感情タグBEST3
Posted by ブクログ
短いのに重厚な作品でした。
笑わない母親だったと娘が語る聡子。しかし遡って語られる若かりし頃の聡子は、とても感情豊かです。彼女はなぜ、スパイの妻と呼ばれ、笑わない母親になったのか。
日本軍の満州での蛮行を知り、その証拠を国外に持ち出し、戦争を始めて、負ける事で、自由な国にしようと言うのは、正義なのか、スパイなのか?旦那さんが一本気で、真っ直ぐな人だけど、振り回された奥さんは可愛そうな気がしました。
映画の「スパイの妻」も是非見たいと思います。
Posted by ブクログ
最高。ドラマや映画よりしっかり細かいところまで描かれていて綺麗に始まり綺麗に終わる。久々に「うわあ、よかったなあ」と思えたし、人に勧めた。浮かぶ情景がなんとも綺麗で絶望的だった。
Posted by ブクログ
自由。
自由を追い求めることこそが生の理由である。
そんなことを突きつけられたような感情になる一冊だった。
多くを語らずとも、自由という一言で物語の全貌を思い出せるほど鮮明に、色鮮やかに、心に残るストーリーだった。
本当に面白かった
Posted by ブクログ
人間の無垢で生き生きとした感情は戦争によって奪い去られてしまったが、それでもフィルムに納められた映像には幸せな一瞬が収められていた。そこに映し出されたスパイの妻と言われた母の幸せそうな素顔。スパイの父と母の娘として持ちつづけた感情は、切なさとともに涙へと変わる。無表情な母はかつて一途で健気な女性だった。
Posted by ブクログ
思ったよりなんていったら失礼なのですが、面白かったです!なんとなく先をよめてはしまいましたが、ラストまで一気に読んでしまいました。終わりもよかったし、中弛みみたいのもありませんでした。実写化もされているので是非見てみたいな。
Posted by ブクログ
一本のショートフィルムでも捉え方によって180度違って見える。
激動の時代を生き抜いた人たちのなかにはこのような人生を過ごした人がたくさんいたんだろう
Posted by ブクログ
映画見たいなと思って見損ねていたやつ。ノベライズということで映画に忠実なのか加筆されているのかわからないけれど、小説として面白く読めた。ところでこのダンナさんはスパイというよりは巻き込まれて故の行動で、いわゆるスパイという感じはしなかったなあ。戦争前夜ともいうべき頃にホームムービーとはいえ『スパイの妻』なんてタイトルの映画を製作しちゃうのもどうなんだろ、自由を愛する故?自分は時局には流されないという証明?奥さんを置いていくことになる件だって、奥さんを愛する故の行動というよりは、なんかただの自分に酔ってる人という印象だなあ・・・まあでも、いつの時代だって自分の信念を貫くということは本当に大変なこと(それが国会機密にかかわるようなことならなおさら)だとつくづく思う。
Posted by ブクログ
録画してたドラマ版を見てからの小説。
ストーリーは分かってるのにドキドキハラハラしながら、、、。
ドラマでは分かりにくかった聡子達の心情とかも分かれて良かったな。
それでも、聡子に寄り過ぎてるアタシは苦しくって悲しくって、、、。
その後の、聡子の事も気になって気になって、仕方がないのはアタシだけ?
