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国名シリーズ第四作目。本格ミステリの短編はとても良い。『完璧な遺書』の、最後に火村助教授が指摘した、遺書の瑕疵と、表題作『英国庭園の謎』の、難解な暗号とその解読方法、まさかの真相に驚いた。
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とっても読みやすい短編集。
全部面白かった!
言葉遊びが巧みで、火村先生のようにはなかなか解けない。
短編の登場人物達もそれぞれ個性があっていいなぁ。
特に『ジャバウォッキー』は犯人が独特で強烈。
『三つの日付』ではアリスの記憶力が羨ましかったけど、『完璧な遺書』ではお茶目な行動に笑った!
愛されキャラでもっと好きになった。
有栖川有栖がもっと好きになる
短編集の中でもかなりライトに感じた。
通勤の細切れで読んでいたがあっという間に読み終えてしまった。
しかし物足りないのではなく、間食が誘い水になるような「もっと食べたい!」感が出てしまう。
有栖川有栖って本当に面白い。
『完璧な遺書』の出だしに少し驚いた。
解決の方法がちょっとずるくてそりゃないよと思ったけど、それはそれ。
この話の面白いところはトリックより犯人の心情描写だと思う。
自分に酔いながらニヤついてる姿が目に浮かぶ。
そして高い鼻がポキっと折れた瞬間も。
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1番好きな短編はジャバウォッキー。火村につながらなければ有栖川に電話をかけるのは常識笑
世界と犯人を救うため、電話越しでも全力で奔走する2人が好きです!
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短編集。
どの話も面白かった。
一番好きなのは最高の遺書。
英国庭園の謎は自分でも謎解きしてやってみたい気持ちはあったけど気力がなかった。
面白い謎解きだった。
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本書は6篇のミステリーが含まれている。それぞれ全く異なった特徴を持ち、一気に読むことももちろん可能だが、1日に1篇ずつよみ、1週間楽しむ、というのも手である。
6篇のうち私が特に気に入っているのは「完璧な遺書」「ジャバウォッキー」である。前者はこれ以上長編にしても仕方ないし、ページ数を少なくしても面白くないだろうな、というくらい絶妙なバランスで書き下ろされた印象を受けた。また刑事コロンボ風の話の進み方が新鮮で興味をそそられた。後者は逆で、もっと続きが読みたいという気持ちを起こさせる作品である。
表題にもなっている「英国庭園の謎」については、私は若干とまどいを感じてしまった。というのも舞台が大阪府の泉北ということで、その地域を知るものとして、内容は別にしてどうしても違和感が拭えなかった。武庫川や芦屋であったらまだ英国庭園がイメージできるが(それはそれであまりに「ありがち」になってしまうが)。
逆に言うなら関西を知るものにとって本書の作品は場所がイメージしやすくなじみやすいと言えよう。お薦めである。
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推理小説(犯人やトリックを主人公と一緒に考える)というよりミステリー(主人公が謎を解くのを見守る)になったと感じたが、物語の進行がスムーズで楽しく読めた。
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第4弾
「雨天決行」女性エッセイストの死。悲しい結末。 「竜胆紅一の疑惑」殺される妄想に取り憑かれる大作家。妄想じゃなかったことが怖い。好きって超えると憎いになる。 「三つの日付」3年前のアリバイを問われるアリス。これも悲しい。事件よりも、周りの死が。 「完璧な遺書」馬鹿すぎる。動機も、してしまうことも。 「ジャバウォッキー」唯一ハラハラする。火村が本気になるところがよき。頭を使う火村と動くアリス。 「英国庭園の謎」スケールは大きいが、残りにくかった。謎解きもサラッと。
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短編6作品。
雨天決行:題名からすると雨の日の犯罪をどう暴いていくかといったところかと想像を巡らせ読み始める。まさか運動会や遠足ではあるまい。雨天の意味は全く違った。そうだ、有栖川有栖がいるのだった。
竜胆紅一の疑惑:作家の名前を題名にしているあたり内容を推測しながら読んでしまう癖がある。竜胆という題名から、秋、青紫色の中に目立つ真紅、有名作家の推しといったイメージを持って読み進めた。紅一というと放火だろうか?しかし、予測は少しずつ外れていた。
三つの日付:火村、有栖、刑事森下からアリバイ証言を求められた有栖、いつものように同席している火村、この3人が喫茶ナスカで会話していく。3年前の事を思い出すにつれ真実が見えてくる。この形式は新鮮味がある。
完璧な遺書:犯人視点で書かれている。衝動殺人を隠そうと自分では完璧だと思っていることほど、綻びがある。完璧な事は起こる確率は低いのが世の常だ。将棋と同じで一手ごとにスキが増えるのである。ワープロの単語登録で天才と打てば有栖川有栖と出るようにしていたことがあるの件は笑えた。
ジャバウォッキー:1本の犯罪予告電話から火村はいたずらではないと考える。電話の内容は支離滅裂だが、そこから居所を推理していく。言葉遊びは嫌いではない。時間制限が緊迫感を高めてくれる作品だ。
英国庭園の謎:高級スーパー創業者発案の宝探しゲーム中にその創業者が殺される。その宝は自慢の英国庭園のどこかにあるが暗号が難解で、火村と有栖が挑む。
どの作品も読みごたえがあり楽しめた。
印象作
面白かったですよ。ちょっとふわっとしてるところはあるけど、読後に目次を眺め直してみれば、「あぁ」と各ストーリーがぱっと頭に浮かんでくるものでね。これはこれで、いいですよ。
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うそ~。このお話感想書いてなかった!?
