【感想・ネタバレ】韓国社会の現在 超少子化、貧困・孤立化、デジタル化のレビュー

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Posted by ブクログ

エンタメやデジタル化で先んでた韓国の、負の部分も含めた今を知ることができる良書。映画・ドラマで何となく気付いていた格差や少子高齢化は、想像以上に深刻だ。良くも悪くも政策のダイナミックかつスピーディーな実現と、短いスパンの政権交代で日本が追随すべき点と、明日は我が身と恐怖の部分が見えてくる。これを読んで政治家もすぐに着手すべき事を考えて欲しい。もちろん我々も。

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2021年11月09日

Posted by ブクログ

すごく丁寧に韓国社会の今の姿として、世代間、男女間、社会保障や教育まで、幅広い分野における格差の現状をまとめた一冊。
一見淡々と書かれているように見えますが、なんと言うのか、ステレオタイプな見方にならないよう、様々な切り口からまとめているのが、好感が持てました。

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2021年08月12日

Posted by ブクログ

日本と同じく、いやそれ以上のスピード感で少子高齢化が進んでいる韓国。若者の失業率も高く、年金制度の開始が1988年とわりと最近であることもあって中高年の貧困も深刻という嫌韓派がそれみたことかと快哉を上げそうな状況の韓国。そんな韓国のこうした問題に関する政策や社会の動きについて、長らく韓国を研究してきた著者が解説してくれる。出たのが至近なこともあって情報としての新しさという点も価値あり。
著者は共通の問題を抱えている日韓がお互いの経験や試みを知ることで、有益な政策や取り組みがなされるのではないかと述べる。そう、確かに日本で評判の悪い政策がすでに韓国で行われていたような例があるんだね。例えば、少子化対策といいながら女性の働き手を増やす動きと連動させたばかりにどっちつかずになったり、新しい英語の試験制度を大学入試と組み合わせようとしたばかりに頓挫したとか。日本でこういう取り組みをした人たちは、韓国の前例を知らなかったのだろうか。あるいは、知ってて改良したけどそれでもうまくいかなかったのか。あるいは、日本ならうまくいくと驕っていたのかな。
国の規模や地勢的にも厳しく、また時代背景とかいろんな要素が絡まって大変な韓国だけど、一方で政策は面白いもの、進歩的なものも多い。女性省を設けてそこが主導しての女性向けの政策だったり、住民番号制度の活用なんかは、個人情報を国に握られる懸念をおして余りある利便性を日本のマイナンバーと比較すると面白い。女性議員輩出のためのクオーター制や女性企業者や女性研究者への支援なんかも、遅々として進まない日本に比べ韓国は2000年代前半には実施されている。まず動きだし動きながら考えたり問題に合わせた修正がなされていくという、いろんな面で思わされるダイナミック・コリアな感じがこうした動きにも表れていることを実感。
成果が出ないものもあるし、一期制の大統領が変わるたびに方向性が変わるといった一定の弊害はあるものの、それでも韓国の政治・政策は前を目指して歩みを進めている。人々が政治への関心高く声を挙げていくお国柄が政治を進歩させるってことか。

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2021年07月23日

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タイトルに偽りなし。韓国社会の問題点―少子高齢化・単身社会、デジタル化、教育、女性について、コロナ渦の状況も盛り込みつつファクトベースで活写。知らない事が沢山あったと痛感。
日韓は社会システムのベースが似ていながらも、政策決定がダイナミックで異なる点が色々とあり、だからこそベンチマークに最適というのは本当に同感。課題先進国として互いに高め合える関係が築かれればと感じる。
紙幅の都合で割愛したという「韓国の政治文化」「外国人労働者政策と移民政策」も今後どこかで読める事を期待したい。

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2021年04月04日

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ネタバレ

 日本以上にラディカルな韓国だから、非常に分かりやすい未来予想図となっている。ただ、問題なのは、そのような意識を持って、かの国を冷静に見ることができていない現状だろう。小手先ではどうしようもない、そのことを実感する。

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2020年11月29日

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韓国の少子高齢化問題は、日本より深刻であることが分かる本です。

韓国は今後、急速に少子高齢化が進行していきます。韓国社会はより長寿化しており、また近年合計特殊出生率が1.0を下回り少子化はとても深刻です。
特に晩婚化・未婚化は、大きな社会問題です。結婚に対して、ネガティブに捉えている人が多いからです。

詳しい内容は本書に載っています。簡潔に本書の内容を紹介しました。日本が学ぶべきことも多く、日本の少子高齢化問題の解決策のヒントになるかと思います!

