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アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンにより提唱された「アフォーダンス」についての入門書,ページ数が少なく元をあたるよりもハードルは低いだろう。デザインの理論としても重要な概念の一つであり,本書で入門して損のない内容だと思う。
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p32 知覚とは、変化に埋め込まれている普遍を知ることなのだ。
p60 アフォーダンスは、環境が動物に与え、提供している意味や価値である。
p72 アフォーダンスは事物の物理的な性質ではない。それは動物にとっての環境の性質である。アフォーダンスは、知覚者の欲求や動機、あるいは主観が構成するようなものではない。それは、環境の中に実在する行為の資源である。
p73 同じものを見ても、人によって異なるアフォーダンスが知覚される。だから環境に中のすべてのものに、アフォーダンスは無限に存在していることになる。
p76 アフォーダンスを特定する情報をピックアップするために更新し続ける身体の動きを、ギブソンは知覚システムとよんだ。
p96 環境の中の情報は無限である。それを探索する知覚システムの組織も生涯変化し続ける。知覚システムは、どのような環境と接触してきたかによって異なる個性的なものであり、情報の豊富さに対応するように分化し続けることで固有性をもつ。しかし、個性があるだけではない。包囲する情報は誰にでもアクセスできる可能性を持っているので、どの知覚システムにも共通性がある。知識を蓄えるのではなく環境に触れて、身体の振る舞いをより洗練したものにし、さらに多くの奥深い環境の意味に触れることができるようにしてゆくこと。それが発達することの意味である。
自己効力感とアフォーダンスって関係ないのかな?
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アフォーダンス無知の私も何となくはわかるようになった。
読んでから身近なもので考えるようになったのが楽しい。
アフォーダンス=物から人へ与えられる意味
というところをおさえて、50キロの人と100キロの人が橋を渡れると思うかの例を読むとわかりやすい。
数年後読み直すことになりそうな一冊だった。
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アフォーダンスの入門編におすすめされたため購入。
2015新版が出たということでタイムリーな内容も含めれ参考になりました。
はじめの内容は少し難しい内容でしたが、読み進めることで理解が深りました。
環境が動物に与え、提供している意味や価値
なんどか読み直す予定です。
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感覚というものが単独の感覚器官によって生じるのではなく、環境との相対的なつながりにより発生する、それがアフォーダンス(と、理解した。)。
ひとつひとつの実験や主張についてはなんとなくわかるような気がするが、このアフォーダンスという概念、なかなか言語化が難しいのか読んでいていまひとつ正鵠を得ない印象。
UI・UXの分野ではアフォーダンスという言葉に触れる機会があるが、こういった難しい概念をプラグティカルな領域にまで落とし込んだ先人たちの偉大さに感服する。
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新版 アフォーダンス (岩波科学ライブラリー)
ギブソンの言ってることがどうにも腑に落ちず、他の人はどう読んでるのか気になり、佐々木正人。教祖ギブソンに従うだけのつまらんやつ。不満は解消されず、むしろ金魚のフン野郎へのイライラが募ったばかり。雑だし荒いし、、、。ギブソンへの反論はないのか?
やむをえないので、生態学的視覚論を一時中断して、生態学的知覚システムから読み直すかな、、、。
Posted by ブクログ
認知科学というのは言いたいことは分かるが理解が追いつかない。無意識のうちに行っていることを理論で説明しようとしても、その実感が無いため説明を素直に受け入れることができないからである。このアフォーダンスもまさにその典型である。一言で言ってしまえば「自分と環境の関係」であるのだが、これがなかなか難しい。例えば椅子に座っている状態で机の上にあるペンを取ろうとした時に、手を伸ばすだけなのか、腰を浮かすのかの判断をするが、この判断の要因が机の上のペンが持っているアフォーダンスであるという。また、目隠しをした状態で棒を降ったとき、おおよその長さが分かるが、これは棒がもつアフォーダンスらしい。これらが「自分と環境の関係」ということは間違いないと理解できるのだが、それが「アフォーダンス」と言われてもいまいちピンとこない。このあたりが認知科学の難しさなのだろうと思う。しかもこれが単なる机上論でなくすでに実用化されているという。お掃除ロボットの『ルンバ』がそれである。「壁にぶつかったらランダムな方向へ動く」、「段差があったら落ちないように向きを変える」、「バッテリーが切れそうになったら充電器を探して戻る」という一連の動きを地図を持たずに環境を認識して判断しているというのがアフォーダンスの実用例らしいのだが、やはりいまいち理解が追いつかない。
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ギブソンのアフォーダンス理論について説明した本であるが、あまり一般的であるとはいえない。したがって、卒論でアフォーダンス理論を取り上げる学生にとってだけは読んでおくといい本であろう。