【感想・ネタバレ】週末、死にたくなるあなたへ。のレビュー

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匿名

ネタバレ

[死ぬな][大丈夫]ばかり

若い頃ファンだった蝶々さんの本を読みました。しかし私が年をとったのか、終始違和感…。中でも特に許しがたいのは、被虐待児だった人に対して[親と本音でぶつかってみれば良いのに]っていうフレーズ。加害者である親とまともに話が出来るとでも思うのですか?自分の子にそういう仕打ちを平気でできるような頭のおかしい人間が、自分がさんざんいためつけてきた相手であるこどもの言い分をまともに取りあって聞いてくれるとでも思うのですか?もしも蝶々さんのお嬢さんが、仮に現在夫または祖父母と同居してたとして、夫や祖父母が隠れてお嬢さんに連日連夜虐待し続けて、お嬢さんが大人になっても心が傷だらけの状態でいたら、[本音でぶつかってみれば良いのに、よく話し合った方が良いよ]などと言うのですか?また蝶々さんはストーキング被害の経験があり、相手から首を絞めて殺されそうになるという、衝撃的な経験をされていますが、そのトラウマを克服するために、相手の加害者と本音でよく話しあったりしたのですか?被虐待児だった人たちは一見普通の生活が出来ているのでわかりづらいのですが、こどもが親から虐待されるというのは、自分の生死を握る人から逃げられない状態で怒鳴られたり叩かれたりレイプされたりっていうのを口止めされて、誰にも言えず、凄まじいストレス、恐怖、絶望的な軟禁生活をずーっと毎日繰り返され、何年も耐えるしかなく、その結果大人になっても心が傷だらけの状態なのです。私は被虐待児だったのですが、誰に話してみても、何の苦労もなく育った人達にはさんざん否定されてきました。[それでも産んでくれた人][親だって人間]中でもトンチンカンなのは[親御さんとよく話し合った方が良いよ]という謎のアドバイスでした。私の気持ちを分かりやすく言えば、じゃああなたは、自分の首に刃物当てて脅してレイプした犯人とは本音でよく話しあって、こっちの言い分も相手の言い分も聞いて理解しあいたいのですね、という事です。命の危険を感じながら暴力をふるってきた相手、逆らったら何をされるか、死ぬかもしれないから黙って耐えるしかなかった相手と話し合って自分が納得すると思うのですか?改めて聞きたいのですが、それがもしもお嬢さんだったら[あなたの本当の気持ちを、泣いてでも相手にぶつけてみれば良いのに]と言うのですか?

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2023年05月14日

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