【感想・ネタバレ】家族シアターのレビュー

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Posted by ブクログ

娘、姉、母……。自分には色んな属性があって、各短編を読むたび姉になったり娘になったり、忙しかった。

どのお話も好きだけど、あえていちばんを選ぶなら最後のタマシイム・マシン。自分のアイデンティティに母という属性が加わったとき、私も似たような思いを抱いたものです。小さな我が子を抱いた私を隣で見つめる私の母。この幸福な瞬間は私が産まれたときに我が母にも訪れたもので、私の母が産まれたときに祖母にも訪れたもので、そしてきっと今は幼い私の娘にも将来訪れるもの、と考えると、人類全体が目の前の赤ん坊を基点にぐるっとつながっているイメージが目の前に浮かんだんです。
そんな感覚が、辻村深月さんの手にかかると涙を誘う温かい物語になる。すごいなあ。

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2024年04月27日

Posted by ブクログ

久しぶりに辻村さん作品を読みました。
フジテレビ「タイプライターズ」で辻村さんを拝見し、
久しぶりに読みたくなりました。
番組にも登場した本作、未読のため購入しました。
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あなたの
家族も、
この中に。

「家族」で起こる、ささやかな大事件。
心温まる短編集

7つの”わが家”の物語
真面目な姉を鬱陶しく思う、人気者の妹
小学生の息子とうまく話せない学者の父
娘の考えていることが理解できない母
孫かわいさからの行動が裏目に出てしまう祖父

読めばきっと、帰りたくなる。
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これは読み終わった後に、
「どれが一番印象的だった?好きだった?」
って誰かと話したくなる一冊でした。

家族だからこそ、
反抗的になってしまったり、
嫌だと思ってしまったり、
普通以上に行動や態度に出してしまったり、
でも家族だからこそ、
本当は大切で、
本当は大好きで、
強く守りたいものだったりして。

読みながら思わずほろりと泣いちゃいました。

辻村さんは本当に日常の中に潜む、
埋もれがちだったり、見ないふりしたい感情を
ほらって掬い上げてくれて、
それだけではなくて、そこからを描いてくれる。

読み終わった後に誰かと話したくなる。
他の方のレビューを見て、
そうそう!私もって思わず言いたくなりました。苦笑

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2024年03月08日

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全7編からなる短編集。
家族の微妙な葛藤や和解が描かれた家族小説。
複雑な家族関係や日常の出来事から、家族のあり方や絆が丁寧に描かれていた。
特に好きなのが「タイムカプセルの八年」。
息子の本音や、親父会という集まりが、意外なほどの理解と絆を生むストーリーが魅力的だった。
家族の絆や大切さを改めて感じさせられた。
思わず涙を誘う心温まる作品。

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2024年02月23日

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あたたかい、あたたかすぎる家族の切り抜き集

どの短編も最初は家族ならではの微妙な距離感からもどかしくなってしまうけれど、読み終わった感想はほっこりあたたかい、家族ならではの絶妙な距離感が伝わる。

辻村深月さんってこんなに素敵な文章を書かれる方なんだ、恥ずかしながら辻村さんの著書を読むのが初めてでいい意味で期待を裏切られた。
教え子が辻村さんのことが大好きな理由がよく分かる。その子はどこかおとなしくて、あたたかい生徒。家族シアターにも登場しているような素敵な子。

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2024年01月23日

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やっぱり辻村さんの本は読み終わったら心が揺れ動かされる。今回はかなり心があったまった。姉妹の関係性やおじいちゃんと孫の関係性が微妙な距離感がありつつ家族なので結局は切っても切れない関係で愛情は芽生えてしまうものなんだなぁと感じた。皆にも読んで貰いたい!

