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Posted by ブクログ
長く、枕元本として安眠のための導眠剤本としてころがっておりましたが、製本が独特で、ページが固いのが玉に瑕で、寝転がりあおむけ読書には向きません。寝てしまうと結構分厚い本が顔のうえに落ちてきますが、その際ページが自然に閉じて頭にこつんと当たるというわけです。
だからというか、仕方なくうつ伏せで読むことになりますが、両手で押さえておかないとページが閉まってしまうのです。布団の中で、ぬくぬくしながら読みたいにもかかわらず、肩から上が布団から出てしまいます。冬場には、少々つらいものがあります。
そこで、寝転がり読書用ブックスタンドの導入となったのですが、漸く読み終えました。何をくどくど書いているのかといぶかしむ方もいらっしゃると思いますが、橋本治君の「双調平家物語15巻」が、「祇園精舎」から「殿上闇討」にたどり着くのにほぼ10巻の記述を必要とすることになった、いわば理由が延々と書かれている本書については、この程度の前振りは当然ということですね。
手に取られるとご理解いただけると思いますが、この本はそういう重さと厚さの中に、橋本君の思考の過程が綴られているのですが、一番の楽しみ方は、枕にすることかもしれないと気付く頃に読みえることができるわけです。
さて、二冊目の枕候補に取り掛かることにしようか。