感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ASDの当事者の世界の見方がリアルに伝わってくる。パニックが多く、黒に近いグレーだった子が、担任が変わり対応が変わると、落ち着いて白っぽいグレーになる。環境要因でここまで変わることに驚く。教職や学童保育に携わる方々にぜひ読んで頂きたい。主観的な描写だけでなく、所々客観的な解説も入れてあるので読みやすい。
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昭和時代、自閉症に理解がまだなかった時代だということが大きいのかもしれないが、それにしても壮絶な虐待行為に気分が重くなる。
しかし、情報もなく本人ですら自分の中で起こっていることを説明できない状況では先生や親も対応に困ることはあっただろう。
大声で喚いたり、(本人には理由があったとしても)人に暴力を振るったりする子供は問題視されるのは当然と言えば当然だ。
現在、「なんでもかんでも病名を付ければ良いってもんじゃない」という程様々な症状に病名が付いていると感じることがある。しかし、他者にその症状を分かりやすく理解してもらうことが重要な自閉症などに関しては、カテゴライズして名前を付けるということは意味のあることだと思った。
顔に靄がかかり、表情が読み取れない・知覚異常・抽象的な言い回しでは伝わらないといったことは私には想像することすらできない。
また、小学校での教師の存在の大きさに驚かされた。
「スズモト」という最悪な先生に対して「堀田先生・桜田先生」といった素晴らしい先生たちがこの本には登場するが、対比されることにより、子どもたちにとっての教師の存在の大きさが余計際立つ。教師によって、クラスの雰囲気がこれほどまでに違ってくるのか。
堀田先生の子どもを理解しようと努力すること、桜田先生の自主性の尊重。
障害がある・なしに関わらず、きっとこのようなことを大切にしてくれる教師のクラスはとても良い環境になるのだと思う。
Posted by ブクログ
主人公ここらの小学校卒業までの話で、その後思春期編に続くのだけど、「壮絶」としか言いようがない日々を綴ってある。
自閉症スペクトラムの人が、世の中をどう見ているかがとてもよく伝わってきて、恐ろしくなります。
祖母や両親のここらに対する態度が、ここらの成長するためのに土台を不安定な物にし、小1の担任スズモトが更にここらを歪めていく。
だけど…
周りで接する人たちの戸惑う気持ちも分かります。ここらのような子と、どう接していけばいいか
身近にいる自閉症の人も、付き合いづらいところがあり、コミニュケーションで嫌な思いをしたくない為に、最近ではあまり関わらないようにしてしまっている
子どもと関わる大人のありかた
周りの大人が子どもに与える影響力は計り知れないと感じました。子どもが問題行動を起こすのにもその子なりの理由がある。大人が書いた作品ではあるけれど、子どもの目線で大人がどう見えているか、子どもと関わる大人がどうあるべきか、考えさせられる作品でした。
Posted by ブクログ
とにかく苦しい。
読み進めたい気持ちがあってもなかなかページをめくれないほど苦しい本。
でも是非読んでほしい。
こんな風な気持ちなんだ、だからそういう行動をするんだ、って分かるし、苦しさを少しでも、読まないよりは理解できるんじゃないかと思う。
私は読むのに体力を要したので、
心が比較的元気な時に読むことをお勧めします…
しんどい時に読むともっとしんどいかも
Posted by ブクログ
It is not the strongest of the species that survives, nor the most intelligent that survives.
It is not the one that is most adaptable to change.
It is the one of next generation that is most tolerant in a variable species
悲しくなる。
小学校編だけ読みました。
時代もあるのかな…。今いたら必ず問題にされるような先生の存在。家族にもびっくり。
こんなんじゃ自閉症の二次障害じゃなくても精神的におかしくなる。比べていいかわかんないけどニトロちゃんよりは感情移入できた。
なんか自分の幼少期ってどうだったかな…って考える機会になりました。