Posted by ブクログ
1940年、第二次世界大戦下における商社の社長優作とその妻聡子を巡る物語。
優作にはスパイ容疑がかけられ、「2人の間に秘密はない」といっていた関係性が徐々に変化していく様子がとても惹きつけられました。もしかしたらこんな事が本当にあったのかもしれない、と思うような時代背景と設定に切なくなり、やはり戦争なんて絶対やるべきじゃないと感じました。
Posted by ブクログ
若い人のオススメ。
途中、だれた部分もありましたが、まあ、一気読み。
蒼井優さん、高橋一生さんのドラマを
気になりながら見なかったことが悔やまれます。
Posted by ブクログ
第二次世界大戦下、神戸で商社を営む夫・優作と、その妻・聡子の物語です。
商談のため満州に赴いた優作が、ある国家機密事項を知ってしまったことをきっかけに、夫婦は軍関係者から目を付けられる存在になります。
優作が「スパイ」と呼ばれようとも、夫の考えを否定せず、ただひたすら側にいて支えようとする聡子の姿が印象的でした。
贅沢が禁じられ、国に背く思想を持つものは容赦なく弾圧されていた時代。
そのような状況下でも、「自由」でいることを諦めず行動を起こした人がいたから、今の私たちの生活が成り立っているのだと思います。
食べたいものを食べ、着たい服を着て、好きな場所に遊びに行けることがどれほど幸せなことなのか。
本作を読んで、改めて考えさせられました。
Posted by ブクログ
ドラマを見ていないので、イメージは白州次郎、正子夫妻(^^)でもお二人より、この主人公は大人しく、可愛らしい感じ(*^^*)夫は最初からスパイではなく、成り行き任せ(?)のスパイ( ゜o゜)なのでスパイ小説というよりも恋愛小説?(*´ー`*)
Posted by ブクログ
ある夫婦の話しと思いきや、、歴史を揺るがす壮大な展開に後半はグングン引き込まれて一気に読みました。戦時下で暮らす人々の、当時の生活や自由がどれだけ奪われたかと思うと想像を絶しますが、、、。‘自由に生きる‘ことを手にする事が如何に貴重であるか、改めて思い知らされました。そして当時よりずっと自由であるはずの現代、より自由に生きているか?と自分に問いてみて果たして・・・。読み後が良い小説でした。
Posted by ブクログ
ドラマ、映画は見てないけど、本屋さんで推されてたから購入
とても読みやすくて、面白かった
自分の正義は自分で決める優作がカッコいい
聡子は強い
Posted by ブクログ
あの時代こんな悲劇のようなことが現実にあったのかもしれない…
戦争、権力、大義…様々なものに振り回されながら、それでも愛を貫こうとする夫婦、そして、幼なじみ…
でも、男と女では貫き方に違いがあり…
最後に幸せだと、感じられる選択が出来たらそれが一番だけれども、その基準もそれぞれで難しいものだ…
せめて、今ある目の前の幸せを幸せだと感じていけたら、失ったものよりも目の前の幸せを大切に出来たら笑って人生が閉じられるのだろう
Posted by ブクログ
構成的には永遠のゼロのような感じ。ドラマの小説版っていうのは後から知ったんだけど、ちょっと意外でした。フィクションとはなっているものの問題のフィルムに写されていたとされるものは731部隊関連と思われるし、時代の背景もリアルなのでノンフィクションの印象をとても強く感じた。ただ、もう少し描いて欲しい(描くべき)箇所があったことも事実。それがあれば星5つだったかな。
Posted by ブクログ
スパイというのは、もっと自ら望んでやる仕事だと思っていたけど、こんなどうしようもない感じでなることもあるんだなと。
でも、自分が同じ立場に立つと同じことが出来るだろうか?
無理だ。
Posted by ブクログ
戦争に向かっていく時代の小説を読むと、息苦しい。
ザッザッと兵隊の行進の足音が迫ってくるような、暗雲に向かって進んでいくような気がする。
日本軍がペストを生物兵器にしているという機密事項。
今のコロナ渦と重ね合わせずにいられなかった。
優作は妻を裏切るように守ったけれど、結局どうなったんだろう。
命がけの渡航は意味があったのか、そこが読みたかった。
聡子が幼なじみの元憲兵(実は昔から好意を持たれていた)と再婚するのも、なんかちょっと、昔の少女マンガ的な展開というか、好きではなかった。
あの時代の女は、結局男がいないと生きていけないのか。
わかってはいるが、どうしても現代の自分の価値観が出てきてしまう。
Posted by ブクログ
映画「スパイの妻」の小節版。ちなみに、映画は観てないです。
夫の優作さんを大好きな聡子さんが、戦争と旦那とに振り回されて「スパイの妻」になってしまうまでのお話。
聡子さん側からどうしても読んでしまうので、優作さんの人でなし具合がね、もう腹が立ってね。泰治さんがいてくれて本当に良かったです。それでも、騙されて置いて行かれたと分かった時点で、心は死んじゃうよね。
ストーリーとして面白かったけど、後味の悪さはやはりぬぐえず。映像だとまた違った感じになるのかな?ま、でも、観ないだろうな。
Posted by ブクログ
1940年、太平洋戦争前夜の神戸。
福原聡子は、貿易商の夫・優作が海外へ渡ると、
無事の帰りを祈りつつただ待つだけ。
そして、優作が動き出すと、聡子と同じように読者の私も落ち着かなくなる。
彼を信じてもいいのだろうか。
終盤に向けて謎が次々と解けていく。
Posted by ブクログ
映画+α。映画では想像するしかなかった心情も知ることができた。それが良かったのかどうかはまた映画を観直したときに考えたい。
戦時下の人々の狂気を、ただひたすら夫に添うことに執着する妻という形で表現するという狂気。
お見事です、黒沢清監督。
ドラモンドをいちいちドラえもんと読んでしまう自分の脳が悲しい。