感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
このミスに選ばれる本ってやっぱり面白い。
今まで知らなかった作者だなぁと思ってたらまだ書き出して間もないらしい。才能あるって羨ましい。
文章も読みやすくストーリーが面白い。
中学生のボクがお父さんを訴えるなんてなんでと思ったら犬を殺されたから。
犬思いなんだねと思って騙された。
犬は殺したらいけないよー。たとえその先にうったえたかった真実があるとしても
Posted by ブクログ
兎にも角にもリクが可哀想すぎて、心が痛くてたまりません。光一も酷い目にあっているので同情できなくありませんが、自分が虐待されていたからといってリクを虐げてよい理由には全くならないわけで。
本書でも言及されていますが、ペットのいる家庭で児童虐待があった場合、3割以上の家庭で子供による動物虐待が行われているという現実があるようです。そのことは理解でき、光一が虐待に走ってしまうのは仕方がないと思いつつも、リクが愛らしく「くぅん」と鳴く様子や虐待のありさまの描写を目にすると、どこにもぶつけようのない怒りと悲しみが沸き立ってくるのです。
本書の主軸となる話はあくまで法廷ミステリ的な部分だと思うので、その点だけ見れば光一が裁判を起こした本当の理由と結末には心底驚かされ、なかなかの佳作なのではと思います。
リクを殺したのは光一自身で、父が隠している「何か」を明らかにするために裁判を起こしたことは、およそ予想がつくことだと思います。その「何か」が光一への虐待なのではと予想はしていたのですが、あの友井羊氏が私に予想できる程度のどんでん返しを用意しているはずがないという期待もあったりします。
とはいえ、本作はかなり初期の作品で、そのころの作品ならそういう展開もあるかも…… などと高をくくっていたところに、全く意識していなかった真相が出てきたので、これには相当な驚きがありました。
その点は本当に素晴らしいと思うのですが、やはりリクのことを思うと複雑な気持ちになります。改めて表紙のイラストを見、光一の膝の上に頭を乗せ、口角を上げて光一を上目遣いでみつめるリクの姿を見ると、なんでこんなに可愛らしい愛犬を……と、やるせない気持ちに。
記憶に強く残るインパクトのある作品でしたが、後味が少々よくない印象がどうしてもぬぐい切れず、★5をつけるのはためらわれてしまいました。
Posted by ブクログ
リクくんがひたすらかわいそうで、最後までずっと胸が痛かった。
敦さんは司法試験に落ちて自堕落になっている自分を情けないと言っていましたが、私は作中いちばんかっこいい大人だと思いました。