【感想・ネタバレ】東雲探偵異聞録のレビュー

くたびれた色気を漂わせる探偵の和貴、彼に思いを寄せるアルバイトの男子大学生・理科、元警察官の東雲所長に謎の美青年・星彦の4人が東雲探偵事務所の面々。迷い猫探しから幽霊退治までなんでも引き受ける探偵事務所に、今日も不思議な依頼が舞い込みます。

舞台となる東雲探偵事務所は「路地の裏の裏の裏」にある「それはそれは怪しい汚い」雑居ビルの中にあります。そこにいるのは一癖も二癖もある男たちばかり。このノスタルジックで不穏な雰囲気がたまりません……! 理科を除いた事務所メンバーの間で共有されているいくつかの秘密、そこから醸し出される不思議な親密さも読み手の心をぐいぐいと惹きつけます。
秘密を持たない理科は1人蚊帳の外状態ですが、そんな彼だからこそ和貴の本心に触れることができるのです。あまりにも辛すぎる和貴の過去を聞かされたときには、ぐっちゃぐちゃに泣きながらも「抱きしめたかったです あなたを」と真っ直ぐな思いをぶつける理科。ドライでスタイリッシュな世界観の中で、力強く描かれた感情が、鮮やかに胸を揺さぶります……!

前作『アルコホール・コミュニケイション』(ホーム社)では歌舞伎町のスナックバーを舞台に、繰り広げられる人間模様を描いたたらつみジョン先生。失恋を引きずる社会人や卒業制作に燃える芸大生、元バンドマン、フリーターなど夜の街に集う、輝ききれないけれど愛おしい人々の等身大の恋愛にほっこりさせられます。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

もうちょっと読みたい

気づいたら本棚にあって、なぜ買ったのか、いつ買ったのかもわからない本でしたが、読んでみたら妖しい世界観で面白かったです。

0
2022年07月28日

「BLマンガ」ランキング