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2020年09月10日

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韓国は面白い国だ。人口ピラミッドが日本以上に早くツボ型になっていて、日本が韓国をモデルに少子化対策をしているということ、インターネットが進んでいて法律相談YouTuberがいることなどが書いてある。さらに、韓国発のフェミニズム小説『82年生まれ、キム・ジヨン』の主人公デヒョンを元にしたパロディが韓国のウェブサイトに投稿されて大炎上するなど、文学を考える上でも極めて興味深い話題に事欠かない。これからの日韓関係はどうなるかはわからないけれども、それに対する非常に示唆的な内容に富んでいる。

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2020年08月23日

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●ヘル朝鮮とは上手く言ったもので、状況を知れば知るほど絶望感に襲われる…これが将来の日本の姿か…
●どうかんがえても韓国も日本も出生率は回復しないし、当面は減少していくしかない国家なんだろうな…
●その中でいかに自分が満足できる人生を歩むのか、真剣に考えないといけないと痛感させられた
●イソップ童話ではないが、より酷い状況を見せつけられて、まあまだうちはましかと思わされてるのがまたマズイ…

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2023年08月12日

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韓国のデジタル化の真の姿を知りたいと読みました。第三章を目当てに。
この章を一冊の本にしてより詳細に解説した本を望みたい。
全般に韓国を否定する立場で書かれているのが強く気になりました。日本との比較もそのようなバイアスの上で書いているので「これは当たらないな」と感じるところ多い。

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2021年12月01日

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 韓国については漠然と外需の国である、少子化が猛烈に進んでいるなどのイメージがあったが、具体的に今の韓国がどのような状況にあるのかを端的に教えてくれる一冊だった。

 本書に書かれている韓国の現状はあくまで韓国の話であるはずなのに、そのまま主語が日本に置き換えられていても気が付かないのではないか、と思うほどに共通点がある。少子化や高齢者の貧困等は日本の先を進んでいるため、日本が将来的に辿るかもしれない未来と言ってもよい。
 日本との違いというか、韓国の特徴というか、あらゆる社会問題に対してかなり大胆な政策がスピーディに実行されていることに驚く。それは大統領に再任制度がないため任期中に結果を出さなければならないという物理的な焦りもあって、十分に検証されないままに実行されてしまった政策もあることは否めないが、何事もスピード感に欠ける日本に生きる身としては少し良いなと思う面もあった。

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2021年06月13日

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今まで調べてこなかった知識を得ました。
SNSでこの本がわかりやすく、面白い。

かなり数字も具体的に入っているので、
著者が表現している、「日本の近い未来に韓国のケースと同様になる要素がある。」
というのも頷けると思った。

コンテンツセールの上手な韓国において、
韓国のエンターティナーが高学歴なのも
見逃せない要素と感じた。

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2021年02月20日

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出生率0.92を記録した韓国の超少子化の現状や年金制度、電子化、教育、ジェンダーといった韓国の国内情勢に対する幅広い分析がなされている。それらに対するこれまでの政府の対策についての言及もあり、情報も新しく、韓国国内情勢の現状認識の理解に役立つ本。

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2021年01月01日

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少子高齢化、学歴社会、デジタル化、ジェンダーの各領域について韓国の現状と対策を分かりやすく描いている。帯のセンセーショナルな惹句とは異なり、地に足の着いた議論がなされている。たとえば、『82年生まれ、キム・ジヨン』に関連しても、その後の政治的対応、バック・ラッシュ、進歩派にも根強い家父長規範など目配りが広い。キッザニアで体験できる職業が日韓で大きく違うなど、興味深い指摘も多い。

日本よりもはるかにスピーディな韓国の動きがどのようなプラス・マイナスを生み出しているのかを知ることは、とても有意義だと思った。

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2020年10月24日

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現代の韓国社会の現実を①少子高齢化、②貧困・孤立化、③デジタル化、④教育、⑤ジェンダーを柱に深刻化した現状と打開への試行錯誤を描く。この韓国の苦悩は日本の近未来とも言える。

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2020年08月24日

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もう3年くらい前の韓国の状況だが、デジタル化や英語教育など日本よりも先駆けて力を入れた結果の負の部分も知ることができて興味深かった。あと、韓国人はとにかく結果を急ぎ、頭が変わると前のものはすべて無くして新しいものを始める政治体制なんだなということがよく分かった。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

社会問題に関して、韓国は日本の数年遅れで直面化しているものと思っていたが、今や日本の不安な未来を先取りしている面もある。

・合計特殊出生率は0.98で、OECD加盟国で唯一1を切っている。平均初婚年齢も日本を1−2年越え夫33.4歳、妻30.6歳。未婚率も日本より数%高い。結婚の1割は国際結婚で、その8割は韓国人の夫と外国人(中国とベトナムで8割)の組み合わせ。

・近代化が急すぎて、高齢者の6割は無年金のままで、65歳以上の相対的貧困率は43%にも達しており高齢者の自殺率は著しく高い。にも関わらず社会保障のGDP比は11%(日本は22%、OECD加盟国平均は20%)
著者の見立てでは今後20年ほどすると世代間の対立が鮮明になり、大きな政治的変化も予想されるという。

・教育面でも3月入学(日本統治時代の4月入学が、米国によって9月になったものの、厳寒期を休みにして冬の暖房費を節約するため3月になった)を9月にしようという構想が何度も議論されてきたが現状のままでも海外への留学に師匠が出ていないことと夏休みが長くなることで教育格差が買う台するという声が大きく頓挫している。コロナ禍での議論もあったが文在寅大統領が否定的な立場を示し、論争にブレーキがかけられた。

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2021年06月09日

Posted by ブクログ

韓国は国別GDP ランキングでは1960年代はアジア最貧国で2018年には10位になった。ものすごいスピードで成長しているが、そのぶんいろいろ歪みがおきている。合計特殊出生率は0.92で子供はかなり少なくなっている。

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2020年10月18日

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