【感想・ネタバレ】夜叉萬同心 本所の女のレビュー

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江戸の町をブラブラ

江戸の町を登場人物と一緒に歩いているように想像できて、とても楽しい。登場人物をどの俳優でやったら面白いかって考えるのも楽しくなる。
いつもながら作中の人間、自然、食べ物などの描写がフィクションでもすんなりと理解できる。ナイスエンターテインメント!

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2020年05月23日

Posted by ブクログ

内容(「BOOK」データベースより)
夜叉萬と綽名される北町奉行所の隠密廻り方同心・萬七蔵。その御用聞を務める元女掏摸のお甲は、幼い頃に自分を捨てた母・お泉と再会。お泉から、岡場所より消えた武家の内儀を捜してほしいと依頼される。一方、七蔵は本両替商の手代・惣三郎が行方不明となった事件を追うが、二人はやがて、暗い欲望を持つある男の元へ辿り着く―。名手による傑作シリーズ!

令和元年8月16日~20日

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2019年08月20日

ネタバレ 購入済み

小太刀遣いの女剣士

大川のお厩の渡しは浅草と本所を結ぶ船渡しである。
本所側の河岸通りを少々北に行った大川端に、萱葺屋根の出茶屋が、《お休み処 やき餅くさ餅》の幟を出している。その店の女将は、おはやと言い、嘗て松江藩、松平家の勘定方下役を務めた田部権之助の娘であった。父が勤め先で不正の疑いを掛けられて訴えられ、家は改易にあった。この娘は父譲りの小太刀の遣い手、武士にも劣らぬ強い女剣士だ。父の務めの上役組頭の二人を斬って殺し、仇討ちを果たした。娘は郷里を離れて、父の友が住む江戸へと向かったが、路銀も少なく、旅籠の下働きなど雑用をしながらようやく食いつなぎ、2年の放浪を経て何とか江戸にたどり着いた。しかしすでに父の友は亡くなっていた。他に身寄りも無く、力尽きて大川端で動けなくなった。一人座り込んでいたところを、その出茶屋の夫婦に助けられたのである。その後、おはやは出茶屋の息子と夫婦になりお店を継いだ。
そして今、今度は斬った上役の息子から敵と見なされて戦う状況に置かれたのである。
おはやは強く、逆に上役の息子を打ちのめした。おはやは逃げないでお裁きに従うつもりだった。お甲はその仇打ちの様子を目撃して萬七蔵に働きかけて、おはやの罪は赦免され無罪になった。しかし、出茶屋夫婦は、江戸でのお店の営業をしずらくなり、息子の郷里に帰り農業で暮らすことにしたのである。「本所の女」は真に芯のある女だった。
しかしながら、この時代の江戸は、公儀が許可する金銀為替商・嶋屋の手代、惣三郎の行方不明の事件が出た。お堅い両替商の手代とは思えない程惣三郎の問題行動が原因である。この事件は惣三郎の身から出たサビであるが、惣三郎は殺されて見つかる。
また、下級武士の逼迫する生活でご内儀を岡場所で働かせる、といった淫らな態度に憤る者が犯行に及び、内儀誘拐事件が次々と起きた。江戸の治安は一体どうなっているのかという荒れた社会になっている。そして奉行所の取り締まりや治安の回復が益々難しくなっていくのである。
そん中、七蔵や奉行所の他の同心たちが踏ん張り、江戸を守るのであった。

#ドキドキハラハラ #怖い

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2023年09月18日

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