多分三ヶ月前くらいに読んだけど、覚えてるのはこの二つ。
「完璧な遺書」
犯人視点の話って、つい犯人に同情しちゃう。
どうか逃げおおせてくれ~って思うけどそうはいかんね。
火村は敵にすると恐ろしい。
アリスがめちゃくちゃかわいい。そんなことしちゃうの、可愛すぎだろ。
「英国庭園の謎」
犯人にめちゃくちゃ同情する。
これはもうしょうがない。情状酌量の余地あり。
美しい庭園の描写は見事だけど、それを作った男に対して怒りしかわかない。
あんなにきれいだと思ったのに色あせてしまうね。
詩人のキャラがすき。
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長編で面白いものは数知れず。ミステリで短編となると難しのではないか。しかし有栖川有栖先生はやってくれる。短編どれもが面白く、しかも時間もそれほどかからずスラスラ読めてしまう。謎解きまで時間をかけるのもいいが、テンポよく謎が解けるのも心地よいもの。
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国名シリーズ第四弾。
今のところ一番好きかも。
全六話の短編集で読みやすい。
様々な暗号やトリックに挑むのが楽しい反面、解決しても妙に胸がざわついてスッキリしない作品もある。
だけど、それがまた良いんだよな。
表題作と『雨天決行』がまさにそんな作品。
『竜胆紅一の疑惑』でたどり着いた真相には、背筋がヒヤッとした。
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「雨天決行」「竜胆紅一の疑惑」「完璧な遺書」の3作品が面白かった。
「雨天決行」
タイトルとも関係する被害者の電話での会話内容の謎は専門的知識のない読者には推理困難だが、そのヒントが被害者の原稿の中にさりげなく示されている点や、火村がそのことに気づく切っ掛けが面白い。また、現場の痕跡からの目撃者の割り出しや、被害者の所持品からのロジックがすばらしい。被害者の原稿の中で、無頼派作家は無頼ではないと批判しているところも面白かった。
「竜胆紅一の疑惑」
火村が指摘した犯人は何となく予想しやすいが、火村が犯人を推定したロジック、犯行動機は中々の優れもの。
「三つの日付」
3年前に起きたラブホテルでの殺人事件のアリバイ確認に有栖自身が証言を求められる話。カメラと色紙の3つの日付に関するアリバイは凝ってはいるが、からくり自体は平凡。
「完璧な遺書」
自分が愛した女を誤って縊死させてしまった男。女の持っていたワープロを使って、完璧な遺書を作成し、自殺に偽装する話。遺書をワープロで打ったのが被害者でない証拠として火村が指摘した事項が面白い。
「ジャヴウォッキー」
独特の言語感覚を持ち、神経症を患って、過去に傷害事件を起こした人物からの電話の会話内容を火村とアリスで解読する話。
「英国庭園の謎」
隠居した富豪が英国庭園を持つ自宅に人を集めて、企画した宝探しゲーム。その最中に富豪が殺された事件。宝探しのヒントとなっている詩の暗号は、難解すぎて読者が解読できるようなものではないが、犯人が宝物を回収できなかった理由が面白い。
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ノベルス版を既読。確かめてみたら、表題作と「ジャバウォッキー」を角川ルビー文庫でも4年ほど前に再読していた。「ジャバ~」のスピード感が気に入っている。21年も前に出た短編集ではあるが、小さなヒントを繊細に積み上げていくスタイルは昨今となにも変わらない。解説をなぞらえてコメントすれば、謎に翻弄されるために読むミステリのなんと楽しいことだろう(なんだこの解説、と笑った)。どうにも微笑ましかったのは、苦笑気味に「うちの婆ちゃん喜ぶかな」と火村先生が言うところ。アリスがいれば名探偵も柔らかいところを見せてくれる。
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相変わらずの安定感。
お馴染みの登場人物に大分親近感も出てきたので、火村シリーズは読み進めるごとに自分の中の評価が上がっていってる感じ。
今回の短編集は、パターンから外れたストーリーが多く、それも楽しめた要因かな。
火村はクールでカッコイイ。
