【感想・ネタバレ】「関ヶ原」の決算書(新潮新書)のレビュー

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○米一石(1000合)=8万円から換算したとき,現代の価値とこんな感じに対応する. 永楽銭1文=200円 銀貨1枚=35万円 金貨1枚=200万円 千両箱=20億円 100万石の大名(五民五公でも実収入は30%程度)=年収240億円 ※そもそも,石(領土)=領地から年貢を取る権利.
○関ヶ原前後で,徳川家の年収は604億円→1809億円に増加した. 配下に収めた領地は573万石で,日本の約3割相当.さすが天下人って感じのスケール.

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2022年07月14日

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歴史的な出来事の収支報告、この視点で読むとグッと身近になる。
武将の給料、物資運びの運賃、道案内の同行手間賃、こんな風に考え当時の支払種別を現代のお金に置き換えるあたりも面白い。
地図でちゃんと土地の管理がされていない所、未開の地みたいなのが出てこざるを得ない策も面白い。
日本史もなかなかだなぁと思った一冊。

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2021年08月21日

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ネタバレ

忠臣蔵に続いてとにかくわかりやすい!

兵糧の考え方が秀吉以前と以後で違い、自弁と現地調達の考えから、各大名が準備する方式になっていく。
1人あたり1日5合の兵糧米ってなかなか大変…
以下も、本書で示された基準↓
●米1石=8万円
→1000人の軍勢を動かすのに1日40万
●金1枚(165グラム)=200万
が、どんどん高騰し、5年で350万に上がる
●永楽銭1文=200円
↑信長が堺の町衆に要求した矢銭2万貫(40億!)の規模の大きさがわかる。
しかし対外貿易で潤っていた堺が払えない額ではないというのもすげぇ
●銀1枚=35万円
1匁=8000円、1貫=800万

●大名は家臣がいないと合戦に出れないので、10万石の領地のうち、8割くらいは家臣に与える領地になる

小田原攻めの時に秀吉が用意してた兵糧米が50万石=400億ってのもすごすぎる。北条の総構をそこまで警戒してたということなんだろうか。

あまり島津家に詳しくなかったので、島津義弘が伏見にいながら西軍側としてずっと戦い、兵が少ないから早く援軍を、と薩摩に求め続けていたのが少し意外だった。
でもだからこその敵中突破だったのかもしれない。
(そして追いかけたのが井伊直政だけってのもなんかもう井伊らしい感じで面白い(笑))

関ヶ原合戦後も、家康に従うか従わないかで大いに揉めていた島津家。強硬派の義久と恭順派の義弘の板挟みになった忠恒が、従う決断をしたのは大きかったと思うな。
それに対し、10億以上ポンと貸してくれて応援してくれた福島正則のカッコいいこと(笑)

確かに戦ってもないのに関ヶ原以後、豊臣家が没落したのは疑問だったが、
豊臣家蔵入地(直轄地)を持っている武将を移封させて家康にとっての加増分にしたのか。
納得だし、それで豊臣家が年収1286億→185億になったのって大きすぎる。

ここまで大きな合戦になると、大きなお金がこれだけ動き、歴史を動かしていくのだなと実感できる一冊。


全然関係ないけど、城好きなので、
山内一豊が高知へ大幅加増になったのが、家康が京へ上る生命線だった東海道筋の城を明け渡したのがきっかけだったというのも面白いし、
松江城の堀尾氏も関ヶ原以後なのか。
逆に毛利の下関移封もここからだもんな。

やっぱり大きな合戦は、とことん歴史を動かすのだなと実感する。

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2022年10月09日

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タイトルは、誤解を生みやすい。ガチの決算書解説本ではない。著者は歴史研究の第一人者ではあるが、会計の専門家ではない。
何万石とか何両など当時の通貨が分からないため、経済的規模感がわかりにくい戦国時代をザックリとわかりやすく解説してくれる。しかし、タイトルに特化した内容では決してなく、関ヶ原の戦いの経緯全体を解説している著作である。

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2022年08月27日

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島津の話は、よく分かった。関ヶ原に限らず、戦の終わらせ方は難しいのだと理解。
 「忠臣蔵」に比べると、あまりに額が大きすぎて、「決算書」という感じはしなかったな。

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2021年09月18日

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金がなければ戦はできぬ!武勇や人望だけでは、どうにもならない現実的な内容で、武将達も苦労が多かったことだろう。

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2021年02月08日

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関ヶ原の戦いを軍資金の観点から描いた一冊。

後半は島津氏の話がメインだったが、今までにない視点で面白かった。

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2023年04月02日

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関ヶ原の決算書というより、関ヶ原における島津家の行動記録のイメージの本。とはいえそれなりに勉強になった。戦わなかった西軍諸将も一応の戦意と団結があったことがわかった。

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2020年08月15日

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