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2023年12月30日

購入済み

辻村深月はすごい

物語を伝える力がすごくいいと思う。興味のない題材でも、内容は伝わり登場人物の気持ちを考えさせられたりする。内容的には好き嫌いがあると思うが読むとホッとさせられる。

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2018年05月08日

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ネタバレ

7つの短編集。

姉妹、姉弟、小学校や中学校に通っていた頃のあの時にしかなかった独特の湿度のようなものが呼び起こされた。

小さな教室とが「社会」のすべてで生きていたあの頃。 

子どものクリスマスプレゼントを買い忘れるような父親が子どもの気持ちを守るためにひっそり行動するお話、タマシイムマシンのお話が好きだった。

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2024年05月17日

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辻村深月すごろくの流れで読んだ。テーマが家族なので親近感の連続で楽しかった。昔の記憶ほど素敵な物に変形して保管される。過去を思い出し今を生きる。それをさせてもらえる小説だと思った。

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2024年05月03日

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どの家族の話も平和で最後はちょっと感動するあい話しでした。
普段はミステリーや哲学の本をよく読むのですが家族シアターのような平凡で穏やかな内容もいいなぁと思いました。
この本を読みながら自分の家族と重なったり自分の子供の頃を思い出しながら読んでいました。
懐かしくてちょっと切ない気持ちにもなりました

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2024年04月12日

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辻村さんの「スローハイツの神様」の本の帯に「この順番で読めば、より楽しめる!(辻村ワールドすごろく)」と書いてあるのが気になって手に取った二作目の作品です。

「家族」というキーワードでまとめられた7篇の短編集。今まで「家族」とは?という観点でその関係性を考えたことはありませんでしたが、基本的には、
・自分で決められない(夫婦は自分たちで決めますが)
・生まれてから死ぬまで関係が続く
・好き嫌いを問わず逃れられない
・人生を豊かにできるか、幸せと感じられるかを決定付ける基本
・相互に様々な影響を与え合う、、、、
他にも人によって考え方は色々とおあるでしょう。

あらためて「家族」って?と考えながら読むとなるほどね、気付かされることが多々あった作品でした。

私は特に、
・「妹」という祝福
・タイムカプセルの八年
・1992年の秋空
これらの作品が面白かった。というか、しんみりとしてしまいました。やはり辻村さんの心の襞の細やかな描き方は素晴らしい。

ただ、この作品のどの部分が「スローハイツの神様」と関係しているのか?良くわかりませんでした。残念。

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2024年03月30日

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家族がテーマの短編集。
家族だから、わかること。家族なのに、わからないこと。家族の数だけ、形がある。

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2024年03月23日

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最小単位の社会とも言われる家族。多くの場合は血縁があり、身近で遠慮がない距離感だからこそ、友人など他人には言えないことをつい言ってしまうこともある。そんな、ちょっと苦々しい思い出を呼び起こす短編です。でも嫌ではなくて、"あるあるだよなぁ"と思って、懐かしい気持ちになります。

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2024年03月21日

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どこにでもありそうな日々のおはなし。自分にもあったなあとか、家族っていろいろあるけど、やっぱりいいなと思う。最後の解説でも、自分の話がのってるけれど、読んだ後に自分の家族の話をしたくなった。7つのお話しみんないいけど、私は最後の「タマシイム.マシンの永遠」が良かったなあ。

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2024年03月16日

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ネタバレ

「妹という名の祝福」真面目な姉とイケてる妹。「サイリウム」バンギャの姉とアイドルオタクの弟。どっちもどっち。「私のディアマンテ」幼い娘の負った傷に気づけなかったのが情けなかったという娘への母の愛は本物だ。父親も冷静でよかった。「タイムカプセルの八年」教師が埋めなかったタイムカプセルを黙って埋め直す親父たち。かっこいい「1992年の秋空」嫌なことがあった時、いつも大好きな宇宙のことを思い出して、きっと耐えている。妹のうみかを思う姉のはるか。「孫と誕生会」俺がかわいいのは実音だけだ。タムシイムマシンはあるね。

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2024年03月01日

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ネタバレ

「妹という祝福」妹から姉へ
「サイリウム」弟から姉へ
「私のディアマンテ」母から娘へ
「タイムカプセルの八年」父から息子へ
「1992年の秋空」姉から妹へ
「孫と誕生会」祖父から孫娘へ
「タマシイム・マシンの永遠」俺から家族へ
それぞれの想いを綴った短編集。

「1992年の秋空」のはるかとうみか、「孫と誕生会」のおじいちゃんと実音が何だかんだあっても心が通い合っていて好き。
(他の話もそうなんだけど)

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2024年02月25日

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家族は好きで始まって、好きで終わりたいものだ。
家族だけではないのかも入れないが。

