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バンクシー本はたくさん出ていますが、毛利氏が書いたものだったので購入。(他、バンクシーに関して信頼できる書き手は鈴木沓子氏も)
評論や解説、翻訳は(直接インタビューが難しいバンクシーのようなアーティストに関しては特に)「信頼できうる人が書いているか」がとても重要だと思うので、こちらは最適の一冊だと思います。
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正体不明のアーティスト、バンクシーのアーティスト像に迫る入門的な本。バンクシーがなぜ社会と真っ向から対立するようなポジションで人気を博したのか、故郷ブリストルの音楽性にも焦点をあて文化的な背景から、バンクシーが持つ独特のポジションを解説していく。パレスチナの壁画、シュレッダーでオークション購入直後に裁断されるアート。一つ一つに強烈なメッセージ、特に資本主義、お金だけの拝金主義、華々しいセレブ、戦争、裏側で届かぬ声を届けたいと思うアートワークへの強い思いが作品に風刺と強烈なメッセージと愛すべきキャラクターを産んでいる。いよいよニューヨークで、バンクシー展が行われる。テーマは何か、何をやってのけるのか、本当に楽しみだ。
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匿名のストリート・アーティスト「バンクシー」についての入門書。
1/4程度読んでからバンクシー展に行ったが、全部読み切ってから行けばもっとひとつひとつの作品を楽しめただろうなと後悔した。
これまでアートのアの字も理解していなかったが、この本のおかげでアートという世界にさらに興味を持てた。
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かなり良き本。話題性があるバンクシーのことを気にはなっていたけど、毛利さんの他書籍のおかげで好きになれた!毛利さんの解説ありきでバンクシーを楽しめると言っても過言では無い... この本も同じく、バンクシーの解説について十分詳しく記してある。バンクシー展もバンクシーのPOPアップショップも行けなかったから、再読してみた
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光文社新書のアート本には、本書のように期せずして傑作に出会う場合が多い。
バンクシーについて、自分はなんと無知だったのか。
それがそのまま、現代のアートシーンの裏返しでもある。
価値観を転覆、反省させる書き込み。必然的に政治と経済抜きには、表せない。
欧米と日本の公共空間をめぐる違いの指摘も興味深い。
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日本でもネズミの絵で話題になった、正体不明のストリートアーティスト「バンクシー」の本。
ビジネスと化した現代芸術につばを吐き、アートの力で毒を撒き散らしていく反骨精神には、とても好感が持てた。
ほとんどの人が求めてやまない「金」や「名誉」に目もくれず、いたずら小僧のように純粋に生きていく。
こんな生き方が出来たら、さぞ痛快だろうな、と思う。
反面、実は全てが自分を売り込むための「計算」なのではないか、とも思う。
この二面性もまた、正体不明の魅力を際立てていて、とても良い。
元々アートには全然興味がなかったけど、最後まで楽しく読めた。
こんな「変わった」人間が現代にいるということが、なんとなしにワクワクさせてくれる。
また、グラフティ(落書き)という分野について考えるきっかけにもなった。
ただの迷惑行為という認識しかなかったけど、資本主義に押し込められた人たちの叫びだと思うと、見え方も変わってくるだろう。
ところで余談だが、「ペルソナ5」というゲームがある。
この中でプレイヤーは「心の怪盗団」のリーダーとなり、正体不明の怪盗として日本中の話題になっていく。
プレイしていて「いやいや、こんな堂々と活動してるのに、正体不明とかあるわけないでしょ?」って思っていたけど、この本を読んでさもありなんと思った。
多くのファン達から「公然の秘密」として、存在を守られてるのかもしれない。
バンクシーのように。
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小池都知事が取り上げて、少し話題になったな、というのがこの本を読む前の「バンクシー」に関する知識でした。
もちろん、今美術に関心が向いていたからかも知れませんが、きっとこの本を通り過ぎてしまったら、おそらくバンクシーのことは、今後の人生で出会うことはないだろう、となぜかそう思ってしまい、つい手に取ってしまいました。
アートとは何でしょうか?
