【感想・ネタバレ】マチネの終わりに(文庫版)のレビュー

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Posted by ブクログ

『空白』以来、平野作品二作目。ほとんど読まない恋愛小説だったが、そんな私でも作品世界にどっぷりハマりました!恋愛関係って複雑で本当に些細なことで壊れてしまうものですね…。あのとき二人が少しでも若ければすれ違うこともなく、結ばれていたと思うのですが…。歳をとって、相手のことをより考えられるようになったことがひとつの原因のように思いました。それにしても恋愛要素抜きにしても、世界情勢や音楽、仕事と生活、父と子・・いろんなテーマがあり読み応えのある読書体験でした。最後はこれしかないな!って、終わり方で個人的にはとても良かったです(^^)

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

冒頭は、文章の表現が少し難解で蒔野と洋子の出逢いまでは淡々と読み進めていましたが、その後は惹き込まれました。

人生経験を積み、その人なりの信念、価値観や生活スタイルが固まりつつある年齢で、自分の世界観を広げたり、お互いの感性が響きあい、今まで感じたことのない感情を抱かせてくれる人との出逢いは、会った回数が問題ではなく、人生に大きな影響を与えると思う。

蒔野と洋子はお互いを想うその感情に素直になりたい衝動を感じつつも、自分だけが勘違いしているのではないかという疑念、それを打ち消す気持ち、冷静に自分の状況、仕事や人間関係を考えて大人としてあるべき対応、理性的であることが賢明と思いつつ、次の扉を開く。

けれども、お互いの歯車は噛み合わずに、すれ違いを重ね、その間にそれぞれが人生の選択を重ねて時が流れる。

どんなに惹かれあった過去があっても、新しい生活により、現在に過去のままお互いの気持ちが留まることはない。感情や気持ちが変わらなくても、その感情は心の奥深くに沈められていく。

早苗が犯した罪の後、洋子の日本滞在中の蒔野と洋子の心情を思い、人の気持ちがすれ違っていくさまを読み進めるのが苦しくて辛すぎました。

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2024年05月11日

Posted by ブクログ

人は誰でも、理解されたい
では、天才はその願望がみたされるのか?
天才でなくとも誰しも、人とは違う、オリジナリティの意識はあり、理解し合える人との出会いは、一生で一度あるかないか…

本書は、そういう誰でも持つ未熟な願望と、天才ギタリスト、国際的ジャーナリストという稀有な生き方とを結びつけることにより、人生の選択というテーマを儚なく描いた小説である。

著者の作品は初めてだが、とにかく言葉選びが濃い、なぜそこでそんな比喩が?な表現のオンパレード。小説の核を追うだけなら、はっきり言って余分な気もするし、いちいち気にして味わっていたら数ページで日が暮れる、または夜が明ける…だが慣れてくると、あまりに重ねてくる表現がだんだんクセになって面白い。

物語の先も気になるので、ついページを繰りたくなるが、我慢してじっくり味わいたい。

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2024年04月21日

Posted by ブクログ

こんなに心動かされる恋愛小説は初めてかもしれない。途中でとても陰鬱な気持ちや焦燥感襲われるようなな気持ちに出来事があったけど、それを全部ひっくるめて感動に変えてくれる美しい話だった。人が運命的な出会いをするとどうなるのだろう?やはり運命っていうのは神様がもたらしてくれる奇跡で人生の中で運命というべきものが出てくるとそこで人が下す決断というのは自由となるか?とか運命が良いもの、悪いものっていう良し悪しをつけれるものではないけど、場合によっては人を酷く苛ませる原因になるものでもあるんだなとか色々思った。また、でてくる人物に教養があるため、会話の中やナレーションで同時代のイラクの政治情勢から文学作品の適所での引用まであって気になったところとか調べながら読んでいると読み応えがあって、とても知的な作品だなと感じたら。

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2024年04月04日

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ネタバレ

筆致が美しい、平野さんらしい作品。
前半部分だけでは、蒔野の想いは理解できるが洋子はなぜ蒔野に惹かれたかがよく分からなかった。
後半にかけて、そのなぜが解明されてきて2人が時間や立場を越えて特別な関係であることが分かる。
読者の方には共感出来ない、世界に入りにくいと感じる人もいると思う。
過去が今を、未来を変えているとは本作品の主文かもしれないが、その意味を深く考えると味わい深い作品だと私は感じた。

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2024年03月21日

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ネタバレ

たった3度の出会いで変わってしまった過去と未来、とても広大な三角関係。戦争や精神病、その他色々の情勢のより深く知ってたらもっと面白かったのかな、にしても三谷の気持ちは凄くわかる
卵が奪われた親鳥の気持ちの様な...けど洋子側が不憫すぎる結局1人になったのはダメだよ...

