【感想・ネタバレ】貧乏国ニッポン ますます転落する国でどう生きるかのレビュー

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Posted by ブクログ

現在の日本を知るうえでとても参考になる良書。
構成としては日本の現状として貧しくなっていることを証明し、なぜ貧しくなったのかを解説し、金利や為替の説明が為された後、今後どのようにすれば良いかが書かれている。
あまり経済について詳しくない人ほどスゴい参考になるので読んでほしい。

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2022年06月30日

Posted by ブクログ

低い生産性を補う長時間労働。
ワークライフバランスと程遠い労働。
日本が転落したのでなく世界の国々が成長したのである。
海外に出稼ぎに行き、病気になったら死んでいく国にそのうちなるのだろうなと思いました。
日本が変わるとは思わないので、早いうちに社会保障を削って残りの体力温存に努めて衰退速度を遅くしてほしいです。

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2021年03月02日

Posted by ブクログ

ここ10年ほど海外生活をした私にとっての
日本や日本人の驕りは何処から来るのだろうか
そんな疑問のひとつの答えを教えてもらえた。

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2021年01月06日

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 日本以外の国の給料は上がっているのに、日本人の給与は30年間も上がっていないので、日本の相対的貧困率はトップクラスになっている。多くの若者は、生活ギリギリの低賃金で預金する余裕なんてない。日本の年金も先進諸国では最低の水準なのに、負担は増加するばかりで、給付は引き下げに。
 ところが日本人だけは自分たちを未だに豊かだと思って、日本はすばらしい国、世界で一番の経済とか思っている人が多い。世界で一番の債権国だ、貿易黒字国だって思っているけど、日本が世界に誇る製品は、急激に減っていていつの間にか貿易赤字の月が多くなっているのが現実である。
 この本は、私たち日本人が直視しなければならないことをわかりやすく書いています。

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2020年12月02日

Posted by ブクログ

薄々は気付いていたんだけどね。
いつかはバルセロナで暮らしたい!なんて事は無理なんだよね。バルセロナどころか、セブ島も無理だな。

種子島にしようかな

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2020年11月13日

購入済み

穏やかな評論で好感が持てる

加谷珪一さんの語り口はデータに基づく淡々とした口調でとても読みやすかった。
一点、「金融緩和の副作用はハイパーインフレでは無く、金利の上昇による利払いで税収が吸い取られ財政政策の選択肢が狭まること」という部分をもう少し掘り下げてほしかった。
たとえば上念司さんが提唱する「政府が100年国債を発行し日本に景気回復をもたらす」というアイデアについて、加谷さんならどう反応するのか是非聞いてみたいと思った。
日本の場合、民間企業の力に頼るのは無理ではないか。新しい価値観を作り出せる日本人経営者はほとんどおらず、多くが過去の資産の管理に終始しているように見受けられる。日本は政府がグランドデザインを示し民間がそれに呼応するトップダウンのアプローチが向いているように感じた。

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2020年11月10日

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この本の内容はバランスが取れた視座に立脚しており、その指摘は正しい。
個人のサバイバルのためにもこの本を正しく理解すべき。

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2020年09月27日

Posted by ブクログ

大いなる警告の書。

日本がいかに「安い国」になっていて、それにより社会、教育、年金、物価の低迷、貧困化が進行しているかをOECDのデータ等から説明し、その原因と対処法を解説している。

中でも日本はもはやモノ作りで稼ぐ国ではなくなっているので、国内消費と投資で経済を再興させるべき、企業の稼ぐ力を復活させるため、サラリーマン社長は一掃せよ、等々の主張には深く納得した。

本書を読むと日本の未来は真っ暗で希望が無いように感じられ、暗澹たる気持ちになるが、データを基に論理的に説明されると納得せざるを得ない。
まずは認識をあらため、現状を認めるところから始めるしかないと深く認識した次第。でも、心のどこかでは本書の主張が実は間違いでした、というシナリオもちょっぴり期待している。