定義づけというものは難しく、たとえば、マルセル・デュシャンの「泉」なんかもそうですが、必ずしも、こういうものであると形作ることはできないように思えます。
この本は、バンクシーに関わるガイドブックとしてはものすごくわかりやすいです。
が、それだけでなく、アートと否応なく結びつく資本主義など、考えさせられることが縦横無尽に広がっていきました。
極めつけは、現在残っている作品群は、美術史という、歴史の中の勝者である、と説かれており、ハッとさせられました。
あくまでこれは、バンクシーに関する本ではありますが、この言葉に、ものすごく引力を感じます。
「ウォールアート」と言われれると、つい全てを一緒くたにして、単なる犯罪行為だと思ってしまいます。もちろんそれは変わることはないのですが、そこに描く理由を考えたことはありませんでした。
共感するかしないかは、人それぞれであると思います。ちなみに自分はバンクシーが気になって、画集Wall and Pieceも買ってしまいました笑
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落札額1億5000万円。その瞬間、額縁に仕掛けられたシュレッダー
が動き出し、会場に衝撃が走った。
2018年のサザビーズでのオークション風景は、その作品を体現す
るような仕掛けだったのだろう。私は、彼の多く作品の根底に
見ているのは「抵抗」であるからだ。
だから、東京都内で彼の作品が発見された時の、小池百合子知事
のはしゃぎようには違和感しか覚えなかった。だって、落書き
禁止場所に書かれてたんだぜ?
有名な匿名アーティストの作品だからって、はしゃぐのは違う
と思うのよ。為政者ならば…ね。
バンクシー。謎のアーティストは何者なのか、どのような文化的
背景を持って生まれたのか、世界的名声を得るまでの活動などを
追ったのが本書である。
活動当初は顔出しもしてたんだね。でも、今は個人として活動
しているのではなく、「バンクシー」というプロジェクトに
なっているのじゃないのかな。
神出鬼没だし、世界中のどこへでも現れるし、なかには彼らの
作品とは思われず消されてしまった作品もあるのだろうな。
まぁ、それがストリート・アートの運命なのだろうと思う。
どんなに有名でも、落書きは落書き。でも、私はその抵抗の
精神は好きだけどね。
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目に止まって好きだなと思い購入したアートキャンバスがバンクシーのものだった。
自分が一目惚れした絵を描く人がどんな人なんだろう?と思って読んでみた。
バンクシーにとっての武器が、絵なのだと思った。
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ポップカルチャーがユーモアとともに救い出そうとするのは、公的な言語から消されてしまっている複雑な感情の起伏です。
公的な空間は誰のもの?
所有権VS表現の自由
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2019年に小池百合子都知事がツィッターでつぶやいて以来、日本でも話題になったバンクシー。
ストリートアートが、その社会の在り方を映し出すものだとは知らなかった。
バンクシーの作品のように、公共物に描かれたアート、グラフティは表現の自由を測る尺度になる。
日本では、「公共」は行政が管理するものという認識なのだという指摘にはっとした。
日本はストリートカルチャーに対して欧米より不寛容だ。それは表現の自由、さらには民主主義の抑制と無関係ではないのだと、本書は問いかける。
「行政の作り出す秩序は、支配、管理者の視線。多くの人々を一箇所にあつめ、匿名の顔のない存在に変えて幾何学的な造形を作り出すマスゲーム。」
グラフティアート、ストリートカルチャーが発達している国では、公の空間がは個人にも行政にも属さない人、周辺化されたひとのために開かれている
バンクシーのアートは、表現の制限や知らずに当たり前となっている監視社会の在り方を静かにを問い直してくれる。
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バンクシーのブラックユーモアが好きで読んだ本。
反戦や社会情勢に対する意見を、言葉ではなくアートととして表現している。
アートを見るだけではなく、その背景にある考え方や消されて消滅してしまうという点を考えると、深く考えさせられる。
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バンクシーについて認知と興味が先行して、知識がほぼなかった自分にとって、一応人に説明できるレベルの情報を与えてくれた本。その意味で期待通り。バンクシー展ぜひ行きたい。
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横浜で開催されていたバンクシー展に足を運び、バンクシーに魅力されてから購入した本書。著者のバンクシーに対する深い造詣と豊かな解釈に惹き込まれた。
バンクシーの作品は見方によって様々な解釈が可能で、そこに悩むこともまたバンクシーのメッセージなのだろうと思うが、本書もある一定の方針を示しつつ、多様な解釈を提示し、悩みながら進んでいることがバンクシーをリスペクトしていて素晴らしかった。
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・ブルック・ル・ラットはフランス人のアーティスト。1980年代にすでにパリでステンシルのグラフィティ作品を発表し、「ステンシル・アートの父」と呼ばれていました。
・人類という歴史を大きく考えると、人間は公共の場所で自由に絵や文章を作ってほかの人々に見せてきました。こうした公共空間が、国家や地方自治体、あるいは私企業や土地所有者によって独占的に、そしてすみずみまで管理されるようになったのは、ごく最近のことにすぎないのである。
