【感想・ネタバレ】人は悪魔に熱狂するのレビュー

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Posted by ブクログ

善と悪の感情が私たちの
心理状態や行動にどんな影響を及ぼすのか
日常生活を例にしながら
分かりやすく理解できる。

またマーケティングの目線から
そうした感情を利用することで
知らない間に購買意欲が高まったり
知らない間に選択させられてたりすることも知れた。
普段の無意識の行動に、もう少し意識を
けるとまた新たな視点がみつかりそう。

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2024年04月05日

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 人間を熱狂に駆り立てるためには、善よりも悪や煩悩のほうがより重要な要素である。

 感覚特異性満腹感→別腹はあった。

 アンカリング
 →先に与える情報が判断を歪める

 生存者バイアス

 結局、努力しろ、結果を出せ、この9文字が全てなんですね。

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2024年02月08日

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人間は善よりも煩悩(悪魔)に熱狂させられるということを心理現象と具体例を通して紹介している。
具体例(データなど)や心理現象の例などとても分かりやすく面白かった。
現代は不便のない生活で明確なニーズは見つけにくいので、消費者の潜在的なニーズを悪魔を通して洞察することの必要性が述べられている。

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2022年02月04日

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「人間は天使より圧倒的に悪魔が好き」

【こんな人にオススメ】
・マーケティング系に興味がある
・心理学に興味がある

【内容と感想】
「データは事実だが、真実ではない。」
悪魔を見抜く(洞察する)ことの大切さを教えてくれる1冊。

例としてサラダマックの話がある。消費者にアンケートをしたところ、マクドナルドは「もっとヘルシーなものがほしい」という声が多かった。そこで、サラダマックを開発し売ったところ、、、、


まったく買ってくれなかった。
なぜか。
データは事実だが、真実ではないから。
逆にクォーターパウンダーという高カロリーで脂っこいものを提供したところ、従来の2倍の売上が出た。
ここから何が言えるか。

「人は合理的ではない」

人は誰しも善をもつ(健康でいたいと思う)し、合理性を考えたら(ヘルシーなものを求めたら)、マクドナルドにこない。
しかし、同時に体に悪いものをがつがつ食べたいという悪の欲求をもつ(悪魔に熱狂する)。この背徳感をもちながら人はヘルシーなものがほしいと嘘をつく。これを鵜呑みにしてしまったのがサラダマックの事例だ。

私たちはこの背徳感(悪魔)の存在に気付かなければいけない。背徳感を持ちながら店にきているお客様が求めているのはサラダマック(善)ではなくクォーターパウンダー(悪)である。
本書では、「サラダマック」の他、「食べ放題」「意識高い系」「環境問題のグレタ」「M-1グランプリの炎上」などの事例がある。

私はこの悪魔はマーケティングなど仕事だけでなく、日常生活にも潜んでいると考える。人のちょっとした一言、ラインのレスポンス、コロナにおける人の行動、アナタは悪魔の存在に気付けるか。
本書は色々な心理学用語も解説されているのもとても読みやすかったし、タイトルや概要から悪魔、強欲、魔物、熱狂など強いワードがあり、刺激的で読みやすかった(まさに悪魔に熱狂してしまった)。

【概要】
序章 ヒット商品には必ず悪の顔がある
1章 人は「強欲」な存在である
2章 「怒り」が人を動かす
3章 人は「怠惰」な動物である
4章 言葉は人をだます
5章 嘘は真実より美しい
6章 人は「矛盾」に満ちている


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2021年12月03日

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ネタバレ

身近かつ最近起こっている/起こった事象を人間が持つさまざまなバイアスを基に分析、説明している
上沼恵美子のM-1の審査に対する「好き嫌いを挟みすぎ」という批判が正しいのかどうかを統計学の手法を用いて分析し否定する、など一見学問とはなんの関係もなさそうな事象を学問的に真面目に分析しているため、行動経済学に対して深い知識や興味がなくても楽しんで読めた。

