感情タグBEST3
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主人公のキムは魅力がある;思考の柔軟性や行動力と他者にとって大切なものを受け止めてコミュニケーションできる力など数えきれない。
19世紀後半は、大航海&植民地そして産業革命がもたらす恩恵を信じていた時代。未来が明るくなることを疑わない時代だったのか、現在や未来の希望が本の描写に感じられる。楽しかった。
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英国人の孤児キムはインドで育ち、貧しいながら楽しく暮らしていた。その頭の回転の速さや感の鋭さが買われて、金持ちの馬商人の秘密の任務を手伝うことになる。それはスパイとしての適性をはかることでもあった。馬商人は英国のスパイだった。
ある日、チベットからやってきたラマ(僧侶)を助けたキム。ラマが嘘をつかない信じられる人だ、聖なる人なんだ、と思う。そして何故かラマはキムのことを弟子と呼ぶ。キムは自分の目的のため、ラマの聖なる矢の川探しを手伝う事にする。
キムが口から出まかせを次々と繰り出すのが面白く、ラマは、キムのにじみ出る人の良さに、いつしかキムを息子のように愛するようになる。
その旅の途中で偶然キムの父が属していた軍隊に捕まり、キムとラマは引き離されてしまう。しかし、ラマはキムの学費を送ってよこした。キムは学校に通うことになる。
100年以上も前のインドの様子がわかるのが、興味深い。さまざまな人種、宗教が雑多に入り混じるインド。
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晶文社のキムは文章がとても綺麗だったけれど物語に入れず岩波少年文庫で再読。カーストやイスラム・ヒンドゥ・ジャイナとよくわかっていない中、文章中にきめ細やかな説明が入っていてわかりやすかった分、物語に没入できた。若さゆえの無謀さの中で賢く純粋なキム。中学生向けとあるけれど、この時期に出会っていたら世界に対するあこがれがふくらんだだろうなぁ。若い子に薦めたい本。