心が洗われるいい話が多かった。

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2024年02月25日

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『「妹」という祝福』が年末年始にNHKラジオの朗読で紹介されてたので読んだ。その他もずっといい人ばかりではないけれど、心温まる姉妹、家族を描いた話でした。

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2024年02月04日

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読み終わったあと心がほっこりして、とても幸せな気分になる一冊。やっぱりどうしても親の立場から読んでしまうので、「タイムカプセルの八年」「孫と誕生会」の2編がとても心に響いたんですが、その他の短編も文句なしに面白く、「家族っていいな」ってしみじみ思いました。

個人的にとても響いたのは、最後の短編の「赤ん坊や孫というのは、それまで開いていたように思えていた親や祖母との距離を、ただ存在それだけで、あっという間になかったもののように近づけてしまう」という一節。まったく同じ現象が自分にもあったんですが、他の家族でも当たり前のことなんだと知れたことが嬉しかったのと同時に、子供をきっかけにするのではなく、もう少し実家に帰る時間を増やしてみようと少し反省しました。いや、やっぱめんどくさいから子供きっかけでもいいか。それでも繋がりがあるのが、家族というものなんだろうし。

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2024年01月30日

Posted by ブクログ

『ツナグ』、『ハケンアニメ!』に続く、3冊目の辻村作品。誰でも経験したことがある、家族あるあるや姉弟(姉妹)あるあるを絡めて、家族の素晴らしさを描いた全7編の家族小説❗

面倒くさいことやムカッとすること、少し理解出来ないこともあるけれども、やっぱり家族っていいなぁと思える作品です♫

好きな話しは、『私のディアマンテ』と『1992年の秋空』、『孫と誕生会』の三編です❗温かく優しい気持ちになれるとても素敵な作品です♫

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2024年01月23日

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家族だからこそちょっとのことでムカついたり、わかり合えなかったりする。
血縁だけがすべてではないからこそ、血縁があることの意味を提示しているように思えた

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2023年12月31日

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家族愛の感動話かと思ったら、もっと良い意味で現実の家族の話だった
私も家族の話をしたくなった。私の家族だってこんなドラマみたいなシーンがあったんだ、私の家族ってこんなにすごいんだって、、

私はえみりの話が一番好きだった
パパが、血のつながりが全てじゃない、あの家族なんて大っ嫌いだって言いきりながら、でもえみりは家族でしょって言ってしまうその矛盾さが愛だよなあと
家族にも読ませたくなりました

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2023年12月29日

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ネタバレ

そろそろ母親になる私には、親目線のお話がささりました。タイムカプセルの八年、私のディアマンテがよかった。
もし娘が若くして妊娠したとき、友達とうまくいっていないと知ったとき、私はなんて声をかけてあげられるだろうか。

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2023年12月13日

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「私のディアマンテ」のお母さんみたいになりたいな。自分の良し悪し含めてそれが自分だと認めている人は、強くて優しい。そんな人に私もなりたいな。
家族のいざこざはいつだって言葉足らず。でも、改まってお話ししましょう。じゃ仕事みたいでしっくりこない。家族間のコミュニケーションが1番近くて難しい。そんなことを思い出した。

どの短編の家族も、自分の実家に比べれば超仲良しだなと思う。だって喧嘩したり気まずくなったりするくらいには関わるんだもんね。
10年以上、まともに会話もしていない姉はこの本を読んだらどんなことを思うんだろうか。

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2023年12月06日

Posted by ブクログ

わかる。わかるぞーとしみじみ自分の家族を振り返る。
兄とは仲は良くなかったけど、今でこそ大人になると近づいて大事さに気づくし後悔もする。

最後の短編、ドラえもんだ〜〜〜!
辻村作品を好きになったきっかけが「凍りのくじら」。
そこでも出てきたので本当に藤子先生お好きなんだなーってうれしくなった◎
みつ道具、のび太とおばあちゃん、グッとくるよね、、、。

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2023年11月29日

Posted by ブクログ

それぞれの章の主観人物に対して、序盤は理解出来なくてイライラさせられ、中のそれぞれの家族と一緒に徐々に雪解けさせられ、最後は不思議とにんまりして終わる。読みながら沸いたこの感情は、そのまま家族への感情だなってうわすごッて思った本。家族ってだけで理解できるなんてこと無いけど、家族だから。を感じられて読み終わったあとにジワジワと良本じゃないかって感じさせられた本。
私は「1992年の秋空」が1番すき