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2024年02月28日

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2024.2.21
高校ぶりに読み返した

運命論を描いていると思うが、もう少し単純であれば、薪野と洋子がそれぞれの苦悩を相手に預けられれば、2人が結ばれる世界線は守られたのではないかと思う。

でも、この小説で何度も唱えられる、「過去の記憶は変えられる」がお守りにもなるし、悲劇における幸福をしっかり感じさせてくれる

私も過去辛い記憶や苦い記憶を 少しでも良いものに思えるように、感じやすさや繊細さを大切に生きたいと思った。

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2024年02月23日

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あまりにも切なくてあまりにも美しい、

物語が大きく変わった第六章での三谷の行動。
一読者としても軽蔑したし大きな憤りを感じたけど、痛いほどに三谷の気持ちもわかる。
あれだけ日々蒔野に寄り添い尽くしてきて、そして恋愛感情まで抱いていたら、その愛情の中には強い執着も混ざっていたのではないか。
三谷があの行動を起こさず蒔野と洋子が出会っていたら、三谷は自分の存在意義まで見失って理性を保っていられなかったようにも感じる。
洋子に対する三谷の嫉妬や怒りの感情も分かるからこそ辛かった。

子育てにしろ終盤で語られる洋子の母親の決断にしろ結婚というものの前には愛情よりも先に利害の一致という冷たくて大きなものが横たわっているように感じた。
三谷の行動は傍から見れば醜かったし、リチャードは少々打算的だった。
けれど生活は醜い、そしてお金は打算的でなくちゃ得られにくい。
結婚をして子供を産み育てるには蒔野と洋子はあまりにも美しすぎて熱情的だった。

どれだけ遠く離れていても求め合い愛し合った二人、魂が共鳴し合っていたというか(蒔野と洋子だからこの言葉が似合う)だからこそ一瞬のすれ違いで崩れてしまった恋だったのかな。

愛すること、苦しむことは地続きになっているように感じたし、想いが大きければ大きいほどその両方に胸を締め付けられるのだと思った。

この本を読んでから一読者としてもやり場のない感情が心の中でせめぎ合っている。
感想はうまくまとめられないけれど、とにかく読めてよかった。
今私が読んで感想に最初に書いたのは物語が大きく動く第六章のことだったけど、年齢を重ねてからまた読んで、仕事や死生観について多く描かれている章をもっと深く読めるようになったらいいなと思う。

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2024年02月11日

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大人になるからこそ現実との折衝で動き出せない言葉にできない気持ちがあるんだろうなあ。
些細な気持ちの変動を読者に読み取らせる言葉選びが繊細すぎる一札

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2024年02月10日

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いい意味というわけではないが、思わず叫びたくなるシーンがあった。面白いかどうかは置いておいて、初めての経験だったので星5

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2024年01月24日

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最高でした。読み進めていくたびに充足感に浸れる本でした。世界観、人物、ストーリーどれもが素敵で、他の小説には得難い雰囲気を感じました。5年おきに再読したいと思える物語で、いろんな人に勧めたいです。

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2024年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2023.12.17
半日費やした
なんでメールなんか不確実なもので気持ちを判断しちゃうの、会って確かめてってよ〜って気持ちになった
もどかしかったなでもまた読みたい

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2023年12月27日

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2人のの恋愛模様を知的な文章で綴られている。
初め、客観的なストーリーに入り込めなかった。
しかし三谷の暴走行動から展開ががらっと変わっていき、難しい文章もなぜかすいすい読めた。

薪野と洋子がもっと素直だったら、2人にとって良い流れになったのかな。
でも物事を深く考え、相手の今の状況を尊重できる2人だからこそ、この結末だったのかな。
運命の出会いって、良くも悪くも人生への作用が強いなーと思った。

