年01月17日

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自殺した妹の死の真相(犯人)を突き止めるべくしゃにむに突き進むアイ.探偵(復讐請負人)のアニエの天才的頭脳とハッカーとしてのコンピュータスキル.読みながらアイちゃんよくぞ聞いてくれましたという感じで,さっぱり分からないコンピュータ関連の説明をゾーッとしながら読んだ.ネット社会は恐すぎる.登場人物がかなり詳しく書かれていることで親近感も湧き,嫌な奴はそれなりに嫌いになりながら,胸のすくようなアニエの仕事ぶりで,どんどん真相に近づいていく.読者はアイ視点で振り回されつつ最後はきっちり説明されて大満足.シリーズ化とのこと次作でアイちゃんやアニエに会いたいです.

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2020年11月23日

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前作「13・67」程の驚きは無かったが、十分楽しめた。構成や人物描写が鮮やか。ネットに疎くても、アイに説明させる事でわかり易くなり、さらなる共感をうませてくれた。

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2020年10月24日

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終盤の謎解き、というか真相の説明がなんだか冗長で、驚きもなく、なんだかなーといった感じ。地の文の視点が、章を変えることもなく変わるので少し読みづらかった。

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2024年03月04日

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「自己犠牲を理由とした自殺(自死)」がもたらすものは……。

「私はみんなには不要なんだ…」「私が死んだ方がみんなのためになる…」
湊かなえや辻村深月の“本”によく出てくるタイプで、他人から見て自分はどう見えるかばかり意識していること、これは究極のジコチュウ、「他人を思いやる」ことの勘違い。

この物語では、バットマンのようなダークヒーローが香港の社会問題とITの闇を闇の中で成敗していく。珍しくはないが、描かれた謎解きや登場人物の心理解説、伏線の構成には驚くばかりで、作者がただものではないことはよく分かる。
ただ…
法律や公序など無視して次々IT技術や最新機器を駆使して謎を暴き、復讐する姿に、なぜか爽快感はなく、嫌な気持が続いてしまうこと(作者の狙いかも)。
「社長と秘書の怪しい関係」が語られたり、「汚い部屋に住む偏屈なオタク」「スマートでおしゃれなIT起業家」「デブでチビで唇が分厚く醜い人物」がそのままの役割で登場したり、ちょっと「ステレオタイプ」であることが興ざめすること。
…少し残念。

「SNSが絡むいじめ問題」「匿名・その他大勢による他者攻撃」
これらが「現代社会特有の問題」とされるのは、本質的に人間の持つ醜い“毒”の出方がITによって強化されて“猛毒”となったため。

無言でスマホを見ている人たちには、今まさに“猛毒”を仕掛けている、または浴びているひとがいる……これは「ホラー」かも。

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2021年11月17日

Posted by ブクログ

どんでんどんでん返しあり。
記述が詳細で本が分厚くなった。ヒーロー像としてはありきたりではあるのだが。
舞台となる香港が中共によって変わってしまったのでシリーズ展開はどうなるのやら。

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2021年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ネット上で中傷され、自殺した妹。
姉とハッカーでもある探偵が、その中傷者を追い詰めていく。
事件自体、家庭環境も含め、暗いが、徐々に犯人に迫っていくのは面白かった。
シリーズ化の予定とのことで次回作に期待。

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2021年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2015年のリアルな香港。
果たして続編はあるのか、あるとしたらこの魅力的な都市がどんな姿で描かれるのか、それはリアルかはたまた。

傑作『13・67』の作者の新刊。
怒涛の伏線回収は胸がすくが、そこまでの我慢が長い。
書きすぎかと思うくらいの心理描写で、わかりやすい。

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2020年10月15日

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