【感想・ネタバレ】音に聞くのレビュー

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Posted by ブクログ

本作品に登場する姉妹、そして父親の役割が意味しているものを考えると、音楽がいかに崇高なものなのか分かる。有智子は言葉の役割を持つ。妹の真名は音(音楽)の役割だ。父親は音楽理論の権威で、音と言葉の両方を表している。そんなふうに読み取った。

長く離れていた父に姉妹が会いに行くのだが、父と真名は父の気持ちを受け止められず反発する。有智子は音と言葉で対立し、真名への嫉妬心を燃やす。音楽の素晴らしさは、音と言葉の融合だと思う。どちらも重要だが、バランスよく融合させるのは難しい。

さて、本書のプロローグが謎である。有智子の手記を持ち込んだ“彼”は誰? 手記に目を通す女性の“わたし”は誰?

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2020年01月21日

Posted by ブクログ

有智子と真名。ウィーン。

難しくて美しい。

翻訳された小説のような文体。
油断すると上滑りしてしまう。
だから、慎重に読み進めた。
・・・それでもわかんない所が出てきちゃう。

でも、はっきりとわからなくても、
「あたしは有智子じゃないし、まあまあわかればいっか。」
みたいな感じでわからなさを心地良いものとして読んだ。

そしてそして「有智子」ってかわいい。
頭の中で発声?するたびに「ふふっ。」て心の奥底で喜びを感じてた。

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2020年01月03日

Posted by ブクログ

「デビュー以来連続して芥川賞候補になってきた二十代天才女性作家が、沈黙を破り放つ決定打。ウィーンを舞台にした愛憎のドラマ!」ということで、期待しつつページを捲る.....

芥川賞関連の作品とは相性が悪いのだと思った。
流麗な文章、音楽の都での愛憎劇を読み込んだいくのだが、私の心には残らなかった。

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2021年08月10日

Posted by ブクログ

これぞ純文学という難解な小説。

芥川賞候補になったということで読んでみた初読みの作家さん。
う~ん。難しい。

翻訳文のような文体とそこはかとなく流れる音楽への深い憧憬。

やはり、音を文章にしようとするって難しいな。

『蜜蜂と遠雷』的なものを想像していたけど、まったく違った。どちらかというと主人公姉妹(さらにいうと姉)の心情風景を描いた作品なんだろうな。

やはり、芥川賞候補ってこういう作品だよね。
あの読みやすい文体の村田沙耶香の『コンビニ人間』が芥川賞を取ったのってそう考えるとすごいことだ。

まあ、この本を読んで改めて恩田陸と村田沙耶香のすごさが分かりました(笑)。

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2020年02月11日

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