全日本人必読の書。

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2020年08月01日

Posted by ブクログ

最近の経済関連本はざっくり

1 何もかも政府が悪い
2 とにかく日本は本当はすごい
3 構造改革論
4マクロ経済政策論
5 終末論+自己防衛術

のどれかに類型化されるイメージ。
1と2は論外として、3は人口減少や規制改革、4はマネー過剰や財政破綻、ひいては年金問題、そして5は、もうだめだからせめて個人で株を買おう、外貨を買おう、投資をしよう、ひと捻り系では移住しようなど。

本書は、3と4の歴史を概観しつつ5を見据えているということで、網羅的整理としてはかなり有益な本。

ポイントは、
A 日本は世界的に見ても給料が安く、だからモノの値段が安くても大して豊かでなく、資本ストックもみすぼらしい。
B バブル後、規制改革もマクロ経済政策も全て取り組んだが万策尽きている。
C 、、、というより、購買力平価で見る限りそもそも日本は昔から貧乏だった。経済大国は錯覚。

の3点。個人的には腑に落ちる。

経済に自信があった頃も、フランスの首相には日本の家屋はウサギ小屋とバカにされていたし、観光地は乱開発と立て看板でせっかくの風土はぶち壊し。
どこに行くにも混んでいて、子育てにお金は使えない。

私も含めた日本に強い愛着と帰属意識のある中堅層も、さすがにここがすごいよ日本人みたいな番組はもう恥ずかしくて観られないし、実際コロナ後はそうした番組が絶滅した印象。

どうしてここまで貧乏なのかといえば要するに非効率だから、というのは多くのマーケット関係者が言い続けていることであり、菅首相になってからはD.アトキンソン氏らが論陣を張っているが、非効率の改善イコール一部の人の既得権益あるいはぬるま湯の打破だから抵抗は強い。抵抗する人は必ず「弱者を守れ」、というし、日本でその言いがかりに反論するのは極めてコストがかかる。

個人的にはここまで理屈が通じない理由は、確率統計を学校で学ばないから(平均とか分布とかではなく、私の場合はこうだったとかこういう例もある、とかいった個別事例が全体のインパクトよりも重視される)からと思っているが、本書はデータも難しい統計はなく
せいぜい平均しか使っていないので直観的。

さて、著者の加谷珪一氏は、他の本で個人の資産形成術みたいなものもかなり書いている人で、基本的にはノーロード長期投資というスタンダード派という理解。

ただ本書では、「終わりに」部分でやや唐突に個人の資産の話が出てくるのでそれまでの各章との繋がりはいまいちな印象。

世の中こうなっているよ、の部分は本書で、そして、だからこう自分を守ろうの部分は他書で補うのが良いかと思う。

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2021年08月22日

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えっ!日本ではすでに現在の経済学で想定されるすべての経済対策を実施したのにあまり効果がなかっただと?!ということを知れる一冊
日本が魅力ある国に見えなくなってきていることが様々なデータから語られます。そのため、「日本てまだまだ経済大国!」という価値観の方か読んだら暗い気持ちになるかもしれません。
はどうすれば?というのが少し書いてありますがヒラ社員の一個人では実現が難しいため、多くの方がこの本に共感して社会のマインドが変わっていけばなぁと願わずにはいられませんでした。
●複雑な気持ちになりました
よく選挙で「景気をよくするために~」ということが語られますが、過去20年の日本政府が実施した景気政策があまり効果がなく、そもそも政府が経済に及ぼせる役割が実はあまりないことを理解した上で話しているのかなと思いました。わたしもこの本を読むまではその事実を知らず政治家も国民も経済について「無知」なんだなと思わざるを得ませんでした。
●政府がいう割には景気がいいのが実感できない理由
為替のカラクリがあったとは!数字がそうなのだから実は他の人は景気がいいのかな・・と誤解していました。
●日本の外に目を向けたい
日本は四季があるし、言葉が通じるし、ご飯がおいしいし・・まあ贅沢はできないけどこのまま仕事がんばろと思いがちです。が、本書を読むと日本の外では短い時間で高収入を得られたり経済成長している現実があることを感じました。国外で働いて老後は国内でというスタイルも案外現実的な考え方なのかもしれないと思わされました。次の30年に向けて世界経済には注目していきたいです。

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2021年07月21日

Posted by ブクログ

この本は日本人にとって過激な内容が次から次への紹介されていく。途中で「著者は日本に対して文句を行っているのかな?」と思うくらいだ。しかし、読み勧めていくと「日本人はゆでガエル状態になっているので、もっと世界に目を向け、現実を見て対応して行こうではないか!」と訴えているように思えてくる。

