感情タグBEST3
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やっぱり島本さんの恋愛小説はいいなぁ。
ラストはブワッと胸にこみ上げるものがあり涙腺崩壊。
ちょっと放心状態。切なくも幸せな余韻に浸りました。
読みながら「先生ずるい」と何度思ったか。
嬉しくもちょっと悔しい。
思わせぶりな発言も、欲しいときにくれる優しい言葉も、二人のときだけに見せる弱い一面、ちょっとした仕草なんかにいちいちときめいてドキドキした。
恋焦がれている相手との電話の描写は、愛しくて温かいのに切ない…。
あぁ、わかるなぁ。その感覚を懐かしく思い出してしまった。
いろいろ予想外の出来事に腹立たしいやら悔しいやら、やりきれなくて苦しかったです。
甘くて、ひどく残酷で何度も胸がぎゅっと締め付けられる。
ちょっとビターで大人な恋愛小説、良かったです。
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中学生の頃初めて読んでそれ以来虜です
人を好きになることによって生まれる苦しさ痛さ弱さはとてつもなく辛いけれどそれでも人を想い続けることの真っ直ぐさは間違いなく素晴らしいもの
忘れられない人がずっと心にいる
この痛みを私は愛そうと思う
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「子供だったから愛とは違うとかじゃなくて、子供だったから、愛してるってことに気づかなかったんだよ」
「教え子にものすごく似ていたから別人だってわかっていたけど見ていた」
昔の自分が救われる文章
いつでも読めるように最後のこのシーンのところに栞挟んでます。
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何度読んでも、島本理生さんの表現の感度に圧倒されてしまいます。
未熟な若者の恋愛物語、として読むか? それとも、きっと自分も体験したことがあるであろう心の傷として読み解くか?
主人公や登場人物一人ひとりが自分の心に真っすぐでいようとすればするほど、自分が傷つき、また相手を傷つけてしまう。
またその傷に心が痛み、もがき苦しむ様が言葉になって見事に表現されています。
好きな人を思う瑞々しい気持ちの揺れ動き、心の動きと風景が溶け合い、温度や風まで表現されてくる。
やり直しができるなら、少しでも時間が戻せるなら、そんな緊張感の中で物語が進み、読む側を夢中にさせてくれます。
本作「ナラタージュ」はそんな島本さんならではの秀作だと思います。
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人生でこれから何度も読み返す作品。
読んでいてこんなにも心が苦しくなって
感情が揺さぶられるのが初めてで
しんどかったけど楽しかった。
めっちゃ、しんどいけど。でも快感もある。
不思議な感覚。
こんなに感情移入できたの初めてだった^ - ^
活字読むのってこんなに楽しいのか…!!!
葉山先生の笑顔を見て泉の葉山先生に対する想いを再認識するシーンが好き。
「この顔だ、と思った。少年のように無防備な喜び方、そして私は熱烈に実感する。この人からは何も欲しくない。ただ与えるだけ、それで恐ろしいくらいに満足なのだ。」
愛するってこういうことなんじゃない?!!見返りを求めるでもなくただただそこに居る、笑ってくれるそれだけで満足する相手…泉の葉山先生に対する愛の深さがわかる場面。
自分もいつかそんなふうに思える人に出会えるのか…
お互いがお互いに幸せになってほしいと想う一方、寂しくなると会いたくなってしまう、頼ってしまいたくなる葉山先生、妻とやり直すことを聞いて安堵するも嫉妬の心もある泉の人間らしさが共感できる~~複雑で矛盾する感情って人間を苦しめるけど人間としての面白さでもある。
泉と葉山先生の愛は純愛だと自分は思う。
純粋な愛ほど結ばれないのかもしれないなー。
そう考えると苦しいなー。
泉に感情移入しすぎて、しばらくは葉山先生今頃何してるかなーって考えちゃうかも。。。
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18歳のいま、この本に出会えてよかった
好きな人と一緒に居れて、
好きな人の横顔を見ていられる
今の彼をもっともっと大切にしようと改めて思った。
ずっと忘れられない恋愛ってやっぱりしたくない。
今一緒にいる人を1番想っていたい。