・バンクシーがブリストルで活動を始めたのは1992年頃。
・戦車、爆撃機、爆弾、銃、ミサイルといった武器は2000年代初頭のバンクシーの重要なモチーフ
・キース・ヘリング、バスキアに対して好意的
・一方、アンディ・ウォーホルに対しては複雑
・バンクシーに与えた影響を考えたときに、アメリカのヒップホップ文化以上に、ヨーロッパにおけるグラフィティ文化、とりわけヒップホップ以前からあった政治活動としての落書き化を無視することができません。その中で最も知られた運動が、1950年代にヨーロッパで始まったシチュアシオニストの運動です。
・『スペクタクルの社会』
→視覚を管理されることによって支配されているスペクタクルの社会に、私達は徹底的に受動的な存在に閉じ込められてしまっている。
・シチュアシオニストという芸術運動は、スペクタクルの社会において自分たちの生を取り戻すことを目的としていました。
・ありとあらゆる制度批判が、過激であればあるほど、マーケットの中で高く評価され、新たな商品として消費されるようになるよいう皮肉な矛盾が生まれている。
・ロンドンやニューヨーク、ベルリンといった大都市の多くでグラフィティ文化は花ひらいています。
それに比較すると、日本のグラフィティはあまり目立つこともなく、断片的に描かれているだけに過ぎない。
・年におけるグラフィティの広がり具合は、その国がどのくらい民主的なのか、あるいは、表現の自由が保証されているのかを測る尺度でもあります。
→ロンドンやニューヨークのようにグラフィティが蔓延している年ほど、クリエイティブで民主的で先進的のように見える。
権威主義的権力が強力な国ほど年は落書きが少なく、生前としている。
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ブリストル
黒人奴隷文化 グラフィティの街
ザ・ポップ・グループ
マッシヴ・アタック 3D=グラフィティ・ライター=バンクシー?
ネズミ= 厄介者=バンクシー自身
パレスチナの分離壁
ベツレヘムの世界一眺めの悪いホテル
グラフィティ=名前を公共空間に書く
キースへリング、バスキア
シチュアシオニスト運動
セックスピストルズ、ジェイミー・リード
ゴッド・セイブ・ザ・クイーン ⇒バンクシー:モンキークイーン
デミアン・ハースト
日の出桟橋のネズミ 2002年ころから2019年まで
誰にも迷惑をかけていない。
ストリートアートは道を歩く市民のもの、公的な議論=民主化
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バンクシーという切り口から ストリートアートと政治 の話を適度に掘り下げていたので面白かった。
「イグジットスルーザギフトショップ」を観てから読むとまた新たな発見があるかもしれない
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いろんな意味でお騒がせ「バンクシー」
でも、彼のお陰で幅広い人たちが「ストーリーアート」につ知るきっかけになったはず。(それが正しい理解なのか?本当にいいのか?は横に置いておいて。)
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ポルトガルに留学したとき、現地の人から何気なく「バンクシーの絵」と壁に描かれていた風船と少女?を見せられて、興味を持った。
バンクシーについて少し知りたかっただけだが、グラフィティ文化が表現する自由さと、ストリートの美学を学べるとは思わなかった。
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今度、バンクシー展に行こうと思っているので、
その予習がてら読んでみました。
バンクシーは名前は聞いたことがあるし、
アート作品もいくつか見たことがあるし、
オークションで作品にシュレッダーが入ったというニュースも知っているけれど、
それ以上のことはよく知らないな…という
自分のような人に向けた書いた本。
バンクシーがなぜ匿名なのか?、
壁にグラフィックを描くアーティストの中でも
特にバンクシーが有名になったのはなぜなのか?、
壁に絵を描く作品以外の作品は?、
なぜ自分の作品をシュレッダーにかけたのか?、
などなど、著者の推測もあるとは思いますが、
バンクシーの哲学が垣間見れる本だと思います。
Posted by ブクログ
バンクシーとは何者なのかという話に限らず、グラフィティーが落書きなのかアートなのかという視点やグラフィティーが単なる器物損害なのか都市空間における表現の自由なのかという視点など、作者のストリートアートに対する深い考察が丁寧に書かれていて面白かったです。
私もサザビーズが開催したオークションで競売にかけられた風船と少女の作品がシュレッダーによって裁断されたというニュースでバンクシーを知った人間ですが、こんな活動をしている人なんだと知る事ができました。
Posted by ブクログ
東京の防波堤で見つかったグラフィティの真贋から始めて、匿名アーティストとしての活動、有名になるまでの軌跡、ストリートアートの流れとアート業界、メディア戦略やチーム活動など、バンクシーを中心に、ストリート・グラフィティ・アートの概要がわかる。
行政が街の景観を管理する下でのグラフィティと、個人の私有財産だから勝手にできる日本での落書きとの立ち位置の違いが面白かった。
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本の中身は同じような言葉が多くて疲れてしまった。けどバンクシーについて大まかな事は分かったし、ただの絵描きだと思ってたから政治的な活動してるってゆう新しい知識を得た。見方が変わった。