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2021年03月25日

Posted by ブクログ

著者に書かれていることはおおよそ理解、共感できるものでした。日本はもはや成長を持続する先進国ではない、だからこそ認識を変えて生きていく覚悟が必要だと考えさせられます。

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2020年10月17日

Posted by ブクログ

もしかして、日本は三流国なのか?という漠然とした不安が、エビデンスを並べて証明された感じ。
残念?ではなくて、むしろ、スッキリ。現実を知ることからしか何も始まらないのだと思う。日本ステキ!すばらしい、と誤魔化しても、どんどん時は刻まれていくのだから。
私の年収、ヨーロッパでは低所得になるの?それは流石にショック!だけど、なぜだろう。それでも清々しい。騙されてるよりよほどいい。
嘘にまみれた日本社会を俯瞰してみるには、絶好の書だと思う。でも、みんな読むの嫌がるだろうな。捨て猫のナーバスなプライドで、フーッと唸って引っ掻かれそう。

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2020年08月15日

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ファクトやデータを活用しつつ、わかりやすく日本が置かれている現況について解説するとともに、コロナ禍の世界・日本の今後の生き残り策などが詳述されている著作。
特に日本においては、コロナ禍の今後の成り行きを懸念しつつ、生活実感を大事にし、優良な国内市場に注目すべきと提起している。他方で、日本人が海外に出稼ぎに行く日が近いとのことで、今後のライフスタイルとして「若いときにはアジアに出稼ぎに行き、老後は日本に戻って、安い生活を堪能する」との記述もあり、参考になる。

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2020年08月09日

Posted by ブクログ

1・2章はかなり分かりやすい、日本の低迷を表す実例の話。冗長な感すらあったが、3章から経済学的な論考が入ってきて勉強になった。

世界経済が成長し続ける中、良く見ても現状維持の日本は相対的に貧しくなっている。
いまの日本から見ると、新興国の旺盛な消費力や、貪欲に豊かな生活を望み成長を信じる姿勢がただただ羨ましい。そんな環境で生まれ育てば、人生はどんどん良くなると希望を持つし、世の中全体にパワーが漲るのも頷ける。
年収よりも高いカローラが飛ぶように売れた時代が日本にもあったとは…

この経済低迷の原因を政府の経済政策に求めがちな論調は世に溢れているが、その責任は実は…
と身につまされる内容だった。

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2020年07月01日

Posted by ブクログ

ここ20年昇給なしの日本、海外に比べてモノが安いが賃金も低い。国際的な地位も急低下。大国幻想は捨て、経営者がリスクをとって自ら新陳代謝できるようにすべし。1億人の消費市場と過去の資本蓄積を生かすしくみを作るべし。

社内失業者、つまり給料をもらいながら仕事をしていない人が1/3も居たのでは、労働生産性が上がらないのもあたりまえだと思いました。

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2024年01月02日

Posted by ブクログ

日本はいつの間にかすごい貧乏な国になっていた!
「一体いつから貧乏なの?」
「アジアの中では金持ち部類なんじゃない?」
「アメリカの貧富の差に比べたらマシじゃない?」
「日本の技術は世界一でしょ~」
なんて、のんきなことを言っている日本人よ~
この本を読んだら
「うわ~!!」って思うのではないかしら