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もう恋愛なんてするような歳でもないのに、いい歳をして何度もドキドキしてしまった。ハッピーエンドじゃない話の中で、最も深くささった、けど大きくもない棘のような感触だった。
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恋愛文学。
主人公の泉と、高校時代の教師である葉山先生との関係から、恋の美しさや背徳などが繊細に描写されていた。
複雑な恋愛感情や人間関係の渦中で揺れ動く姿に思いを馳せた。
果たしてどんな結末になるのかドキドキしながらストーリーを追いかけることができた。
日常に潜む愛の形や、人間関係の複雑さを考えさせられ、読後は切なさや少しのモヤモヤ感が残った。
登場人物の深い思いに心を打たれた作品。
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高校時代に好きになった先生を想い続けるという話。
好きという気持ちの描写が的確で自分の遠い昔の恋愛時代のことを思い出した。
結末は少しがっかりした。
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本当に個人的に印象に残った描写
「陽炎の向こうに、公園に咲いた向日葵が見える。どこかの家の窓で鳴っている風鈴だけが、ほんの少し気持ちに潤いを感じさせた。」
この表現がこの小説のリアルさ、切なさ、美しさを表しているように思いました。
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最後、なぜか自分のことの様に思え、涙が出てきました。
2年前の恋愛を思い出しました。私も、どこかの縁で彼と間接的にでも繋がったなら同じ様に涙を流すと思います。2度とつながることができないからこその涙ですね。
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・確かに面白い小説だった。
・葉山先生、ずるいよ
・小野くん=若い男の性的な衝動が生々しい。作者は女性なのにすごい。
・ラストシーンがよかった。電車の中で泣きそうになった。
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いろいろと激しく間違っている関係性だと思うけど、互いが正しく生きていくために必要な愛、いうことなんだろうな。
なかなか現実では起こり得ない設定だと思うが、特に後半はなぜかものすごい感情移入できてしまったくらい、感情や情景の描写が繊細な作品。
心乱されたい時に読み返したい。
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高校生の恋と大人の恋の狭間にいる恋愛という感じ。
相手のことを愛しているからこその選択で心が痛くなりました。主人公も、その相手も、優しくて思いやりがある人なんだなあと思います。
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久しぶりにみずみずしい恋愛小説を読んだ。
登場人物、どの人もダメな部分が多いからこそ
共感してしまう。
今読んでも好きだけど、
単行本が出た2005年に読んでいたら
ちょうど大学生の頃だったので
さらにどハマリしていただろうな〜。
Posted by ブクログ
前々から気になって中古の本屋で100円で売ってたので読んだ。女の人の恋愛感情ってこんな感じなのかと思ったが、全員が同じような恋愛観では無いことを願った。その人を好きになるというきっかけは多種多様にあると思うが、ここまで気持ちが入ってしまうものかと恐ろしくも感じた。ただ、そのことを自分で乗り越えたと思う工藤は素敵だ。最後、少しぶり返した感はあるけど、工藤自身で消化できる大人になったのかと感じた。
映画では、松潤と有村架純ということを後から知り、なかなか贅沢な組み合わせだなと感じた。
Posted by ブクログ
以前、映画を観てつまらなかったのを思い出しつつ、原作はどうだろうとちょっと構えて読んでみました
主人公の工藤さんは高校時代の恋からいつまで経っても卒業できない面倒な女の子で、恋の相手の葉山先生も奥さんが居ながら弱っている生徒に手を出すというモラルの欠如したクソ教師!
そんな2人が欲望のままに恋愛をぶつけ合うストーリーかな?
