【感想・ネタバレ】米中覇権戦争の行方のレビュー

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Posted by ブクログ

まぐまぐの無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で15年以上、お世話になっている国際関係アナリスト・北野幸伯さんの著書です。

日本は戦前、孤立し、アメリカ、イギリス、ソ連、中国を同時に敵にまわすという愚行をおかした。
今回、米中覇権戦争に勝利するのはアメリカだと思われるので、孤立を避け、アメリカ側につかなければならない。
という事を強調されています。
(コロナ禍以前の話ですが)

関係ないですが、著者とは誕生日が一緒、アイルランドの歌姫・エンヤのファン、という共通点があります。

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2020年05月18日

mac

ネタバレ 購入済み

戦争の悲劇を防ぐために

一部ご紹介します。

・「経済力」と「軍事力」が一番であることが覇権国家の条件だ。しかし、実際に覇権があるかどうかは、その国が他国に何かを要求し、それを他国が素直に実行した時に初めて解る。
・核保有国同士の戦争は、情報戦(プロパガンダ)と外交戦(同盟国がどれだけ多いか)と経済戦(経済制裁)が主体だ。
・中国は、今は外交戦で優位だが、経済が悪化すれば手のひらを返されるだろう。そうなって初めて、人権侵害を糾弾できる。賛同も得られる。国際社会は、儲けさせてくれる人権侵害国家には甘いが、儲けさせてくれない人権侵害国家には冷たいからだ。
・アメリカと中国が同率の関税を掛け合ったら、中国の被害はアメリカの三倍になる。
・中国は2020年代には「失われた20年」に突入する可能性が高い。国家のライフサイクルから導き出される結論だ。米中貿易戦争はこの流れを加速させる。
・ロシアを中国に対する牽制として利用するには、「領土問題の棚上げ」と「経済協力」である。
・日露戦争後にアメリカが反日になったのは、日本が満州利権の一部を譲らなかったため。
・第一次世界対戦で日本は、同盟国イギリスの「陸軍派兵要請」を断った。これが日英同盟破棄のきっかけ。
・リットン報告書を受諾して、アメリカやイギリスにも満州利権の一部を譲れば、日本は英米と協力して、共産ソ連の南下に対抗できたのに、そのチャンスを逃しただけでなく、国際連盟脱退により、世界から孤立した。これが対英米戦争のきっかけ。
・第二次世界大戦では、日本は真珠湾を攻撃するべきではなかった。いきなり東南アジアのイギリス領、オランダ領を攻めて油田を確保すべきだった。
・日独伊三国同盟は、役に立たなかった。
・東西冷戦では、西側陣営と中国が組んで、ソ連を倒した。
・米中覇権戦争において、日本は、アメリカとの同盟を強化し、インドやEU諸国、台湾、ベトナム、フィリピン、豪州、ロシアとの友好関係を維持すべきである。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

現在、米中は覇権を国家間で争っているのであり、貿易戦争もその一部だからすぐに収束することはない。しばらくこの戦いは続くということを認識しましょう、というただ1点がとても分かりやすく述べられている。著者としては、中国が国家のサイクルとしては成熟期から停滞期に向かっていることから、最終的にこの覇権戦争は米国が勝利すると予測しており、その上で日本が再び敗戦国側に付かないよう、今後の行動に関して注意を喚起している。本書は著者の無料メールマガジンをまとめたものだが、書籍になってもメールマガジン用の改行の多い文体までそのままで、かなり”白い”書籍。メールマガジンを読んでいる人は読まなくても良いと思うが、無料メールマガジンに感謝して著者を応援する意味で購入するのも良いだろう。

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2019年10月18日

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