感情タグBEST3
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最近ハマっている熊谷達也
文章が優しくて丁寧な言葉使いでお行儀のイイ文体という感じ
お話しは、少年時代の思い出。転校してきた和也が、差別やいじめを体験するお話し。子供ならではのキラキラとした視線があって正義があって。。。間違いに立ち向かおうとする。
放送室を占拠して自分たちの思いをぶつけたビラを屋上からまき散らします。だからって、何かが変わったわけでもないけれど。
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いじめと差別。小学生の主人公の目を通してみる、社会の歪みの縮小版。友達を通して、真実は何なのか、正義を貫く様子は痛感に気持ちがいい。振り返れば、きっといい少年時代。
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自伝なのかフィクションなのか?大人になって子供を振り返るスタンスで描かれる作風には読者として安心して読める雰囲気がある。悔しさも悲しさも誇らしさも甘酸っぱさも経験し大人になったからこそ振り返れる当時。
あの頃があったからこそ今の自分に誠実に向き合えるといった作風は凄くいいな~と思う。
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同和問題を扱った作品です。とは言うものの、主題はむしろ少年の成長の物語でしょう。
良い話です。いじめがあり、友情があり、淡い恋があり、生き生きした中にどこか照れくささや懐かしさもあります。安子ねえ、沼倉のおんちゃんと言った脇役も個性が際立っているし、主人公の3人の少年少女も見事に描かれています。そして、彼らが最後に起こす行動は痛快で、どこか寂しい終わり方にも好感が持てます。
それにしても、熊谷さんはえらく幅が広がっていますね。デビュー当時は東北と動物の作家さんだと思っていましたが、時代物を書いたり怪奇物を書いたり、こうした少年物を書いたり。あまりに幅を広げ過ぎていなければ良いのですが。
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少年の日の思い出的な作品かと思って読み始めたら、そんな単純な話ではなかった。部落差別の町に引っ越してきた少年が、差別に巻き込まれ・・・という話。差別やいじめ、先生の無関心など、重いテーマで、考えさせられた。部落差別の存在は知っていて、差別が今現在もあることも頭ではわかっているけれど、実際に差別に遭遇したことのない私に何か言う権利なんかないのかもしれない。けど、子供らしく、差別は正しいことじゃないと言い切る主人公達を応援したいと思う気持ちは間違ってないと思う。差別をする側には回りたくないし、自分の子供にもそう教育するつもり。でも、そんな簡単なことじゃないんだろうな・・・
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著者の実体験に基づく小説。
昭和40年代。小学生五年生の主人公は、父の仕事(当時まだ地方では珍しかった塾の経営)のために宮城県の地方都市から仙台市に引っ越す。彼が住んでいるところは実は被差別部落の人々が住む場所だった。
そうとは知らずにヒロユキとナオミの二人と親しくなった主人公は学校でいじめを受けるようになる。
昭和の学校の雰囲気がよく出ている。結局親の差別意識が子どもに影響している。親が差別しているから、子どもも差別して当然だと思うのである。
よくできていて読みやすい。
しかし私にはエンタメが過ぎるかな、という気がした。特にキャラクター設定。
ナオミは賢い美少女で、いじめるクラスメイトはいかにも嫌な奴。安子ねえは性格はサバサバしているが色っぽい美人(いかにも婀娜な姐ちゃん、という感じ。昔の倍賞美津子さんみたいな感じかな。)、凄むと怖いが日ごろは気のいい元ヤクザの沼倉のおんちゃんなどが「いかにも」って感じで、ドラマにしたいのかなという気持ちになった。(なっているのかもしれない。昭和の役者さんで見たい。)
まあこれだけ読みやすいと、差別問題を考える、というより物語を楽しむという感じだとは思う。
宮城県(仙台)に詳しい人ならより楽しめる。
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よく噛み締めて読む小説なのかもしれない。
普通に読み進めて楽しめたけど、サラッと読み終えてしまったのが、これで良かったのかな?と。
タイトルももっとインパクトあるほうが、と思いましたが、これでいいんでしょうね。
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主人公よりも同級生のユキヒロとナオミが気になります。因習という本人たちには関係のないことが、小学生までも巻き込んでしまう。理屈では分かっていてもなかなか変えることができない世界。子供たちの純粋な気持ちが重い内容をさわやかにしてくれる。続編「モラトリアムな季節」に期待!