バブル景気とかあって金持ちになった気持ちが続いているのかもしれないけど…実はそれって「まぼろし~」だったらしい…

衝撃を受けたのは…
アメリカで年収1400万円以下は低所得なんだそう
貧しいとされる基準が日本と全然違うのね…
アメリカってやっぱり経済の基礎体力がすごいわ…

今や日本はアジアの中でもかなりの貧乏国になっているそう。

と、まあ…数字でバン!と出されると
リアルにヤバさを感じます。
てな感じで読めば読むほど暗くなる内容で…

古き良き昭和な会社のシステムが全く通用しない世界になっているのにそれに気がついていない社長がいる会社はダメになる~のだそう。

じゃあ解決策は?それ教えて!
ってなるんだけど…
具体的な策がこの本に書かれているわけではないです。

世界を見据えた経済のありかたを各自で考えること…
自分でちゃんと考えることができる人が増えることが大切なんだろうな…

さしあたって…私にできること…
うむむ…
思いつかん…

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2022年05月20日

Posted by ブクログ

Audible にて。
長年に渡って刷り込まれた「豊かで強い先進国」という日本のイメージを捨て去り、現実を見ることのできる本。

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2022年03月27日

Posted by ブクログ

2022年27冊目。216ページ、累計7746ページ。満足度★★★☆☆ 日本の世界における位置付けについて、物価などのデータを比較。ごく常識的な内容

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2022年03月03日

Posted by ブクログ

前半面白かったが、後半の解説がダラダラと間延びした。経済成長が全てを解決するという信仰の枠組みで論じられている。日本が相対的に安くてお得な国になったことはよくわかる。企業内失業者が全体の1割ほどいて、生産力を下げているという指摘は新鮮だった。

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2021年01月20日

Posted by ブクログ

令和2年第二波がやってくる前の8月頃に読み終わった本ですが、年末の部屋の大掃除で見つけた本です。出版は5月なので、この本の筆者はコロナの被害が拡大する前に書かれているのだろうと思います。

今年はコロナに振り回された一年でした。令和元年の売上から数割から半減した企業も多い中で、来年も恐らく同じ状況かさらに悪化するだろうと思っていても我慢しているようですね。

この本に書かれていることを目の当たりにして対策を取り始めるのは恐らく再来年(令和4年)のことになると思いますが、私が60歳までカウントダウンを迎えている頃、何が起きても冷静に対処できるよう、この1年を大事に生きていかなければならないなと痛感しました。

以下は気になったポイントです。

・日本における世帯所得の平均値は550万円、中央値は423万円である。550万円ではそれほど楽な生活はできない。米国と日本を比較すると2倍程度の年収格差がある(p20)

・国内の経済事情とグローバルの経済事情に乖離が生じている場合、価格体系がチグハグになるものとして、携帯電話の通信料金、不動産価格、自動車の販売価格がある(p33)

・生産性なども考慮すると、日本は必ずしも割高とは限らなくなっており国内回帰の決断を後押ししている。どこで生産するかが合理的なのかを判断する指標のひとつとして、単位労働コストがある、名目賃金の総額を実質GDP(数量ベースのGDP)で割ったもの、日中(都市部)における単位労働コストは購買力平価でドル換算すると、2010年で逆転して日本の方が安くなっている(p48)

・駐在員にとって日本に住みたい、というのは過去の話である、ランキングが低いのは全ての項目において評価が低い、賃金・ワークライフバランス・子供の教育環境などで最下位(p69)

・日本経済が低迷から脱却できない最大の理由は、日本企業のビジネスモデルが薄利多売をベースにした昭和型の形態から脱却できておらず、競争力が低いままで推移していることにある、経済政策だけではどうしようもない(p107)

・モノの値段を左右する要因は大きく分けて2つある、一つは需要と供給の関係、もう一つは、市場に供給されるマネーの総量(p116)

・量的緩和策が成果をあげられらなかった最大の理由は、日銀が供給した大量のマネーが市場に回らず、各銀行が日銀に開設してある日銀当座預金の中に滞留するだけという状況が続いてきたから(p124)

・国債金利が急に3%になることはない、短期間で金利が上昇しても政府が保有する国債が全て新しい利率のものに入れ替わるには10年近くかかる。しかし金利が上昇すると予算を大幅に削減する必要がある、これは緊縮財政になることを意味する(p143)

・日本は2005年辺りから貿易黒字と所得収支(海外投資から得られる投資収益)が逆転しており、輸出ではなく投資で稼ぐ国になっている(p181)

・日本流の接客術は、ほぼ全てが中間層以下をターゲットとしたもの、それ以上の層は最初から想定されていない。アッパーミドル層以上が相手の場合、日本流の「おもてなし」という概念はほとんど通用しない(p198)

・貧乏な国という現実を前にすべきこと、1)外国に投資する(外国で稼ぐ企業に投資する)、2)外国で稼いで日本で暮らす、3)外国に物を売ることを考える(p203)

2020年12月29日作成

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2020年12月30日

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