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2021年09月09日

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人は様々なバイアスを抱えた判断をする生き物だと改めて認識させられた。自分のビジネスにおいて、
抑えておきたいものとして、確証バイアス(自分の支持する意見ばかり集めがち)、サンクコストの誤謬(例えば、投資においての自分の買コストを気にしてしまう行為、損するのわかってても引っ張ってしまうこと=コンコルド効果)、誇張された予想バイアス(確率的に起こりにくいものが現実に発生すると考えてしまう傾向、確率の無視ともいえる)、同調バイアス(皆が同じものを選んでいるとそこに乗っかりたくなる。バブルを考えるとわかりやすい)など。
営業においては、バックファイア効果(自分の意見と反するものが出ると、より自分の意見に固執してしまうこと。現状維持バイアス、確証バイアスにもつながる。人の意見を変えにくい要因)、心理的リアクタンス(人から強制されると、正論でも反発したくなること)など。
その他には、内集団バイアス(自分の属する集団には好意的になり、その他には反対の行動をとること。あらゆる集団に見られる傾向。日本という国単位で見てもそれを強く感じる)、バーナム効果(誰でも当てはまることをあたかも自分だけに当てはまると考えてしまうこと。占いがわかりやすい)、単純接触効果(始めは関心がなくても接触毎に徐々に良い印象へ変わっていくこと、返報性の原理と合わせて考えたい)など。
相場関係では、プロスペクト理論(損切りできずにすぐに利食いしがち)、正常性バイアス(現実を過小評価し、自分のミスを認めず損切りできない)、自信過剰バイアス(成功体験に固執しがち)

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2021年09月06日

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こういう思い込みがある、と多くのバイアスについて学べた。「じゃあ何を信じたらいいんだ」と考えたくなるが、たくさん勉強して自分なりのものの見方を形成していくべきだと感じた。
自分の職場に、どうも仕事ができないのに自信がある人が複数いるなあと思ったら、ダニング=クルーガー効果であると納得できた。

