【感想・ネタバレ】ゲーム理論を読みとく ──戦略的理性の批判のレビュー

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Posted by ブクログ

主に経済学の分野で研究されてきたゲーム理論は、いまでは政治学、法学、歴史学、生物学、生態学などに応用されるまでに至っている。

果たして、ゲーム理論は、幸福な人間社会を分析・解明するツールなのであろうか?

筆者は、ゲーム理論の持つ、根源的な問題をさらけ出しながら著述している。

何となくゲーム理論を聞きかじっているものにもそんなに難しくない一冊である。

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2011年12月20日

Posted by ブクログ

ゲーム理論、てよく聞くけど知らなかったので読んでみました。

ゲーム理論を批判的に眺めていて私は好感がもてました。
何も机上の戦略通りになることなんて少ないし、
そこに面白みなり難しさなりがあるのだろうし。
結局は冷戦の産物なのかな。


冒頭にでてきた、言葉、の問題。
戦争でのことをあらわす言葉をクリーンなものにしたら
思考がとまる、(つまり後ろにある人命や環境について考えなくなる)
このこわさを思う。

グローバリゼーション、という言葉を使うことによって、
現代は思考停止になっている、ということばを思い出した。
思考停止はよくないですね。

2008,april

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

ゲーム理論を分かりやすく解説するものかと思ったが、そうではなく、ゲーム理論を批判的に読み解く本であった。しかし、その批判を読んでいると、なるほどそう簡単にはゲーム理論で現実の経済事象や政治事象は解けないものだと思う。今度はゲーム理論そのものを解説した本を読んでみよう。

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2018年10月20日

Posted by ブクログ

ゲーム理論に関して、その問題点や解決方法など様々な取り組みが紹介されている本。
若干詰め込んだ感じもあり、重たい印象を受けた。

ゲーム理論において、鏡像として相手を設定することでの失敗は人間の複雑性を見てとれるものとして面白いと思った。
また、言語の話や、認識論の話など、哲学的な話題も盛り込まれていて、様々な学問と結び付けられて書いているのはとても面白い。

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2013年01月29日

Posted by ブクログ

ゲーム理論ではそのゲームを成立させるための前提条件において省かれている要素が多過ぎて、そのまま答えを現実に置き換えて利用するのは危険だ・・・な感じ?
しかし多過ぎて複雑過ぎる現実世界の諸要素を単純化抽象化して考えるというのは有用な面もあるだろうとは思う。

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2012年08月08日

Posted by ブクログ

後半わき道にそれた感はあるが、ゲーム理論の限界を教えてくれた本。コミュニケーションが行われない、ルールは天から降ってくる、超合理性思考など、極めて限定した条件下でのみゲーム理論が成立している。

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2011年03月31日

Posted by ブクログ

けして明快に批判している訳ではないが、ゲーム理論の限界について判りやすく書かれた本だ。
私が学生だった頃、ゲーム理論というのはいかにも明晰な考え方だということになっていた。確かにそれはそうだ。様々な細かいことを捨て、理論を簡単なものに置き換えれば確かにそういうことは出来る。しかしこの理論はあまりに多くの事象を捨ててかかるものなのだ。そこを忘れてこの理論を現実に持ち込むとろくなことはない。
この考え方に対抗するようにカタストロフィー理論がやって来た。様々な事象の組み合わせの中では些細に見えたことが大きな出来事の原因になることもある。こうした見方はゲーム理論の中にはあり得ない。
この本はカタストロフィー理論を対抗馬として登場させるのではなく、あくまでゲーム理論のきちんとした理解はともかく、理論の簡単な応用の持つ危険性を説いている。この危険性は確かに大きい。現代の裏側にこの理論への安易な追従があったことは確かだろう。バブル経済にしてもゲーム理論そのもののような安易さで崩壊したように思う。

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2009年10月04日

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