【感想・ネタバレ】ADHDの正体―その診断は正しいのか―のレビュー

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Posted by ブクログ

私は機能不全家族で育ち、愛着形成に難を抱えてきた。
過去にいわゆる二次障害で鬱を発症した際に、「発達障害」と診断名がついていたのだが、その後数年に渡り認知行動療法を受けたこと・愛情深いパートナーに恵まれた影響からか、先日改めて心理検査をした所「発達障害ではない」との診断を受けた。
「貴方の場合、やはり養育環境要因が大きかった」と。

自身の経験からも、発達障害は後天的要因の影響がかなり大きく、適切な治療を受けることができれば改善されるケースが多いと確信していた中で、本書を読み、改めて養育環境の及ぼす影響の大きさと、心理療法の重要性を認識した。

遺伝子要因のADHDではなく、養育環境要因の偽ADHDだと診断されることで、適切な心理療法を受けられる人が増えれば、今現在も生きづらさに悩む多くの人が助けられると思う。
今後、愛着障害の重大性や治療法がもっと広まってほしい。

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2021年05月29日

Posted by ブクログ

特に「大人のADHD」と呼ばれるものは、その9割が本来の"発達"障害ではないと言う。
※だからといって当事者の苦しみ自体が偽りであるということではない
この本では、ADHDの診断の現状や、ADHDの原因について詳しく解説されている。
未診断だが疑いのある状態の人も含めたADHD当事者はもちろん、そうでない人にも広く読まれてほしい良書。

ADHDの診断と薬の処方が、これほどまでにいい加減に行われているものだとは知らなかった。
著者である岡田先生は、きちんといくつかの検査をしてその結果を踏まえた上で診断しているとのことだったが、てっきりどの先生も同じようにしているものなのだと思っていた。
これについて根拠はない。思い込んでいただけだ。
私自身はADHD当事者ではないが身近な人にいるので、他人事とは思えず複雑な心境である。
社会全体が、物質的なことだけでなく心にも正しくフォーカスしていく流れを生み出せないものかと、素人ながらに考えてしまう。

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2020年09月26日

Posted by ブクログ

新聞の書評で関心を持って読んだのですが、タイトル、オビで書かれていることは確かに本文中の重要な内容なのですが、最終章の第9章へと読み進むに連れて、この本が本当に伝えたかったことがなんだったのかが分かってきました。それがなんであるのかは、どうぞ、自ら読んで確かめていただければと思います。198ページにクライマックスの一つが、そして、205ページから207ページを読み進むにつれて、なぜか胸が熱くなった。ページをめくって、「おわりに」となったときに、なぜか、ふっと夏の日が急に終わって、ひとりで、静かな海辺か、木々のこずえの隙間から遠くの山々を見てるか、なんか、そんな印象を受けました。
1人でも多くの人々に読まれるべき本だと思いました。

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2020年06月24日

Posted by ブクログ

自分に当てはまるものもあれば
他人にも当てはまるものもある。
驚いたのが、早生まれの子供が
ADHDの診断を受け、早くから薬を
服用しているということ。
低学年の時は、ほぼまる一年違うんだから
落ち着きもないし、学力だって差がついて
当たり前だと思う。
子育てしてれば、そんなことわかるのでは?
というようなことで、薬漬けになるなんて。
なんかやるせない。
学べば学ぶほど、ADHDってなんだろうと思った。

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2023年06月29日

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