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Posted by ブクログ
IoT最強国家ニッポン
日本企業が4つの主要技術を支配する時代
著:南川 明
紙版
講談社+α新書 811-1 C
汎用品主体の第3次産業革命から、個別生産の第4次産業革命の主役である、IoT製品は日本復活のカギを握る戦略製品という話です
IoTは確実に儲かる産業
第4次産業革命の主役、IoTで、日本企業を復活させる
①人口増加
②高齢化
③都市への人口集中 を、IoTで解決する
IoTに力を入れているのは、国だけではなく、民間企業も同様です
IoTは、日本にとって、チャンス到来
IoT製品を構成する4つの要素
①レガシー半導体
②電子部品
③モーター
④電子素材 これら、すべてを持っている国は、日本だけ
また、2019年の韓国に対する輸出規制の強化
①フッ化ポリイミド
②レジスト
③フッ化水素 の電子部品も、日本が圧倒的なシェアを握っている
IoTは、他国と対等に渡り合うことができる日本の武器なのです
気になったのは以下です
■IoTで生まれる巨大市場
エレクトロニクスの3メガ潮流
①IoTの成長
②AIチップ開発の加速
③新メモリの時代到来
インバータ技術は、日本がもっとも進んでいる
ダイキン、三菱電、富士電 が群を抜く
これまでの半導体 ASSP 汎用品
メモリ、MPU,先端ロジック:パソコン、スマホが主体、大量生産
これからの半導体(IoT) ASIC オーダメイドの半導体
アナログ半導体、パワー半導体、センサー:産業危機、電子機器、ロボットが主体 カスタムメイド主流
日本が独占 フッ化ポリイミド、レジスト、フッ化水素
半導体の製造には、400~600の工程があり、日本企業抜きには成立しない
■産業の主役が変わる
IoT とは第4次産業革命
第3次産業革命 コンピュータの登場、頭脳産業時代の到来、アップル、グーグル、フェイスブック等
IoT活用で無駄をなくすには、膨大な量のデータを収集する必要がある
中国の半導体 半導体の50%を中国が消費 でも、中国が生産している半導体は8%のみ
■中国はなぜ IoT 大国を目指すのか
中国が生産している半導体は、単純な半導体
①汎用ロジックIC 個々の機能を小型パッケージにまとめた集積回路
②ディスクリート半導体 1つの機能のみを備えている単純な半導体
③LED 蛍光灯の代わりの照明
過去10年 中国の人件費は、4倍になった
⇒多くの国は、中国からの撤退を始めている
⇒その結果、中国は外貨を稼げなくなっている
アメリカが中国に求めた構造改革
①アメリカ企業への技術移転の強要
②知的財産権の保護
③非関税障壁
④サイバー攻撃
⑤サービスと農業に市場開放
中国は、半導体の供給をとめられると破滅する
GDP世界2位になっているが、貧富の差が広がっている
■IoT「四つの神器」
IoT製品を作るための部品4つ
①レガシー半導体
②電子部品
③モーター
④電子素材
①レガシー半導体
センサー 温度、湿度、神童、圧力、流量、加速度、光
⇒アナログの信号を処理する
②電子部品
村田、京セラ コンデンサ、抵抗、コイル、水晶、SAWフィルタ
③モータ 村田、マブチ、日本電波
④電子素材
電子基板、AGC,JSR
プラスチック基板
シリコンウエハ 信越半導体、SUMCO
フォトマスク DNP,凸版
リチウムイオン電池 正極材 日亜化学、住友金属 負極材 日立化成、三菱ケミカル
セパレータ 旭化成、東レ、住化、宇部興産
■IoTで激変する社会
病院IoT 遠隔診断、遠隔手術
交通 渋滞回避、渋滞予測
運輸 輸送ルートの最適化
倉庫 タグ付け(RFID)、在庫管理、ドローン
農業 肥料、農作物の確認、品質向上
鉄道 混雑回避、ダイヤの最適化
空運 航空機の製造効率化
建機 コマツ、遠隔操作、稼働管理、
家電 ワイヤレス充電、遠隔操作
事務 個人秘書化
設備 保全
漁業 海水温、塩分濃度、ICTブイ
インフラ 橋梁、トンネルの保守保全
■革命を起こす日本のIoT企業群
村田 垂直統合 90%を自社開発 ⇒ オープンイノベーション化へ
ローム アナログ中心 利益回復基調 パワー半導体、高品質、一貫生産
三菱電機、信越化学
目次
まえがき IoTで削減される年間360兆円の行き先
第1章 IoTで生まれる巨大市場
第2章 産業の主役が変わる
第3章 中国はなぜIoT大国を目指すのか
第4章 IoT「4つの神器」
第5章 IoTで激変する社会
第6章 革命を起こす日本のIoT企業群
あとがき 日本企業の復活は確実だ
ISBN:9784065136324
出版社:講談社
判型:新書
ページ数:208ページ
定価:880円(本体)
発売日:2019年08月20日第1刷
Posted by ブクログ
全てのものがインターネットにつながるIoTの時代における日本の近未来の可能性について解説した内容。
特に日本が世界に誇る製造業の分野でこれから中国や韓国に負けることなく復活してくる可能性いついて書いている。ビッグデータの収集と解析に必要な機器類は日本にこそその製造技術がある。世界でその対応装置を産み出せるのは日本であると。データを集めるのはFGAFAなどの米国企業だがそこと連携できることで日本が再生する可能性があると説く