・「雨天決行」…専門用語は知らなかったけど、ウテンの謎解きは面白かった。でも一番ツボったのは、被害者がエッセイで中学時代からの友人のことを「本当に信頼できる友」と書いていて嬉しかった、とその友人が証言した時のアリスの反応。
「心暖まるいい話ではないか。私と火村の間にはないことだ。」
いやいや、そういう言葉で確かめる必要のない信頼感があなたたちの関係性の良さであってだね…と諭したくなった。
・「竜胆紅一の疑惑」…警察沙汰じゃない珍しいパターン。ファンって過激にもなるよね…。完成した長編を出版社に預けておいて出版するなと命じる気持ちが全く理解できなかった(笑)。
・「三つの日付」…アリスが重要参考人(容疑者のアリバイ証人)になるっていう、なかなか無い趣向。ちょっと都合良すぎるかなぁ、とは思ったけど、楽しめた。ていうか手帳の「カナリアを返す」ってメモが妙にリアルで笑った。有栖川さん実際に手帳を日記代わりにしてるのかしら。
・「完璧な遺書」…倒叙ミステリ形式は火村シリーズを読んできた中で初めてで新鮮だった。偽装するほどにボロも出やすくなるからやめなよ…と思っちゃいました。
・「ジャバウォッキー」…事件を未然に防ぐ、っていうこれもなかなか見られないパターン。犯人との間の妙な信頼感が良かった。火村優しい。教育者でもあるからね彼は。
なんかよく分からないけど火村に言われるままに無茶するアリス、なんなの?(褒めてる)
・「英国庭園の謎」…暗号モノ。本書の中ではオーソドックスなストーリー展開。暗号解く気は更々なかったけど、火村シリーズでは珍しく真っ当な暗号だった。よく作ったなぁ…と思ったけど、別に各文字の使用回数は一度きりってルールじゃなかった。なんだ。
被害者がクソだった。
それにしても本当にアリスの推理は毎度毎度かすりもしない。
Posted by ブクログ
作家アリスシリーズ7作目で、
国名シリーズ4作目となる本作。
発行は1997年。
「雨天決行」
「竜胆紅一の疑惑」
「三つの日付」
「完璧な遺書」
「ジャバウォッキー」
「英国庭園の謎」
の6篇を収録。
バリエーション豊かでサラッと読める
短編の良さを詰め込んだような魅力の本作。
犯人目線で描かれていく「完璧な遺書」、
アリス、火村、そしてジャバウォッキーの
スリリングなやり取りが面白い「ジャバウォッキー」が
面白く、好みでした。
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火村、有栖川コンビの短編集。
どれもつぶ揃いで面白かった。だがやっぱり短編集はストーリーを追うだけで心に残るようなものが薄く感じられる。
特に推理小説の場合、謎解きが最重要であろうから、背景やら動機やらはあまりしるされないので 1編を読み次にいくと 前の話を忘れてしまうくらいの感じでしか読み進められないので、こういう評価をしてしまう。
そうは言っても 面白く一気読みしてしまった。
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全体的に軽めの仕上がり。何故に関西弁だとそう感じるんだろう。。関東人の偏見か、というかお笑いだけが関西弁が許されるからか。
まぁ軽いからちょっとなぁ、というよりも、更には内輪ネタ感がちょっと居心地悪くて。それなりには楽しめるし、多分このアリスさんが出てくる本も初めてじゃないけど、いや覚えてないから!更に短編だから感情移入もなにも、って感じで終わるしね。ワッカナイとかナハとか言ってる人、明らかにスピンオフだよね。
なもんで、この本を読む前に、シリーズものを1冊くらい読んどくべきかなぁ。
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有栖川有栖の短篇ミステリ小説集『英国庭園の謎』を読みました。
『ジュリエットの悲鳴』、『白い兎が逃げる』に続き、有栖川有栖の作品です。
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資産家の人知れぬ”楽しみ”が、取り返しのつかない悲劇へとつながる表題作。
日本中に大パニックを起こそうとする”怪物”「ジャバウォッキー」。
完璧に偽造された遺書の、アッと驚く唯一の瑕疵(かし)を見事に描いた「完璧な遺書」―─。
おなじみ有栖川・火村の絶妙コンビが魅せる全部アタリの絶品ミステリ全6編を収録。
待望の国名シリーズ第4弾。
