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Posted by ブクログ
表紙を見る限りでは、ポップなエンタメ系な物語を想像していたのですが、それとは違い、ハードボイルドを匂わすような警察小説でしたので、良い意味で裏切られました。
主人公は、女刑事の安西京香。妹の死をきっかけに休職を余儀なくされた。復帰後最初に命じられたのは、ある自殺事件。そこから、アイドルの自殺事件や父の死の真相など様々な事実が、連鎖のように明らかになっていきます。
「しねるくすり」の続編ということですが、単体として楽しめました。ちなみに「しねるくすり」は未読です。
次々とリズム良く出来事が発生するので、飽きさせような作りになっていました。あっと驚くような展開というわけではありませんが、しっかりとした構成で、色々な過去の真実が明らかになっていくので、多く楽しめました。
いかにも警察小説に出ているような登場人物達ばかりでしたが、それぞれ主人公を引き立たせていて、続編があってもいいんじゃないかと思いました。
Posted by ブクログ
この本は「しねるくすり」の続編で、自分は「しねるくすり」を読んでいなかったが充分楽しむことができた。総評として、確かに自殺者も多く安楽死が叫ばれているこの時代、飲んだだけで死ねる薬があったとしたら、社会に大きな影響を及ぼすだろうなとは感じた。その薬の持つ魔力や、警察の仕事などが事細かに描写されていたのは良いところだと思った。ただし、双子の入れ替わりや、最後主人公が薬の魔力に魅入られるシーンに関しては若干の唐突さというか無理矢理感は感じた。
しかしながら面白い作品であったことは変わりない。
Posted by ブクログ
前著『しねるくすり』を読んでいた方がより楽しめるかな。
「私たちは不完全な自分を受け入れながら前に進んで行くことしかできないのですね」...。一センチにも満たない大きさの白い球体に替わる何かを自分は持っているだろうかと考えさせられた。