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2024年02月12日

購入済み

距離感が程良いです

人と人との程良い距離感が感じられる良い作品でした。仕事の同僚、親と子と孫、夫婦、そして男と女。ちょっとしたボタンの掛け違いから生じる人間関係が、最近の実際の社会的事件と相まって、実にリアルでした。

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2020年04月10日

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私自身もたしかに洋子であり蒔野であった
たしかにそう感じた

もうこの2人に出会う前の自分はいないのだ
ただ感じたことのすべては未来によって変化するだろう
過去はそのくらい繊細で大事なものだから

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2024年04月09日

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単純に恋愛小説だと思って読んでしまうと、物足りないと思うし、消化不良で終わってしまう。二人がそれぞれどの地点でどういう決断をして、後悔して、その先の未来で過去を振り返り、どう思うか。というのを環境の変化とともに見ていくと面白い。文章は少し難しい言葉も出てくるが、とても美しい。
モデルとなった人物についても調べてみると、この本がとても大切なもののように思えた。

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2024年04月01日

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ネタバレ

未来は常に過去を変えていると言う言葉が印象的だった。
未来の事、これからの行動で過去はいい意味でも悪い意味でも変わってしまう様な繊細なもの。
過去の出来事は変えられない事実だと思っていたのが覆されるような文章だった。

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2024年03月11日

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映画を途中で断念して小説へ。ロンドン、ニューヨーク、東京を舞台に、お互いを想いながら別々の人生を生きた男女のお話。「冷静と情熱の間」を思い出させる。

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2024年03月01日

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この作家をそれほど読み込んでいる訳ではないのであくまで印象に過ぎませんが、19世紀頃の大河小説の日本語訳のような読感を意図的に構築した作りのように感じました。
要するに今時のスピーディーなものではなく、ゆっくりと書き込むような文体で枝葉はあるけれども基本は大きくて、かつシンプルな物語を語るという。
映画は観てないですが、観ない方が良いかな?と思わせてくれる作品かと。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

物語の展開は劇的で、強く心が痛む場面もあったけど、場面ごとの心や思考の描写がリアルで、この感情をどう処理していくのかと興味を引いた。40代という年齢のため理性的に相手を思い遣り、自我を優先させない繊細な愛情に心が震えた。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

大人のラブストーリー。
ハッピーエンドなのかどうか曖昧だけど、
最終章は、グッときた。

未来で「過去は変えられる」って何度も出てくる言葉が印象的。

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2024年02月07日

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ネタバレ

文化的造詣が深く知的水準の高い二人に憧れるというか、知らない語彙も多く、こんな会話が出来る人間になってみたいという欲望が出てくるというか、とにかく素敵

恋に落ちて、でも会えなくて、会った時の事を何度も思い返しながら相手への気持ちを高めていた時が1番読んでいて楽しかった。

もちろん脳内では福山雅治で映像化

全く……あんな事ですれ違うなんて。
おばさんはがっかりですよ。

直接問い詰めたり怒ったりしない女性像が腑に落ちないが、最後も一応妻と子がいるのに恋が再燃しそうなのも受け入れられないが、まあ、そうやって感情を揺さぶられてすっかり作者の思う壺な読後でした。

楽しかった

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2024年01月31日

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ネタバレ

平野啓一郎「ある男」が、めっちゃくちゃ面白かったので「平野さんの他の作品はどないなものなんだろう?」と興味を持ちまして。この「マチネの終わりに」読んだ次第です。こちらも見事な作品だなあ、とね、思いましたね。うむ。良かった!

クラシック・ギタリストとしての蒔野聡史は、間違いなくなんらかの特別な才能を持った存在だと思います。ありていにいうと、天才、ですよね。ただ、天才、という存在でも、人生のある場面では、どうしようもなく「からっぽ」になってしまうんだろうなあ、という事が、シミジミ分かりますねえ。才能が枯れかける、ということなのかな。スランプ、というヤツかなあ。ありていに言うと。

そこから、どう、立ち直るのか?立ち直ることができるのか?そうした、いわゆる、、、芸術論?という言い方かな。あるいは「才能とはなんぞや?」という言い方かな?そうした点から読んでみても、大変に面白かったです。恩田陸さんの「蜜蜂と遠雷」を思い出したり。或いは、奥田英朗さんの「ウランバーナの森」も思い出したり。いやあ、、、「才能」って、ホンマ、なんなんだろうなあ、、、

