【感想・ネタバレ】君たちが知っておくべきこと―未来のエリートとの対話―(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

佐藤さんの本は全く知らない学者の名前やその著作が次から次へと出てくるので、真意がわかりずらい面もあります。
しかし私的にはそれでも面白い、興味深いと感じます。

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2023年05月19日

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佐藤優を訪れた灘校生の対話。真のエリート、0.5%の生徒たちの知性。暖かく見守る佐藤優。日本の未来は決して暗くはない。、

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2022年07月16日

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佐藤優による灘高校生徒との対話集。知の巨人と未来のエリートという夢のような組み合わせ。さすが、灘高生はすごい知識の持ち主だし、知的水準が半端なく高く、意識が非常に高いので、話がかみ合い、より深い内容を知ることができる。若い人に対して、生き方にヒントを与えるような、このような活動をすることは、とても大切なことだと思う。普通の著作では深掘りできないところまで触れており、とてもおもしろかった。裏話的なことについてもかなり触れており、ここまで話して書いていいんですか、と思うところも多数。すごく興味深く読んだ。

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2021年05月11日

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 子供を立派な人間に育てたい。親ならまあ考えるでしょう。できればいい大学に入れたい、エリートにしたい。マストではないにせよ、まあお金とか素質があればねえ、とか親なら思うと思います。

 この本は、そんないわゆる勝ち組の子供を育てるための本ではありません。寧ろこの本で語られるのは、大人も含め学ぶ人にとって、知っていることの意味は何か、を語る本です。

 多くのエッセンスが語られていますが、私なりにまとめると、知ることによる効果を①世の中の理解、②人とのつながり、③自分の意見を育てる、という点でとらえました。

 筆者は受験勉強も重要だと主張していますが、これはまさに知ることで世の中の理解が進むからです。米国の覇権、ロシア情勢、中東問題などすべてここまでに至るのに歴史があるのです。その歴史を学ばずして現今の意味合いはわかりません。それは世界史の授業で勉強できるものです。更にこれらのバックになっている思想史を学ぶことで理解度はさらに深まるはずです。私が言葉にすると薄っぺらですが、彼の文章は事象と事象の結び付けが秀逸です。

 次に、こうした知識は、世界のエリート層と戦う時には共通のバックグラウンドとして必要になるでしょう。つまり、人とのつながりで必要になる。その点では、米国の外交官の例を出していたが、米国は世界を理解できないのは自明かもしれません。なぜなら、米国人外交官でギリシア語が読めた人はいないが欧州のそれは大体読める(P.33)そうだから。そこに他者の歴史へのリスペクトはないし、共通の基盤を築く努力もない。これは外交官に限った話ではなく市井の人であっても他者を理解するという観点において示唆に富む話かと思います。

 また、佐藤氏の秀逸な点はかといって知識オタクになれというのではなく、自身の意見やバランス感覚を保つように促しているように見える点。例えば吉野文六の例(P.181)を挙げ、外交官としての建て前上のアクションと死ぬ前に発表した本音の部分に垣間見える人の倫理観や本音の大切さ。

 文中は一部知識のひけらかしに見えるような部分もあります。弁証法論的、という言葉を見ると、ヘーゲルの原書読みに挫折した私は、本当にわかってんのかよと少し拗ねました。インテリジェンスという裏の世界を知る人という色物を見る目もあるかもしれません。また佐藤氏以上に学ばないと佐藤氏が言っていることが本当なのか検証のしようがありません。
 しかしながら、書かれている内容は至極全うで子供に限らず大人であっても常に学ぶ必要があると感じさせる書籍です。おすすめしたいです。

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2021年02月25日

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ネタバレ

灘高生と佐藤優の対談。こういう形式の本はわかりやすくて良い。エリートにこそ教養が大事ってことを伝えているのが良い。多眼思考ができるエリートになってほしい。


 しかし、官僚組織がこのエリートを腐らせるのなら、悲しいなぁ。エリートほど官僚機構から抜け出していく。そうなると、合理的判断ってやつがドンドンできなくなって、国は衰退していくのではないだろうか。やばいなぁ。


 国全体で、エリートをきちんと守り、合理的に考えていかないとなぁ。そのために、政治家をきちんと監視せねばな。

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2020年09月26日

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ネタバレ

2019/8/17 ジュンク堂書店アクタ西宮店にて購入。
2022/7/09〜7/13

灘高生の恒例行事である先輩訪問を、OBではない佐藤優氏に依頼して実現した企画の書籍化。流石、灘高生たち、氏の書物を読み込んで鋭い質問をしている。意識の高い子供に教えるのはやりがいがあるだろうな。

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2022年07月14日

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著者の本はやや読みにくい本が多いが、本書は偏差値上位0.1%のエリート高校生への講義と対話ということでわかりやすい。
「知と教養」の造詣が深い人間が語る本音話は実に興味深い。小生も高校生時代にこんな講師に出会えたら少しは人生が変わっただろうと思えた。もっとも小生は著者より7歳も年上なのだが。
とりわけ政治家との裏話は迫力に満ち満ちている。聴いていた高校生たちは息もつかずに話に引き込まれただろうと思えた。
著者がエリート高校生に語った「知性を放棄するな」との言葉には実に感銘を覚える。本書は、知性と教養と現実社会の関係を教えてくれる本だと思った。

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2019年07月15日

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力を持つものに対し、正しい使い方の理解を促す事には極めて重要な意味がある。生まれもって人間には、差があり、その差を認めた上でこそ、正確な教育論が成り立つのだと思う。あなたは、エリートという言葉を好意的に捉えるか否か。灘高生に対し、佐藤優が数々のテーマで講義を行う本著は、エリートに授ける心構えだけではなく、この国のエリートの扱い方も含めて、とても勉強になり、面白い。

反知性主義にとらわれぬ、本当の教養とは。博識ではなく、総合知とは。金や女性や、競争を目的とするだけなら、本来的知識を求める勉強が勿体ない。よくわかる気がした。

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2019年06月02日

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佐藤優による人生案内であります。聞き手は、灘高校の生徒たち。事前に様々な本を読んでからの質問等には、流石、名門校の学生さん、というところあり。日本の入試システムは、後進国のシステム、とにかく記憶力の良い若者を集める、与えられた時間での再現力の強さ等を評価、という佐藤優の指摘には、そうなんだろうな、という腹落ち感あり。今の時代は、それだけでは、不十分な時代になっている訳で、そんな時代を生きる若者たちへの、君たちはどう生きるか、どう学ぶか、についての、親切な人生案内では、と思いますです。

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2021年01月22日

Posted by ブクログ

灘高校の生徒たちを相手に、2013年から2015年まで三回にわたっておこなわれた著者の特別講座をまとめた本です。

高校生たちのまっすぐな向学心に著者も真摯にこたえようとしています。また、エリートであることの責務をまっすぐに語りかけるなど、あえてアジテーターとしての役割を引き受けることで、「未来のエリート」たちをインスパイアするテクニックはみごとだというほかありません。ただ、こうした著者の知に対するプラグマティックな態度に、わたくし自身は全面的に賛同できないという思いもあり、著者の話がきわめて巧みであるがゆえに心配もしてしまいます。もっとも、本書に登場する優秀な高校生たちは、著者の知識の広さに圧倒されながらも、本書のことばを使えば「さまざまな世界を鳥瞰するという意味での〈上から目線〉を持って」著者の話を聞いていたことでしょうから、上のような心配はまったく不要なのかもしれませんが。

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2020年01月07日

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