恋愛ものと思って読むと全くきゅんとする所はなく、バカな登場人物にイライラしながらも読むと面白い
文章も映像化を意識してあるかの様な箇所がチラホラあり、映画を先に観ていたこともあり頭の中でそれぞれの
場面が頭の中で映像化されながら読めました
映画よりは原作の方が全然面白かったです
Posted by ブクログ
最初のページで「川を歩いたりした思い出」みたいなのが書いてあったから、てっきり小野くんが忘れられないの?マ?って思ってたら最後の数10ページで大どんでん返し。あとちょっとのページが見えるがどう終わるんだろ?って考えるのが面白い。
葉山先生も泉が好きだけれど奥さんも好きで忘れられない。奥さんも泉も、種類は違うけど両方捨てられなかったのか…。罪な男だ。と言う読み方をするのは単純だけど…。泉もそうだけど人生の中で「本当に好きだった人と結ばれない」ってこと、あるよなぁ。
Posted by ブクログ
本屋さんに寄った際に、本作のポップを見て、そういえば有名だけどまだ読んだことないなと思い手に取りました。恋愛の楽しい一面だけでなく、辛さや痛み、弱さやもどかしさなどの心理描写が秀逸で思わずグサッとくる場面もあり面白かったです。
本作のストーリーとしては、主人公がひょんなことから、高校時代に好きだった先生と再会することから始まります。主人公は自分が辛い時に救ってくれた先生に対して恋をしており、先生もまた、主人公に特別な感情を抱いている。再会を果たした2人は徐々に親密になっていくと同時に、お互いの抱える秘密を知ることになる…といったストーリー。
序盤は割と再会を果たしたことで、ウキウキとした楽しげな主人公の描写が中心であるのに対し、先生の秘密を知ってから中盤にかけて、主人公の心理描写が一変するのが私にとって印象的でした。特に、小野くんとの関係については胸が痛む思いで読んでましたし、色々印象的なセリフや文章あるのですが、ネタバレになるのでそこは控えさせていただきます…ぜひ本書でご確認をお願いします笑
私もどちらかといえば、先生に近い性格で人に弱みを見せたり、人に頼ることが稀だったりする性格で、先生の持つ弱さにはすごく共感できましたし、こういう弱さを見せられる人こそが特別な人なのかなとも改めて思いました。
Posted by ブクログ
言いたい事が山ほどあります。
前半のうちは、女性作家らしい作品だなぁとか、一つ一つの表現が綺麗だなぁ、恋愛的な意味でドキっとするシーンが多いなぁと思う事が多く、恋愛小説は初めてで、男性である自分が状況を一つ一つ楽しめるかどうか少し不安でしたが、結論から言うと楽しめました。校則で毛染めOKなんてすごいと思ったり、劇の内容が面白かったり(それだけに劇の本番シーンがなかったのは少し残念でした)と、言いたい事はそこじゃないんだろうなと思う事によく目がいきました。
後半から心がザワザワする展開が多く、切ない気持ちがすごい押し寄せてきました。メタ読みというほどでもないですが、小野くんと付き合った地点で、「あ、これ一悶着ある、絶対小野くんが報われないやつだ」と内心思いながら読んでいました。
小野くんにとって、泉との時間はたった一時的なモノでしかないと思うと、いたたまれない感傷的な気持ちになります。
小野君を一概にクズとは呼べないです。もちろんゴムをつけないとか同意もなくセックスは擁護もできないですが、大人っぽい人でも学生は学生で、自分がもし同じ歳で同じ状況なら、今付き合ってる恋人の肌を求めてしまうかもしれません。それだけの不安が襲っていると思います。擁護している訳じゃない。ただ、事実として思いました。
そう考えると大学生の恋愛だなぁと思って、共感できるシーンもあり、物語に入り込む事ができました。
ただ、個人的にとても惜しかったのは、柚子ちゃんのシーンです。
柚子ちゃんのシーンは必要だったのか、あまりにショッキングすぎて、その後のシーンが負けてしまうような印象を持ってしまいました。
2人をもう一度くっつけるために柚子ちゃんを利用したという感じがどうしても拭えず、死なせる事はなかったんじゃないか?確かに、伏線は回収しました。しかし、物語に重みを持たせるための演出のように思ってしまいます。それまでがすごいリアリティのある感情だっただけにとても残念でした。個人的にはそこだけが納得できない。葬儀のシーンもです。あれこそ上手くカットしてもよかった、泉と葉山先生が主役なのはわかるけど…柚月ちゃんの死を引き合いに何か起こるのは、この作品に合わないように思います。柚子ちゃんの抱えた苦悩の方が、他の誰より重たくて辛い、他の恋愛感情がほぼぶっ飛んでしまうほどに柚子ちゃんの傷はとても深いと思います。何かあるにしても他の展開があっても良かったように思いました。
最後の腸炎もストレス以外あり得ないだろと思ってしまいます。そりゃあんな事があったからなぁとなってしまい、大事なシーンが全て柚子ちゃんの衝撃を引きずったままになってしまったのがとても残念です。
残念は部分はありましたが、全体的には面白く、ラストのシーンもとてもグッとくるモノがありました。読み手次第で、様々な解釈ができ、とても重く繊細な作品でした。