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2021年05月21日

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・マクドナルド:不健康かもしれないけど、脂っこくてジューシーな高カロリーのハンバーガーをがぶっとくらいつきたいのがお客様の本心だ!=背徳感が大ヒットのカギだった
・「がんばらない介護生活始めませんか」善(ちゃんと介護しなきゃ)悪(大変だ、楽したい)どちらの感情も認めることが大事
・人のお腹は平均400グラムで満腹になる
・情緒を刺激する商品は売れる。「天然水」は水である以上、「のどの渇きを潤す」という「機能に由来する価値」こそ商品が売れる理由だと企業側は思いがちですが、実は「冷たく澄んだ空気の感じ」という「機能外の価値(情緒価値)」をも消費者は買っていた。食べ放題も、「好きなものを好きなだけ食べておなか一杯になる」という「機能に由来する価値」だけではなく、「幸福感」という「機能以外の価値」を提供している
・「NewsPicks」大躍進の裏には、「承認欲求」をうまく利用した仕組みがあった。「承認欲求」をいけないものだと否定するような商品・サービスよりも、「承認欲求」の存在を一定程度「承認」する「悪魔的」な商品・サービスのほうが、多くの人から支持されるのは間違いないでしょう
・心理的リアクタンス:選択する自由を奪われて、他人から強制されると、たとえそれがいい提案であっても反発・反抗してしまう傾向
・確証バイアス:自分の仮説を支持する情報ばかり集めて、仮説に反する情報を無視する傾向。自分の見方が正しいと思いたいがために、自分の考えを捕捉してくれる情報を求め、書籍や雑誌、Web情報ばかり目を通す。逆に、違う見方は「自分を否定するもの」として遠ざけてしまう
・もっと怒っていいのです。怒らないから、世の中は何一つ変わらないのです。
・バランス理論の面白い点は「良い」同士だけでなく、「悪い」同士でも良好な関係を築くことができる点
・さぼりたいという人間のダークサイド。「元々そんなにつらくなかった」「私だって苦労してやってきた」というバラ色の解雇から、「さらに楽になる」ことを必ずしも良いと思わない人も一定層存在する
・よく知っている道の効果:よく利用する道のりの移動時間を少なく見積もり、あまり利用しない道のりの移動時間を多めに見積もるなど、普段行っている作業の労力を過小評価し、初めて挑戦する作業の労力を過大評価する傾向
・人間は過去の成功にとらわれがち→要領よく進めて苦労を避ける、手を抜ける場面で楽をするのは悪とされがち
・時短のためにお掃除ロボットや乾燥機付き洗濯機、食洗器を購入するのは「家事をさぼっている」のでしょうか、はたまた「機械化で時間を生み出しているスマートな選択」なのでしょうか。人間の「煩悩」をただただ全肯定すればいいというわけではなく、「煩悩」を受け入れられないという消費者の気持ちにも配慮して、受け入れやすい範囲内で「怠惰」を推奨する、という「気配り」が必要
・「この人は自分と同じか、自分よりもダメな人だ」と思われるような人ほど、強力な「愛され力」を発揮する。隙だらけで全然完ぺきではない人ほど、現実には愛されやすいのです。
・情報共有バイアス:ある集団内ですでに共有されている情報については議論されるのに、共有されていない情報については議論されない傾向。集まったお互いが「何を知らないか」を「知らない」ので、情報共有がされないまま意思決定に至る場合がある。
・AIが人の仕事を奪うという論点には、AIが普及することで新たなタスクや職業が生まれる可能性を無視している
・科学的という言葉は、属人的ではなく合理的で明確なプロセスを持ち、再現性が高いことを意味する
・「科学的か否か」という問題軸のほかに、「その人にとって価値・意味があるか否か」という問題軸も常に存在している
・内集団バイアス:本を持っていることが「あるグループに入る」ための「一種のステータス」化し始めると、かなりの規模の集団が先を争って本を買うという行動を起こす
・ゼロリスクバイアス:ある問題の危険性をゼロにすることを優先し、他の重要な問題をないがしろにする傾向。(1%を0%にするコストは、そのほかの1%減よりもコストが高いにもかかわらず)
・人は心のうちに悪を秘めている。「きれいごと」で人を戒めるより、人間本来の「悪」の魅力を解き放つことでヒットは作れるのではないでしょうか

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2021年05月20日

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ホラーやサイコパス、洗脳的な物語が好きな私。こんなタイトル見つけちゃうと思わずニヤついてしまう。本書は行動経済学、まぁ自己啓発本の類というのは知っていたが面白そうなのでたまにはと思い手に取った。

人はサラダマックを求めつつ、実際にはギガビックバーガーの方が売れたりする隠された心理。予想通り面白かったし興味深い内容。自分の行動や世界の動きを振り返るとバイアスがかかっていたことがよく分かる。人は矛盾している生き物だということを身近な例えで分かり易く説明してくれている。昔は良かったと、現状を変えることが出来ない愚かさ。手を抜くや楽をするということは、言い換えれば要領よく効率的で褒められるべきことだ。コロナ禍でもウィズコロナやアフターコロナを考えるしたたかさ。感情と勘定で人は動くものだということ。枚挙にいとまがない具体例。これが分かり易くて共感できる。

昔から言われる「108の煩悩」やら「7つの大罪」。どんな善人でも悪の部分を持っている。そことせめぎ合って生きているのだ。だから悪いことを考えたとしても落ち込み、悩む必要はない。そこをいかに利用するかが大切なのだ。良書だった。

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2021年01月31日

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人間の中の「悪」を肯定した上で、行動経済学的視点から人間の行動を論じている。
「きれいごと」だけでは熱狂するサービスは作り出せない、ということをしみじみ感じさせられた。