あと、小説の感想なのに映画の話をして申し訳ない、なのですが、、、この小説、映画化されてます。映画の方では、ヒロインの小峰洋子を、石田ゆり子が演じているようです。石田ゆり子さん、超美人だから、そこ(そこって「どこ」やねん、ですが笑)は全然心配してないんですが、

小峰洋子って、、、日本語、英語、フランス語を、ほぼ完璧に話す設定でしょ?小説では全部日本語で表記してあるところでも、基本は三か国語をずっと使い分けている描写でしょ?映画で、それ、映画でちゃんと、表現できてるのか笑?とかいらん心配を思うんですよね。ま、平たく言いますと、全て日本語で演技しちゃえば良いとは思うんですが笑、そこがどう映像では表現されているのか、が、ちょっと気になりますね。

あ、そうそう、この作品は、間違いなく好きな作品ですが、ちょっとツッコミたい。蒔野のマネージャーである三谷早苗。おそらくこの物語の読者にしてみれば、「アンタさえいなければ全て円満ハッピーだったのに!ホンマあんた、いらんことしい!」と全ての悪意を向けられるであろうパネエ存在の彼女、だと思うんですが、、、

あの、聡史にガチで惚れてた彼女が、決定的なことするアレ。あっこですよ。小峰洋子がパリから日本に来てる。蒔野聡史、ウッキウキ。超ハッピーが目前!のあの場面ですよ。

あの時に祖父江誠一が倒れるのもご都合主義なら、聡史がトロいタクシーに乗り込み苛立って「俺、降りる!」ってなって、そこでタクに携帯忘れるのもご都合主義、そしてケータイ取ってきて!って頼まれる早苗さん。彼女は頑張り屋さんなんで、しっかりケータイゲット。暗証番号まで教えてもらってる。んで聡史に届ける途中で洋子を発見!嫉妬のあまり、聡史のフリしてニセメールを洋子に送る!送ったあとに不慮の事故でケータイを水たまりにポチャる!

あの流れ。あの流れね。アレはもう、声を大にして言いたいんですよ「、、、え?これ、、、コント?お笑いっすか?」って。アレって絶対、読者を笑わせにかかってますよね?って思ったよ。俺は。アレってもうね、全部がご都合主義っすよね。ネタでしかないよね。早苗、マジぶっとんでるよねクレイジーだよね。

村上春樹さんが、色んな作品で言及してる「嫉妬の感情の底知れない怖さ」をビシバシに感じたよ俺は。いやあ、嫉妬ってマジ怖いねえ。他人の人生を決定的に変えちゃうよねえ。

ま、読んでて、わたくしはずっと「え?コントやん。コントやんコレ!平野さん、絶対読者を笑わせにかかってるやんか笑。コレはガチやなあ~」ってナナメ読みしてました、マジで。あんなご都合主義満載の流れでしょ絶対コレ!?こんな偶然こんなに重なる訳ないやん!マジ怒りまっせプンプンでっせ!横山のやっさんも怒るでしかし!

な、あの展開でも、あんなことは、多分、「本当にあり得る」のです。そう思ったのも、間違いのない俺の真実の感想。いやあ、、、あれは「あり得る」んですよきっと。現実はこの世で最も奇妙なものなのですよきっと。あの展開は、多分、ホンマに「あり得る」のだ。

とまあ、マジであの箇所はねえ、、、色んな意味で、ツッコミどころ満載の展開で、個人的には大満足でした。

んで、お話もトータルとしても、もちろん大満足でした!エエ作品です、しみじみ。

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2024年02月06日

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ネタバレ

こんなすれ違いってあるか!?
ふたりとも饒舌なんだからもっと追求すればよかったのに!忖度し過ぎだよこれだから日本人は(言い過ぎ)
まぁでも5年くらいならいいか(何が?)
フィリップが一貫していい男だ

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2024年05月07日

Posted by ブクログ

前半はわりと物語のテンポがゆるく、じっとりしっとり進みますが中盤の劇的展開から目が離せなくなりました
作中では40前後の主人公たちですが、余りにも落ち着いた言動から一回り上ぐらいのイメージで読んでいました(出産できる年齢ではないですが)。平野さんの紡ぐ言葉が美しすぎるせいですかね、映画のキャストぐらいがしっくりくるほど大人びていました