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2023年11月25日

Posted by ブクログ

家族がテーマの短編集。おじいさんと孫のお話が一番好き。
「家族くらいは、そう思ってもいいだろう。」
あたたかい気持ちになれます。

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2023年11月08日

Posted by ブクログ

家族の話し。わかるなぁ〜とほっこりしたり、家族ならではのどきどきイライラ、だよなぁ。
短編も良いね。

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2024年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ


姉妹が近いからこそ仲良くできないけど、実はお互いが大好きで大切に思っている、家族愛の話
お互いの違いを認め合ってるけど上手くやれないお姉さんがもどかしい妹
妹が嫌いと思ってたお姉さんのオタク気質は自分も持ってた。近いから嫌いでも他人に言われる悪口は違う。
弟のいる自分には気持ちがわかるし、読んでいて温かい気持ちになれる本。

こんなに綺麗に姉妹の想いを伝えられる人ってあんまりいないと思うけど、そういう素直さを持ちたいなと思う

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2024年03月07日

Posted by ブクログ

私は一人っ子だし、子を産まない選択をしているので、直接的に刺さる話は少なかったけれど、それでも家族関係のちょっとした機微、難しさ、尊さを感じることができた。

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2024年02月13日

Posted by ブクログ

どの主人公も最初は家族に対して複雑な感情を抱いてるけど最後はハッピーエンドでほっこり。
お気に入りは「孫と誕生日」

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最新作とリンクしてるとAnothersideof辻村深月で教えてもらい再読。リンクしてる姉妹の話にテンションが上がると共に、それぞれの親子や姉弟、姉妹の関係に胸を打たれる。家族だからこその甘えやだからこその情に心当たりがありすぎて実家に帰りたくなる。結局好きなんよな。

「妹という祝福」
中学時代の姉にとって妹の存在は……。
真面目な姉と可愛くてオシャレな妹。
うちも同じやから思わず感情移入してしまう。姉のことが疎ましくも自分以外に蔑まれるのは腹立たしい、そんな妹が心配で可愛い姉、あぁ妹に会いたくなる。私のことを尊敬すると言ってくれる妹のことを私はずっと憧れている。

「サイリウム」
ドルオタの弟とバンドのおっかけギャルの姉。
お互いを嫌悪しているようで気にかけている絶妙な距離感。この姉弟ならではの距離感にぽい!っと同意しかない。

「私のディアマンテ」
おっとりした母親としっかりした娘。
昔の価値観で娘の幸せを願う母、それをある意味低くてある意味高いという娘。娘に完全同意やなぁ、と思ってると母の懐の深い優しさに胸が仕えた。そして夫の強かさが好き。

「タイムカプセルの八年」
博士の父親が息子の思い出を守る話。
すれ違う父子、お父さんも初めてのお父さんやもんなと微笑ましい気持ちと息子の思い出のためにらしくもなく奮闘し、その後何気に親父会への集まりに参加する父親の背中が大きく感じる。

「1992年の秋空」
はるかとうみかの姉妹の話。なんと彼女たち、「この夏の星を見る」に出てきます!宇宙飛行士になりたいうみかと妹想いのはるか。学級だより「銀河」に妹を想い宇宙を綴る姉が大好きになる。そして姉のことを慕う妹も可愛くて好き。二人の奏でる音が心地よい。

「孫と誕生会」
小学生になった孫と同居し始めた祖父の話。
小学生の狭くて、けどその当時はそこしかないと思い込んでいる教室の輪が見えるようでしんどい。価値観が違うがそれでも互いに歩み寄り近付く2人の距離感に笑みが溢れる。

「タマシイム・マシンの永遠」
夫婦の話。
タイムマシンじゃないよ、赤ちゃんの頃の自分の中に魂だけ入れ替わって入る道具だよ、という話がきっかけで付き合った夫婦に子供ができ、その子がそれを使ってるかも、と想いながら接する2人。それは気が抜けないが良い考えだと思う。
そして自分の子供を可愛がる自分の親を見て、自分の赤ん坊時代を思い出す。自分の子供が見せてくれるそれが眩しかった。

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2024年01月05日

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