【感想・ネタバレ】現代の初等幾何学のレビュー

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公理系から初等幾何を展開する

この教科書は、「点」からはじまる7つの無定義用語をさだめ、これらから公理系をつくるのだが、その公理系の対象は座標平面とすることから出発する。この公理系を選ぶところで大切なのは、その公理系から初等幾何がたやすく展開できることであるが、この展開が大変わかりやすく丁寧に説明されている。

練習問題は「証明を完結せよ」というような形式で、学習者が自分で公理系からユークリッド幾何学の定理を考えるようにできている。具体例では定理「相異なるどのような2点に対しても、それらを通る直線がただ1つ存在する。」の証明のあとに出題された問。

この問を考えることで、直線の定義と定理とのつながりを自分でたしかめることができる。

コロナ禍でなかなか会えない知人と数学書を読みながらオンラインでやりとりしたのだが、これを教科書にしてもよかったかなと思った。

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2022年10月16日

Posted by ブクログ

齋藤の線形代数入門を読んでいて、イントロで2次元や3次元でのベクトルや幾何が展開されるが、底で支えている論理的基盤(何をベースに各種性質を示しているのか)が良く分からず、その部分を知りたくて読んだ。

公理的にユークリッド幾何が基礎づけられ展開される様子が大変分かりやすく示されている。

こういった基礎的な分野の本はすぐに何かに役立つわけではないが、数学理解への支柱を与えてくれる素晴らしい本だと思う。

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2022年09月15日

Posted by ブクログ

初等幾何学を題材に、公理から定理を導く流れ。内容は平易だが、「見た目に」明らかなことも公理から証明していくことで、公理主義を体験できる。形式と対象の分離についての感覚を掴むには良いかも。

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2020年01月29日

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