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2024年04月30日

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平易に書いてしまうととってもベタな40代の恋愛小説なので、そう読まないほうが良いと思います。前段にそう作者が前置きしているのに、私はそのように読んでしまってこの微妙な評価です。(運命的な出会い→ 第三者の嫉妬からすれ違い →なんやかんやそれぞれ苦悩して立ち上がって→再会エンド)

芸術家の苦悩/スランプや、PTSD、嫉妬、情や運命。過去と未来の捉え方等、色々と要素が散りばめられて織りなされる小説として読みましょう。それを加味しても第三者の嫉妬からすれ違いのところで読むのやめようかと思っちゃいましたけどね。

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2024年04月25日

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『幸福とは、日々経験されるこの世界の表面に、それについて語るべき相手の名前が、くっきりと示されることだった。』

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2024年03月30日

Posted by ブクログ

恋愛ものは余り好きではないのだが、友人が貸してくれたので読んだ。
天才ギタリストと言われる蒔野は、わずか3度しか会っていないジャーナリストの洋子に心惹かれる。
洋子には婚約者がいたが、彼女もまた蒔野に心を寄せる。
僅かな時間ではあったけれど濃密な時を過ごしたふたりが別れることになったのは、蒔野を愛していた秘書が洋子に送ったメールのためだった。
秘書は蒔野のふりをしてメールを送ったのだった。

ふたりが音楽家とジャーナリストなので、音楽・戦争などにも深く切り込んでいて生きるという事を考えさせられた。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いつでも繋がることができる術を手にした現代人にとって思いがけない、まさかのすれ違い。落とし穴かな。愕然とした。悲しくも可笑しく、もどかしくて切ない物語でした。自分のことも相手のことも、周囲のことも、何ひとつ取りこぼすことなく、みな同じように大切にする似た者同士のふたり、この5年半は必然だったように思えた。人生って年齢のことがあり絶対的な一歩通行だから、たとえ「過去を変える」ことができたとしても、それこそ未来への必然は確定したものと理解するより他にないだろうと思う。側から見ると残酷だけれど、いざ主観の立場になれば、悟ったような心持ちになってしまうのかもしれない。またここから、とは、僕ならとても言い難い。

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2024年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

裏表紙のあらすじに「いつまでも作品世界に浸っていたいと思わずにはいられない」と書かれていてどんなに美しい世界の恋愛物語なんだろうと思って読んだのに、三谷の子供じみた感情的な行動によって主人公2人の人生が乱される様子を見てて「なんでそんなことするだ!!」って腹が立ってしまいました。自分がそんなことされたら三谷を恨むんだろうなと思います。
それで主人公2人のがそれぞれ報われるような幸せな人生を送れたらよかったのですが、やはり互いの頭の片隅に残るように相手を思い続けるわだかまりは残っていて、真相を知っても現在の自分を肯定することで三谷をなんとか許そうとする様子が苦し紛れだなと思いました。
三谷は三谷で自分の犯した罪を一生引きずっているし、誰も報われないなと読んでいて苦しかったです。
やはり三谷は取り返しのつかないことをしたなと後味悪く読み終わってしまいました。。

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

ほとんど読まない恋愛小説。
正直40代になって、こんなに人を愛することができるのだろうか?バツイチの私に母が勧めてくれた『マチネの終わりに』私に何を求めたんだろう?残念ながら全く感化されなかった。

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2023年12月26日

購入済み

意外でした

ずいぶんと話題になって映像化もされた作品という事で、読んでみようと思いました。ストーリー自体は面白いのですが、登場人物同士の会話が難しくて、しかも長々と会話が続くため、私にはとてもわかりにくかったです。結局そういう部分を飛ばして読んでしまいました。作者の方には申し訳ないです。映画のは観ていないのですが、きっともう少しわかりやすいのでしょうね。

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2020年10月26日

ネタバレ 購入済み

しんどい

久しぶりにとても読むのが辛い本だった。中盤は噛み締めながら読むのが無理だった。明るい兆しを含むラストであったが、救われるわけではない。この本を読むには自分はまだ人間性や教養が足りてないと感じた。5年後10年後にまた読んでみたいと思う。その時人間的な深みを得られていればじっくりと読み込むことができるかもしれない。

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2019年11月26日

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