【感想・ネタバレ】夜行観覧車のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

怖いくらい人間の嫌な部分が描かれていた。
まず、他所の事情には無闇に首を突っ込まないこと、余計なことをしないことがどれだけ大切か分かった。もちろん、本当に困っている人も見て見ぬふりをするのではなく、他の家庭のことなんてほとんどがこちら側の思い込みや勘違いであるから勝手な憶測で行動するのはよくないと思った。
どんなに憎い相手も、妬んでいる相手も人にはそれぞれ事情がある。特にさと子と彩花、勝手な被害妄想や思い込みでいちいちムカつくことを言うな!
もちろん2人にも辛いことがあるのは分かるけど、個人的には最初から最後までこの2人には腹が立った。
ただ、恥ずかしながら自分も頭に血がのぼりやすく冷静になれない瞬間があるので、これからは気をつけようと思った。

そして、ご近所には迷惑がかからないように暮らそう‥

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物皆が一人一人のことを妬み恨んでいて、人間の恨みって計り知れないなと思った。遠藤彩花が凶暴過ぎて怖かったし、何より小島さと子が自分のやったことをまるで正義のように堂々と言っていたシーンが怖かった。

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2024年04月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いやミスの湊かなえさんで
不覚にも途中で感動泣きしてしまった。笑
歩美姉弟が友人を思い誹謗中傷のビラを
外していくシーン。よかったな。

それはさておき、
夜行観覧車という作品名が秀逸。
遠藤家、高橋家、小島家
各家庭の内情は外から見ても分からないし、
隣の芝生は青く見えるものだが
誰にでも悩みがあ
良い時と悪い時がある という
諸行無常感を的確に表してる。
自分の調子が良い時は他人を下に見たりする。
その逆も然り。

また、同じものを見ていても
それぞれの性格や置かれてる環境により
違う景色に見えたり。
様々な経験を通して、一周すると
別の感情が芽生えたり。


其々が何を考えてるか
家族でも分からないことは多くある。
じっくり話し込むことは
家族の絆を深めるためにやはり大切だと
思わせてくれる一冊。

淳子の視点からは描かれていないものの、
殺人を犯すほどに追い詰められていたという点は
事実なので

高橋家の子供たちが、
切っても切り離せない家族を
思いやり、十分に話し合い、
家族にとって少しでも良い形に収まるようにした
という締め括りが良かった。

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2024年04月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

見栄を張らずに普通でいられるって幸せ

湊かなえさんの本は先が気になってどんどん読み進めちゃう!
どの人物も言いたいことを心のうちに我慢しすぎているなって感じました
でもそれは自分が言いたいことを言える環境にいるからなのかな、今置かれておる環境に改めて感謝
家族は余程のことがないと切っても切り離せない唯一の人たちなんだなって実感
さとこさん依存先が息子以外にも見つかって良かった

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2024年03月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場する家族ごとの視点から、それぞれの時系列で語られていくことにより、詳細が分かり、真実を早く知りたくなり、先を急ぐ。
しかし、真実はわからないまま、これから生きていかなければならない子ども三人が、真実より家族にとって一番良い道を選んだということで終わってしまった。
真実が気になるが、淳子本人しかわからない事だから、想像するのは辞めよう。

坂道病は、ストレス社会の現代では、誰しもかかる危険性のあるものかもしれない。限界になって坂を転げ落ちる時、人は壊れて行く。
壊れた時に、取る行動は、最悪この小説のように殺人を犯してしまう事もあるのかもしれない。
その状態の時に小島さんが防犯ブザーを投げ入れてくれたから、真弓は正気に戻り、彩花を殺さずにすんだ。
淳子も声を聞いた小島さんや啓介、真弓が家に様子伺いに訪れていたら、事件は起こらなかったのだろうか?
淳子の場合、坂道病の根本的原因が取り除かれていないのだから、またいつかはその日が訪れてしまうのだろう。

遠藤家は、どうなのだろうか?
坂道病の話を彩花がしたことにより、彩花自身吹っ切れた感じたもした。同じような事件を起こすことはないのかもしれないが、今後も家は騒がしそうだ。

高橋家、遠藤家、小島家、良幸の彼女の明里、
その後が気になるが話でした。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