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2021年01月16日

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その昔、某大学経済学部に所属していた頃「合理的期待形成理論」なるものについて学んだが、そんな人間ごときがいつでも合理的に判断なんかするはずがないと思い、前提が違っている経済学なんて何の意味もない、と思ったことを思い出した。
人間の行動には複雑かつ膨大なパラメータが存在するため、数式であてはめて経済行動を予想するなんて絶対ムリだが、その内のパラメータで最大のものが煩悩であると明快に示し、例題を数多く提示してくれた本書は、行動経済学を素人でも理解できるように解説してくれる良書。データサイエンティストである著者の分析力よりも、ここまでわかりやすく提示できる説明力に驚いた。

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2020年08月22日

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行動経済学の理論と具体例を知りたくて購入。人間の合理的ではない部分が消費や行動に大きな影響を与える。具体的な事例とその理論が分かりやすく説明され、さらに煩悩と言う仏教的な視点で整理されているところに、著者の遊び心があって面白い。学者の著者が多い行動経済学書籍の中で、秀逸の面白さ。日々のニュースを行動経済学や人間の非合理的な側面から読み解いてみようと動機付けられた。

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2020年08月20日

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表紙やタイトルは、なんでこんな感じか、
よく分かりませんが、
要は「バイアス」についての本です。
そういった意味ではとても参考になりました。
途中途中で挿入される「昔話」は不要やな。

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2023年07月12日

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具体的なヒット商品、社会現象をもとに行動経済学について書かれた本。
自分の中にある様々なバイアスに気づかせてくれる

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2023年04月14日

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巷によくある心理学用語の説明本ではなく、実例をあげながら途中で用語の解説を挟んでいる本。

人は悪魔を飼っていて、その欲望に抗えないという側面で行動経済学を解いた本。面白い。

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2022年11月26日

Posted by ブクログ

実際に起きたエピソードに、それに対応する心理的反応を合わせて解説したもの。全て自分が見聞きしたことのある実例に沿って紹介されているので、理解しやすく納得感があった。「広告がなくなる日」を併読していたので、双方にピックアップされている事象が異なる視点で解説されていたのも理解を深めることに役立ったと思う
通読して何か深く理解する、というより、それぞれの項を辞書の様に引いてつかうのがいいかも。

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2022年06月07日

Posted by ブクログ

自分自身が思い込みが激しくバイアスに左右されているので、この本を読むことで自身の思い込みをメタ認知できるのではないかと思いました。

人間に必ずある「悪」の部分をうまく利用してヒット作はつくられているというマーケティングの観点からもとても勉強になりました。

当然のように言われていた「AIが人間の仕事を奪う」という問題は技術者は「過度な期待だ」というスタンスをとっているという話は、めちゃくちゃ目から鱗で感動すらしてしまいました。

章の冒頭では毎回日本の昔話が紹介されていて、そこから筆者の考察が展開されているのですが、笠地蔵などの物語を単なるいい話だなーと無邪気に考えていた自分が恥ずかしくなりました。(筆者はこの話を人間の善が強調されていて胡散臭い、人間は欲望をきれいごとに隠しておくという矛盾を秘めているものだと言っています)
次は批判的思考の本でも読もうと思います。

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2022年04月24日

Posted by ブクログ

世の中のニュースを解説したかのようで面白かった。今まで映る物が違って見えた。いかに自分がバイアスがかかっているか、思い知らされた。それでも他人をコントロールはしたくないな。

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2021年07月25日

Posted by ブクログ

正論だけで商品が売れるわけではないなど、人間の矛盾した部分などをズバズバと書かれていて、面白く読めます。

行動経済学を学びたいというひとだけでなく、商品のヒットの裏側などが書かれているので読み物として面白いです。 

それにタイトルがいいですね。

普段わたしが読んでいる本などには特に興味を持たない高校生の息子も気になって手に取ってしまっていました。

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2020年11月29日

Posted by ブクログ

データを扱う上で重要なバイアスの話しが数多く登場して非常に参考になる内容だった。

データを正しく見たり正しく伝えたりする事はとても大事ですが、その裏に隠されている人間の心理やバイアスもしっかりと理解しておかないと結局人を動かす事はできないなと感じられる良い本だったと思います。