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探偵役である臨床犯罪学者・火村英生と、ワトソン役の推理作家・有栖川有栖(アリス)のコンビが活躍する作家アリスシリーズの作品… その中でもタイトルに国名を冠した作品は特に国名シリーズと呼ばれており、本作品は国名シリーズの第4弾となる作品で以下の6篇が収録されています。
■雨天決行
■竜胆紅一の疑惑
■三つの日付
■完璧な遺書
■ジャバウォッキー
■英国庭園の謎
■あとがき
■文庫版あとがき
■著作リスト
■解説 喜国雅彦
イチバン面白かったのは、火村と対決する犯人視点で進行する展開がスリリングで、遺書が巧妙に偽装されたものであることを火村が解き明かす倒叙形式の『完璧な遺書』ですねー ワープロの変換機能は要注意ですね! 珍しくアリスが登場しない作品でした、、、
次点は、暗号解読の愉しさが味わえる表題作の『英国庭園の謎』かな… イギリス庭園に関する蘊蓄も愉しめました。
それ以外では、
「うてん」って、こんな意味があったんだー と気付かされた『雨天決行』、
確かにカレンダーって、国内のものだけじゃないよねー 盲点を巧くついた『三つの日付』、
あたりが印象に残りましたね。
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一応、好きだった順に番号振りました。
⑤雨天決行
④竜胆紅一の疑惑
⑥三つの日付
③完璧な遺書
①ジャバウォッキー
②英国庭園の謎
ジャバウォッキーは好きな人多いみたいですね。独特の言語感覚とタイムリミットのある展開が好き。周りに理解されないゆえの承認欲求というか、認めてほしくて悪いことしちゃう、みたいな感覚なのかな。
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何度目かの再読。作家アリスシリーズ短編集。再読のわりには忘れている話がいくつかあったのでまた楽しく読めた。一番印象深いのは個人的には「ジャバウォッキー」かな。作中の犯人の語る言葉遊びが中々に味わい深くて面白かったのを覚えていた。
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読みやすい短編集。
表題でもある英国庭園の謎は後味が少し苦くて、犯人ではあるけれど、彼女の気持ちが分かってしまう。
殺してはいけないけれど、これが“殺されても仕方ない”と言うことなのかと少しだけ納得してしまう結末だったなぁ。
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国名シリーズ4作目。
6編からなる短編集。
一番お気に入りは「ジャバウォッキー」かな。
長編で読んでみたい。
今回はあまり殺人は起きず。
色々な挑戦が伺えました。
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火村英生と有栖川有栖を主人公とする連作短編集で、どれもトリックを眼目において書かれている。長めの表題作はトリックというより暗号解読という面も強いが、それなりに読みごたえがある。いわゆる謎解きを中心とした本格推理というのかもしれない。ただ、いささか時代遅れという感じもしないではない。人間の心理の盲点をついたものや人間の本性を真ん中に据えた複雑なミステリーのほうが、私としては充実感がある。探偵役の火村英生の個性もちょっと弱いかなあ。それがいいという人もいるかもしれない。それに、トリックが解明されても、決定的な証拠にはなり得ていないのではないかと思う。気楽にトリックを楽しむということで、この作者の小説はもう少し読むかなあ。
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雨の日の公園で、ひとりの女性エッセイストが殺された。彼女は死の間際に、「赦してあげて」と呟いたという。(『雨天決行』)、片桐の頼みで、家族に殺されると疑心暗鬼になっている大作家の悩みを火村と聞きに行くことになったアリス。果たして家族の真意は……(『竜胆紅一の疑惑』)愛する女を殺してしまった男が書き上げた一通の完璧な遺書。しかしある一点に綻びがあり……(『完璧な遺書』)ある資産家の趣向を凝らした見事な英国庭園で、謎解きゲームが開催される。しかしその最中に資産家が死体で発見され……(『英国庭園の謎』)、他『ジャバウォッキー』含む6編収録。作家アリスの国名シリーズ第四弾。
完璧な遺書と竜胆のやつが好き。