感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小松左京作品をちゃんと読んだのは初めてだと思います。ショートショート「ある生き物の記録」は「誤解」とかいくつか既読の作品があるのでアンソロジーとかで読んだのかもしれません…記憶違いでなければ。
ハードなSFで好みでした。日本を、人を諦めたくない…何度でも戦争や災害の危険を警告する、そんな作品が多かったように感じます。地球や日本が消滅したり、消滅していたりする世界がたくさん。
加えて、自動車の描写が印象的でした。自動車を信用していないのかな。平城京建設のお話も好き。
長編も読みたくなりました。星新一さんのショートショートはSFなのもそうでないのもあるので実写もいけるけど、小松左京さんのショートショートはSF色が強いのでアニメの方が合うのかも。GAINAX制作のアニメも観たいです。
Posted by ブクログ
小松左京は「日本沈没」や「復活の日」などの長編が有名だけど、中編や短編の方が面白いと思う。
小松左京の文庫本が本屋の書棚に並ばなくなって久しいが、
この人の作品が日常的に当たり前に手に取れないのが、残念でならない。
Posted by ブクログ
初期作品群を改めて読むと、多くの小松左京さんの作品の根底には、戦時の暮らしの体験が色濃く込められている。もう少し年齢が進んだら、自分も戦場に出て死ぬのだと思って暮らしていた10代。それが突然肩透かしに終わり、手のひらを返した様な世の中がやってくる体験。
いま、読んでよかった。
後半の短編集は、こんなに星新一ばりの作品も多かったのかと再発見した気持ちになりました。
Posted by ブクログ
小松左京のSF小説である。
戦争の苦しい経験をした著者からの、現代に対する風刺が利いているが、当然ながらSFであるので、論理の飛躍がみられる。
後半に短編小説がいくつも乗っているが、これだけ短い文章の中にも大きく視点を変える試みがされており、面白かった。
Posted by ブクログ
本作のような風刺が失われている現代。切れ味鋭い風刺は、鮮やかに世相を映し出し、人々に気付きをもたらす。薄っぺらな情報に溺れ、権力と資本に流されていては、地についた平和を手に入れることは決して叶わない。