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2020年10月25日

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松本健太郎『人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学』(毎日新聞出版、2020年)はデータサイエンティストによる行動経済学の書籍。理屈や損得勘定だけでは説明できない人間の行動を説明する。

社会を変える上では冷静さよりも怒りという悪魔的感情の力が大きいとする。なし崩し的に容認されている「現状」を変えるために、私達はもっと怒ってよい。これはマンションだまし売り被害者として納得できる。東急不動産だまし売り裁判の原動力は怒りであった(林田力『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』)。

本書は昭和のガンバリズムを批判する。日本には手を抜ける場面で楽をすることが悪で、一生懸命努力することを善とする風潮がある。そこに付け込み、長時間労働をさせるのがブラック企業である。しかし、ブラック企業の長時間労働は生産性が高いものではない。むしろ、怠惰という悪魔を肯定し、適度に休むために効率の良い仕事の仕方を考える方が生産性の向上になる。往々にしてイノベーションも怠けたいという思いが出発点になる。

本書は持続可能な開発目標SDGs; Sustainable Development Goalsにも言及する。残念なことに日本は世界に比べてSDGsの認知度は低い。世界経済フォーラムによれば、日本でSDGsという言葉を聞いたことがある人の割合は49%で、28カ国中最下位という。本書は日本人がSDGsはキレイごとだと冷笑的な態度をとっているのではないかと指摘する。

本書の合理的で良いテーマであっても論理だけでは人々は動かず、感情に訴えるストーリーが必要との主張は賛成である。但し、SDGsは過去の公益や公共性の取り組みに比べれば十分にキレイごとを超えた個々人に刺さるストーリーになっていると考える。大上段からの公益や公共性の取り組みにピンと来なくても、SDGsにはピンと来る。逆に集団主義的な日本人は社会全体を良くしようということに公益心を発揮しても、誰一人として取り残さない(leave no one behind)と個々人にスポットを当てるSDGsには冷笑的になるのかもしれない。

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2020年10月01日

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社会の事象やマーケティング施策などと人間の心理的なバイアスの関連性を解説しながら、人間そんなに合理的ないきものじゃないよーって説明している本。

炎上も社会的な運動も人間の性善説的な光の部分ではなく、
性悪説的な闇の部分から生まれていることが多い。それを見誤らず、またマーケ施策を考えるときも人間はこうするべきだみたいなべき論にハマりすぎないようにしようと思った。

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

行動経済学のいろんな法則(?)が紹介されてて面白かった
ただタイトルに寄せるあまりやたらと「悪」と表現されるけどかえって分かりにくくなってたような

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2022年08月17日

Posted by ブクログ

人には善の部分と悪の部分がある。

そのことを様々な事例を元に解説してくれる本。

章の冒頭に昔話を持ってくるところも面白かった。

強欲、怠惰、嘘、矛盾といった観点から近年の物事を見ていてとても勉強になった。

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2021年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

感想
全体的に最近の時事ネタを多く取り入れており本を読むのが苦手な人でも頭に入ってきやすかった。また全ての行動には分析できる点があり行動経済学で読みといていくと様々なバイアスがかかってるんだなと感じた。情報を受け取る際はその情報が生なのか誰かのバイアスがかかってる状態なのか見極める必要がありそう。


この本の重要点3つ
⑴人間の興味を駆りたてるには善よりも悪や煩悩のほうが重要な要素と考えられる。

藤原竜也(カイジ)=ビール悪魔的に美味いなど。
優れたマーケターは人間の煩悩に配慮してる。
例でアテントのCM→頑張らない介護始めませんか
人々の不満の中に答えはある。