小説の感想とはズレてるかもしれないけど、遠藤家の娘の彩花と、高橋家の長男の彼女の明里が自分と似すぎて意識が遠のきそうになった
私も彩花みたいに癇癪起こすわ、明里みたいに気に食わないことがあるとわけわからん暴走するから、自分を客観視されてるみたいでキッツい小説だった
ただ私は親も相当な癇癪持ちだから遺伝してると思うんだけど、この小説読んで彩花の親は穏やかで控えめだから驚いたわ

彩花も明里も特にお咎めなく痛い目見ることなく他者を振り回し傷つけながら生きていくのね〜(彩花は窒息死させられそうになったけど結局懲りてないし)
私は痛い目見てだいぶマシになったつもりだったけど、これからも気をつけます。

小説の感想としては、結局犯人はお母さんのままで、そのお母さんの視点が一切出ないので真相はすべて想像の中(その他者の気持ちを無関係な奴が勝手に想像すんなよ!ってメッセージだろうけど)
つーか犯人のお母さんは勝手に色々我慢してたんかもしれないけど、別に夫は何も悪いこと言ってないし、悪い人でもなさそうなんだよね。

あと遠藤一家の事なかれ主義のお父さんが「今も家族なんだしこれからも家族なんだから大丈夫」みたいな着地点にしようとしてたけど、多分…大丈夫じゃないんじゃないかな…犯人一家より遠藤家の方が深刻に感じる…
ラメポは頼りになるかもしれないけど敵に回したくないし一番何考えてるかよくわかんなかった
「ひばりが丘のためよ!」と言って悪びれなく中傷ビラ貼るわ窓ガラス割るわした後に、突然犯人一家に「あなた達がここで暮らせるように説明しておくわ」って言うの、訳わかんなくてここ最近で一番ホラーだよ〜〜!!

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

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個人的な感想を書き連ねるだけなので悪しからず。

7章までは本当におもしろくて、ページをめくる手が止まらなかった。
第四章ラストで高橋家の子どもたちが再開できたシーンや、第七章中盤で比奈子と歩美の友情を描いたシーンは感動的で、思わず涙しそうな展開だった。

しかし最終章で、あまり回収しきれていない伏線?にモヤモヤ...。
個人的に気になっていた点
・作中中盤から数回挙げられた、刃物を持って逃走云々の事件の容疑者。実は俊介?とか、弘樹?とか色々考えたけど、最終的に何も言及されず。
・高橋家、叔母の晶子。最終章で取ってつけたようにメールにて登場したが、結局あやふやな描かれ方だった。事件との関連が無かったのであれば、匂わせるような描写は必要だったのか。

一人称視点からの描写が多い湊かなえ作品の中では珍しく、三人称視点を交えながら、語り手がコロコロと変わるという書き方。人物によって考え方や価値観が違うという側面を描き出すのは相変わらず実に巧妙。今回は人物だけでなく家庭によって異なる面を加えたのも良かった。

本当は★★★★★にしたいところだが、結末になんとも言えないので★★★★☆。

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2024年02月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生々しくそれぞれの感情が書かれていて、家族間のことは家族しか理解できないし、他人のことは尚更分からないのだろうと思った。
客観視なんてきっとできないし、みんな主観でどうしても自分が中心に世界が回っていると思ってしまっているということを嫌という程突きつけられる作品だった。自分も、自分の主張をこうやって(傍から見ればめちゃくちゃな理論で)正当化してるんだろうな…って。。

最終的に高橋家のきょうだいは事実とねじ曲げて今後生きるための選択をしたし、遠藤家はギリギリのところで留まって再構築への道を歩みだしたような気がする。結局隣の芝生は青いし、当事者間でしか分からないことってたくさんあるんだと思う。

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2024年01月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハイソな住宅地で起こった家庭内殺人事件を、残された家族と近隣住民たちの目線から多角的に書いた作品。湊かなえ作品にしては読後の嫌な感じは控えめ。良くも悪くも感情移入できる人物がほとんどいないからあまり深く考えずにサクサク読めるし、続きは気になるから一気読みして1日で完読。比奈子と歩美の友情シーンは泣ける。そして歩美の弟が聖人すぎる。好き。小島さんはひばりヶ丘とまーくん愛強すぎで暴走しちゃってたけど、いざとなったら頼りになる人だなとちょっと見直した。どんな言葉が誰にとっての地雷になるのかは他人には分からず、長年積み上げられてきた鬱憤しだいでは一瞬で爆発してしまうこともある、という忘れがちなことを再認識した。

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2024年03月05日

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