Posted by ブクログ
昔、映画を見た記憶と、心に残った恋愛小説としてコメントされていたのを見て、読んだ。
最後に心打たれ、涙を流しながら読んだ。ただ、最初の頃は葉山先生の踏ん切りのつかない態度や小野くんの突拍子のない行動にいらいらしたり、「やめときなあ、あんた幸せになれんよ」という気持ちになったりと、途中まであまり共感はできなかった。
きっと、「だめだとわかっていても、愛してしまう」「心が求めてしまう」っていうのは、泉ちゃんの行動そのもので、それだけの大恋愛なのだな、と読んだあとは思った。惹かれてはいけないけど、求められる喜び、受け入れて、自分を理解してくれる安心感、そういったものが2人を繋いでいた。
とても切ない。人の弱さや不安定さが丁寧に描かれて、紡がれている物語だった。
Posted by ブクログ
とある高校で出会った教師「葉山」と生徒「泉」の話。
単純な恋愛とは違い、双方が精神的には惹かれてはいるものの実際に行動を起こすわけでもない。
しかしながら、ふいに起きた出来事などを通してお互いの境遇で抱える「心の隙間」を埋める存在となっていく。
葉山は教師としての立場や複雑な家庭事情などから直接的なアクションは控え、在学中の泉からの告白も断った経緯もあった中、時折泉を求めるようなシーンも散見する。
泉の好意を知った上でそういった行動をする葉山には個人的に憤りを感じる点も往々にしてあった。
(彼の存在が在学中の泉の救いとなっていた点も事実としてはあるが)
しかしながら、泉も同様に葉山に応えてもらえない点を他の誰かで埋めようとしてしまうシーンなどもあり、元は葉山が蒔いた種であるにせよ堂々巡りとなり他人を犠牲にしてしまう。
私はそんな二人のズルさや精神的に先に進めない感じに少し苛立つような思いで読んでいたが、これが作者が読者に対して感じてほしいポイントなのかなとも思った。
読者によって「結局何が悪かったのか」というポイントは分かれると思うし、賛否のポイントも様々違うと思うが、答えのない恋愛小説として本書を手に取ってみるのは面白いと思う。
Posted by ブクログ
青春恋愛小説、といってもキラキラでは無いしっとりほろ苦恋愛小説でした。
葉山先生は優柔不断でイライラするけど、それ以上に小野くんの方がモラハラ気質で無理、、大学生とは思えない幼稚さ。
でもこういうタイプの男が寄ってくる泉タイプの子いるよなぁ。最終的にはサクッとまともな男性と結ばれててよかった。
感情移入はあまりできなかったけど、作者の言葉の言い回しなどは好き。
柚子ちゃんのくだりはあまり印象に残らなかった。
Posted by ブクログ
恋愛小説久々読んだ。
葉山先生はいつもずるいし 終始イラついたけど、島本先生の絶妙な間のとり方や 言葉の使い方が繊細で良かった。
誰にでも忘れられない恋ってあるし、些細なことで思い出して気持ちが再熱してしまう。
『きっと君は、この先、誰と一緒にいてもその人のことを思い出すだろう』ってセリフがまさにそうだし でもそれをちゃんと過去を過去として前を向いて生きるって大事だなって思った
私も過去に好きだった人が現れたら、泉と同じことを、同じ気持ちを抱いてしまうなと思った。
こういうの嫌いじゃないけど、もどかしくてなんだか………..。
Posted by ブクログ
味わい深い小説だ。
いや、これは紛れもない追体験だ。
深く人を愛するってこと。
愛してたってことに気付かされた。
知らなかったんだ。
この気持ちが愛だってことに。
交わることのない2人が
立場が異なる2人が
必要とされている
必要とされていたんだ。
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男の人どっちも不快だった!
本当にずっとすれ違ってる思いが読んでてモヤモヤした。
最初の回想から始まる部分すっかり忘れてたけど最後に繋がってていいと思った。
Posted by ブクログ
稚拙な恋心、大人の狡猾さ、嫉妬などの心理描写が繊細に描かれていた。でもあんまり共感できなかったかなぁ。表現や言い回しは相変わらず好き。
「だけどきっと私はそうすると思います。今日のこともいつか思い出さなくなる、そしてまた、ほかの誰かをこの人しかいないと信じて好きになる。あなたに対してそう思ったように」
Posted by ブクログ
2005年 これもまだ島本さん22歳くらい。
壊されたい程好きだった高校時代の教師との再会。
諦めたはずの感情が又動き始める。
結婚を決めた女性の忘れ難い恋愛を 回想形式で物語る。ナラタージュ。
まだ、生活とか家庭とか損得など重要ではなく、不毛な恋とわかっていても、気持ちを打ち消せない。同年代の女性の不安定な気持ちをとても良く表現されています。
エピソードがまだ未熟かなと思うところはあるけれど、20歳前後の女性が読めば共感されるだろうと思います。
主人公の女の子が有村架純ちゃんのイメージから抜けないまま読んでしまった。声まで脳内で再生されてしまい、映画観てないけど、ぴったりだったんだろうと思う。