感情タグBEST3
Posted by ブクログ
見たことのある、食べたことのある料理が
これ以上なく、美味しそうに描かれている。
語彙の豊かさ、的確にしてとびきりうまい
言葉選びによって、現れる料理の
艶っぽく、ほくほくで、滋味溢れ、
味わい深いこと。
視覚で与えられ、脳内で膨らみ、
口の中に玄妙な味が広がる。
料理だけでなく、
男女の情愛、人としての気品、
これもまた、さりげなく織り込まれて
小説の味わいを深く、面白くして、
心に滋味を与えてくれる。
読後、とびきりの
ごちそうさんでした。
が、誰かに言いたくなる。
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恋と食事の絡み合う短編集。
読んでいると、出てくる食べ物が食べたくなります。どれも美味しそうで、実際にその店に足を運んでみたくなります。
ちょっぴりほろ苦く、たまにほわっとあたたかな気持ちになれるような短編が多いです。
きつねうどんとてっちり、たこ焼きが食べたくなりました。
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ゴッテゴテの関西弁がとても良かった。
さらに言えばこの本の中の食べ物はとても美味しそうで、読んでいるだけでヨダレが垂れそう!
どれも凝った料理じゃないけど、フツーな食べ物が一番食べたいのは間違いない。
毎日が贅沢な品というより、ふつーを贅沢に味わいたい。
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主役の男達の気持ちがわかりたくなる。でも実際は、味のわからない妻やまわりのOLに近いと思うので、父や上司たちに「すいませんでした」と言いたくなる。
「大阪の味」がいまいちわからなくても、グルメ特集のおいしさとは違う、懐かしくておいしい「この味」を求めて奔走する男たちが滑稽で、親しみが湧きます。その「味」がわかる店や女に恋したり。ああ、男の人って食べ物をこういうふうに食べるんだなあ。「孤高のグルメ」の大阪弁おしゃべりといったかんじで楽しいです。男の人はもっと共感するのか、逆に違和感があるのか。あったかい食べ物が多いので冬に読むのがいいかも。
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大阪の食がおいしそう。たこ焼きもお好み焼きも大阪での市民権を得たの、わりに最近やったんや。
ちょっと前の時代が舞台なので大阪弁でも使わないの多い。
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お好み焼き、たこ焼きが食べたくなる。
子どもの頃、父がわざわざ車まで出して買ってきていた、たこ焼きを思い出した。普通のたこ焼きよりも2、3倍は大きく、でも柔らかくてソースがしみしみでおいしかった。
あとは、その昔偏食でたこが苦手だった頃、おばあちゃんとおばさんと、神社のお祭りかなんかに行って、たこ焼きを買ってもらって食べた思い出。たこが入っているのに気づかなくて食べていたら、なんか誉められたなぁ。
そんな、食べもんの思い出が次から次へと出てくる。
それにしても、食べもんて不思議。元気のもとになることもあれば、病気のもとになることもある。ええ塩梅でお付き合いしていきたいもの。
この本に出てくる食べもんみたく、ふんわりやさしい気持ちになれる本。
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大阪の街を舞台に食で繋がる男女の関係を描いた短編集。
20年以上前に書かれた作品ながら、まったく古さを感じない。
ただコテコテの関西弁が頻出するから、そのあたりが気になるとダメかも。
並々ならぬ食へのこだわりと、男女関係の難しさを両方味わえる一冊。
大阪(関西)の味とどれくらい親しいか、家族はいるのか、大阪が好きかなど、楽しむには複数のハードルがありそうだけれど。
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田辺さんの小説は、そのパワーのある文章力でグイグイ読まされ、読み終わった後に心がスカッと明るくなるものが多くて大好き。
特に食べ物が出てくる小説は好き。食べ物が何せ美味しそうに描かれているし、登場人物たちの食べっぷりの良さが気持よく、食に対するこだわりにも可笑しみがあって、ニンゲンの幅の広さ、器の深さ等を感じさせてくれる。田辺さんの温かい目線で一緒に見ることによって、ヒトの可愛げや慕わしさを堪能できる。柔らかい関西弁も目に(耳に?)心地よい。
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短編集。
おっさんと恋と料理と大阪。
よくもまあこんなに似た話を何話も書くなあというかんじ。
ぜんぶおなじでぜんぶおもしろい。
田辺さんの点(、)が多い独特なリズムの文章は心地よい。
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田辺聖子の「笑っといたらええわ!」ってかんじ満載。関西人って食のこだわりあるもんね。それを扱ったのまた関西人としては面白くってよかった。どれも主人公が男性だったなあ。やっぱ田辺聖子は主人公は女性のほうがいいなあと思う。