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Posted by ブクログ
連作短編集。
犯罪者が取り調べで、何をしたかを語る形で、夏、秋、冬、春と続いていく。
ま、最後で、へ、ってなるんだけどね。
なんというか、舞台で急に暗転して全く別の場所にスポットがあたる、そんな感じ。
確かに、その場所があったのはわかているし、見てもいたのに、気づいていなかった、そんな感じ。
で、犯罪は、死体にかかわってくるもので…。
なかなかエグかったです。
物理的にも心理的にも。
方向ややり方が間違っていて、それらは愛情からくるといえばそうなのだろうけど、愛情に間違いはないというかもしれないが、やっぱり狂っているものはある。
一体、何が狂わせてしまうのか。
つか、狂ってしまうときに、理性は歯止めにならないのか。
と、人間の根本的な問題を考えてしまうのである。
面白かった。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃに良かった。
短編集が苦手な自分がまさかこんなにハイスピードで読めるとは。連作でもなかなか入り込めないタイプなんだが、これはやばいな、ある種長編とも言えるが。
1つ1つの話が物凄く絶妙。性という本能的な部分を煽ってくるのに適度なエロさというか、薄過ぎず濃過ぎず度を越さないながらも、どこか神秘性も感じてしまうような絶妙さ。各話の終わり方もまた絶妙。
『ヴィーナスたちの種蒔き』ってタイトル秀逸過ぎんか、、、
あとがきがめちゃくちゃに良いな。大石圭氏は初めて読んだが、あとがき読む限り、著者の感覚・思考が物凄く好きなのでこれから読み漁りやす。
「この世の富と幸福は、とてつもなく偏って分配されている」ねえ、、、
Posted by ブクログ
短編集で読みやすい。狂ったようで普通な考えというか。取調べをする刑事の心の描写に違和感があったし、取調べをするうちに人を殺すんだろなーと読み進めると案の定、妻に手をかけた。殺してしまいたいくらい人を愛することは幸せなのかもしれない。
Posted by ブクログ
良くも悪くも普通に面白かった。
人の愛憎にスポットを当てた短編4つ(世界線は繋がってる)です。そこまでグロい描写はなかった。
最後の主人公の章は、これまでの章の要素を入れてくれるのかな、盗撮盗聴ときたら食人くるか?とか期待したけどそんなことなかった笑
途中、官能小説か?と思った。グロよりエロが好きなのかな。あと、この作者さんはイケメンモテモテ主人公を書くのが好きですね笑
そこまでグロくないし、理不尽すぎるわけでもない(娘を好きになった話は娘さんが可哀想だけど…)から、何も考えすぎ読めました!
Posted by ブクログ
4つの短編からなるオムニバスストーリー。
語り手は基本取り調べ警官である主人公。
全体を通して読みやすい文体で、人々の奥底に潜む狂気に語りかけるような物語でした、