⑵クリティカルシンキング=情報に流されない
専門家の意見だけでなく自分でも考える
専門的な情報を仕入れ正しいか判断する
データが正しいかクリティカルに考える

科学的=属人的出なく合理的で明確なプロセスを持ち再現性が高いことを意味する。
観察→問い→仮説→実験→分析→結論
PDCAの繰り返し。

⑶ 人は怠隋な動物である

成功者の真似をしても成功するとは限らない
→それまでのかなりの努力があるから。
完璧さ、有能と感じると親近感を持てない。
自分の同じかそれよりダメな人と思わせるお愛され力を発揮する。素の自分を見せる

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2021年03月26日

Posted by ブクログ

マクドナルドの売れる理由は、背徳感。サラダマックは売れず、クォーターパウンダーは売れた。
人間は合理的ではない。人間の負の部分を見たほうがヒットする可能性が高い。
花咲爺さんも、兄さんがすぐに真似をした。成功していれば称賛される。

バイキング方式は、デンマークで北欧式のビュッフェ「スモーカーボード」をまねたのが始まり。
気分一致効果=良い気分のときは良い情報を、悪い気分のときは悪い情報を思い出す。
元を取りたい=損失回避、サンクコストの誤謬。

人間のお腹は400gでいっぱいになる。ステーキ300g、吉野家牛丼並350g。
サントリーのストロングゼロは、飲む福祉といわれている。簡単に酔える商品として定着。
消費者は、満たされているが物足りなさを感じている。
目に見えない不満を探す。チャンスは不満の中にある。

ナイーブシニシズム=自分より相手が自己中心的だと考えてしまう傾向。
心理的リアクタンス=選択する自由がないと、たとえそれが良い提案でも反発する傾向。
結果バイアス=結果が良ければ、プロセスもよかったと判断されやすい傾向。
無意識バイアス=自分自身も気づいていない偏見や思い込みで判断する傾向。
生存者バイアス=失敗事例は記録に残らないため、成功事例のみを評価してしまう傾向。私の履歴書に出てくる人は生存者なので、その戦略を評価してしまいがち。
怠惰は発明の母。
乙姫は、開けるなといって玉手箱を開けさせた悪女。

ひとりのストーリーに焦点を当てたほうが同情を引きやすい。感情に訴える。

AIが仕事を奪うという嘘=ガウス過程分類法という正規分布を用いた回帰分析の結果。タスクがAIに置き換わるかを分析しただけ。職業ではない。オズボーンの論文は否定され反証論文が出尽くした。

投影バイアス=他人も自分と同じように考えるはず、と思い込む現象。
これからは、常識を疑わない人が損をする時代になった。
宝くじは、ドキドキ感を味わう商品。
客観的データという罠=サンプルサイズを気にしないで安易にランキングを信じる罠。
日本人がランキングに弱いのは、付和雷同的だから。
バックファイア効果=自説に不都合な意見が出ると、かえって固執するようになる=フェイクニュースの土壌。
単純接触効果=何回も接触すると好意的に見る傾向。
同調バイアス=他人の行動を見てから自分の態度を大勢に合わせる傾向。選択が不安な場合やこだわりがない場合などに出る。イジメの原因にもなる。

データはファクトではなく間違っているという前提に立つ。データも疑う。
ゼロサムヒューリスティック=利益の総量は一定と考えやすい。他人が得すると自分が損する、と思いがち。

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2021年01月04日

Posted by ブクログ

数年前、「予想通りに不合理」という行動経済学のヒット作を読み、とても面白い分野だと思いました。その後、行動経済学に関する本は読んでいませんでしたが、改めて、人は不合理な生き物であると思いました。
教養としては面白いのですが、それを踏まえて、経営者として何かアクションできるかというとなかなか難しいと感じました。
おもしろいんですけどね・・・。

↓以下メモ

ヒット商品には「悪」の顔がある。煩悩に訴える。悪のスパイス
サラダマックはアンケートで上位だったのに、全く売れなかった。
ギガビックマック等が大ヒット、背徳感の先。

