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Posted by ブクログ
今年3月発行の文庫書き下ろしです。認知症患者の介護について、綺麗事だけでは済まされない大変さをテーマにしている作品です。個人、社会がどうすれば良いのか答えの無い課題を投げかけられます。
認知症高齢者によるさまざまな事が社会問題化する中、認知症の親・夫・妻を
長年介護する家族と、大学病院で開発中の治療新薬にかかわる事件を追求して
行く中で、本当の正義とは何かを社会に問いかける作品。
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久々に面白いミステリに当たった気がする。タイトルの幸福の劇薬というのも的を得てて納得。もし私が当事者ならば劇薬に手を出してしまうかもしれない。
あらすじ(背表紙より)
曙医科大学が開発した認知症治療薬DB‐1は、同大付属病院が実施した臨床研究で画期的な成果を上げた。重症患者三人が、ほぼ完全に脳機能を取り戻したのだ。国際的製薬企業のサニーも権利獲得に乗り出す。ところが、一人の医師の自殺が驚くべき策略を浮き上がらせた。「医者探偵」宇賀神晃が伏魔殿の謎に挑む。
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この手の本は、自分からはあまり手にしたことはないけど、人からのおすすめってことで読んでみた!
序盤の方は、「やっぱりこういう系統はあまり好きじゃないかも」と思うこともあったけど、
読み進めていくにつれて、話が進むにつれて、
どんどん引き込まれている自分がいた。
ただ、小説を読むってだけじゃなくて、考えさせられる部分もあったから、読んでよかったなぁと特に思えたところ!
究極の選択に迫られた時、素早く冷静に判断するためにも、普段から"変化慣れ"をしていくことの大切さをより改めて感じることができた!
Posted by ブクログ
考えさせられる1冊でした。
認知症が治るけれど、かならず死んでしまう薬があった場合、
認知症の人がいる家族には夢のような薬だが、医師としては殺人の幇助にあたってしまう。。。
一時的に前の状態に戻り、余命を家族と過ごすことで、家族も穏やかな気持ちになると思うし、本人も嬉しいのではないかな?と思った。
個人的には、こんな薬があったら使って欲しいと思ってしった。
考えれば考えるほど、どうしたらいいのかわからない問題だと思う。
新聞記者の美雪さんはちょっとわがままというか失礼すぎて、いらっときた。
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キャラが立っていて面白い。厄介な新聞記者の美雪が嫌な奴なんだけどいい味出してました。
夢の認知症薬…そんなものがあった時、人間はどうするかの描写にリアリティがあった。
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エーザイのアデュカヌマブのような設定。アルツハイマーが良くはなるが副作用で出血死してしまうもの。考えさせられる内容です。個人的にはあってもいいかな、と。
Posted by ブクログ
2019.08.26~08.28
他人ごとではない認知症。たとえ一時的でも、病気になる前の状態に戻るのなら、それが残された人にとって救いになるんじゃないのかしら。
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評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
曙医科大学が開発した認知症治療薬DB‐1は、同大付属病院が実施した臨床研究で画期的な成果を上げた。重症患者三人が、ほぼ完全に脳機能を取り戻したのだ。国際的製薬企業のサニーも権利獲得に乗り出す。ところが、一人の医師の自殺が驚くべき策略を浮き上がらせた。「医者探偵」宇賀神晃が伏魔殿の謎に挑む。
認知症の患者が一瞬でも元の元気な姿に戻るのであれば、たとえ副作用が100%で致死的であっても・・・と考えちゃうのは人道から外れるのか?
Posted by ブクログ
認知症を改善する薬が開発された。ところがそれと前後して主人公の親友の医師が亡くなる。認知症薬の開発と関係があるのか?その薬は本当に効果があるのか?
医療サスペンスもので、さすが仙川環さんの小説は面白い。
でも本当に認知症の薬が開発できれば、本人も家族も救われるだろうなと思った。