サントリー天然水
パッケージを野鳥に変えたら売れなくなった。水を買っていたのではない。清々しさ、ひんやりさ、を買っていた。

価値には、機能価値と情緒価値がある
ろうそく市場が急拡大している理由
宝くじはドキドキ・ワクワクを買っている

承認欲求、他者から認められたい、自分を価値ある存在として認めたい

能力の低い人は自身を過大評価、能力の高い人は自身を過小評価する傾向にある

確証バイアス、自分にとって都合の良いものだけで判断しがち

浸透しない代表格「食器洗浄機」
さらに楽になるのを必ずしも良いと思わない人もいる
昔はよかった病

この人は自分よりもだめな人だ、が強力な愛され力を発揮する

単純接触効果、何度も見たり聞いたりするだけで良い印象に変わる

内集団バイアス、本を持っていることが「あるグループ」に入るための一種のステータスになる

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2020年11月12日

Posted by ブクログ

そもそも、人間は合理的ではない。合理的に考えれば選ばないような選択肢を自ら拾ってしまう生き物なのだ。このようなバイアスまみれの人間心理の究明を目指しているのが行動経済学である。
人間には善と悪の心があり、善が悪に常に勝つわけではない。
世の中のヒット商品は人間の煩悩にまみれた悪の部分を突いてヒットさせていることに気がつくべきだ。
食べ放題は人間の生理的欲求を刺激するし、FacebookやTwitterのいいねは人間の誰かに認められたいという承認欲求を刺激している。

怒りの感情も人間の悪の部分に語りかける。
怒りは社会を動かすチカラになる。
しかし、怒りやマイナスの言葉が説得力を持つのは発言者が努力家であることが前提である。

手を抜くことは人間の持つ悪のひとつであることを認識すべきである。必ずしも努力し続けることが善ではない。バランスよく努力することが、新たなアイデアを生むのである。手を抜くという人間の本能を理解すべきである。

新しい技術がすべてを変えてしまうと心配しすぎないようにする。不安や苛立ちの感情では冷静な判断は下せない。

ギャンブルも人間の次こそはという悪の心を刺激している。
食べログなどのランキングも人間の人の良い意見に流されやすいという性質を上手く利用している。
占いも根拠はないが、自分を安心させるために信じてしまう。

データを都合よく解釈してしまうことにも注意するべきだ。
データの中にある、人間の悪の部分もしっなり見る必要があるのだ。

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2020年10月08日

Posted by ブクログ

1.悪魔に熱狂するとタイトルにあるのですが、悪魔とは何なのかについて考える

2.悪魔とは、人間に潜むマイナスの欲望のことです。本来であれば、キレイになりたい、もっと生活を良くしたいというプラスの欲望があるにも関わらず、なぜか逆の行動をとってしまいます。これには、人間のマイナスの欲望がプラスよりも強く働いているためと考えられます。これをなくすことは非常に難しいです。
人間は合理的に動かないといつことを前提に動く中で、どのような理論の基で意思決定をしているのかについて述べている一冊です。

3.
自分の生活に当てはめると、正常性バイアスとバラ色回顧に陥っていることを感じました。これの対策として、自分に不都合な情報を70%、都合の良い情報を30%集めることで、意見を作っていくことをやっていきます。何かの意見を出す以上、反論がくるのは当たり前です。反論を否定するためでなく、反論も理解しつつ、最善の策はこれだと述べるためにも必要だと思いました。

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2020年09月19日

Posted by ブクログ

人間のダークサイドを行動経済学の観点から分析した一冊。「なぜ意識高い系はNewsPicksを使うのか」「M1グランプリはなぜ炎上したのか」「ホリエモンの悪口はなぜ受けるのか」など、日頃気になっていた事がうまく分析されていた。中でも「FACTFULNESS」は本当にファクトなのかという分析が一番面白かったかな、現代は複雑な世の中なので何をするにも何かしらのバイアスがかかってることを前提で行動したほうがいいなと考えさせられた。

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2020年08月10日

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