感情タグBEST3
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「ミステリなふたりアラカルト」の後ろの広告で。
想いがけず、また古い話だった。
というのも「トム・ホーソンの事件簿」を読んだばかりだったので。
家に帰ったら洋服から和服に着替える位の。
都営地下鉄三田線が都営六号線と呼ばれていた位の。
五人の息子のうち末っ子の現職刑事の家を度々訪れる退職刑事。
茶飲み話の中で事件を解決していく。
ただし、
その頃のものの考え方が少し疎ましく感じるのは、
自分の文化と他人の文化の差だろうか。
少しだけだが。
ジャケットを二枚手に持った男を目撃したという証言から展開する
「ジャケット背広スーツ」が一番面白かったかな。
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写真うつりのよい女 C+
妻妾同居 B+
狂い小町 A+
ジャケット背広スーツ B
昨日の敵 B+
理想的犯人像 B+
壜づめの密室 C+
日本にも安楽椅子探偵の傑作があった。西澤保彦作品は影響されているというのがよくわかる…
狂い小町のホワイダニットが強烈。
オススメマラソンその⑲
tekunoさんから紹介してもらいました。
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退職刑事シリーズ・第1弾。
退職した刑事が、現職刑事の息子の家に入り浸り、息子から事件の話を聞き、その場で推理していくストーリー。
いわゆる、安楽椅子探偵もの。
短編集で非常に読みやすい。
事件の内容も、なんでだ?どうなってんだ?と思わされるものが多く、面白かった。
古い小説なので、時代背景や言葉遣いが古臭かったりするが、それはそれで味があって良かった。
ぜひ読破したいシリーズ。
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【写真うつりのよい女】【妻妾同盟】【狂い小町】【ジャケット背広スーツ】【昨日の敵】【理想的犯人像】【壜づめの密室】収録。
退職した元刑事の父親が息子(刑事)の話を聞き事件を解決してしまいます。
父と子の会話だけで構成された典型的な安楽椅子探偵もの。動きがないので盛り上がりに欠けますが、魅力的な謎とアクロバットな推理が素晴らしいです。中には設定が無理矢理なのもありますが、粒が揃った短編集だと思います。
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4
なるほど“論理のアクロバット”。
後半もう少し息子が異を唱えてやりとりがあっても良かったかと思うが、あまり複雑になるのも本意ではないだろうし、難しいところか。
巻末の法月綸太郎の解説が、とてもしっかりした本来の意味の解説で秀逸。
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刑事の息子から事件の詳細を聞き、最終的に真相を引き出すパターンは『ママは何でも知っている』を連想させる。息子に二、三の質問をしたのち論理的に事件を解決してしまう手際の良さも共通しているが、ブロンクスのママがやや劇的なのに対して、この退職刑事はこつこつ型で、どちらかというと地味な印象。でも気がつけば隙もなく推理のプロセスが出来上がっているのだから、その手腕はお見事と言うしかない。同系の国内ミステリがどれくらい存在するのかは知らないが、論理の組立や完成度からいってもトップクラスに入るのは間違いない。 秀作揃いの中でも気に入っているのは『ジャケット背広スーツ』。『九マイルは遠すぎる』を彷彿とさせるこの作品は、“安楽椅子探偵もの”という観点から見れば最も魅力的に思えた。
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連作ミステリー短編集。全7話。
元刑事の父を持つ主人公。彼は、五人いる兄弟の中で唯一父と同じ職業、すなわち刑事となった。そんな彼の所へ、時折遊びにくる父。さりげなく今息子が抱えている難事件を聞き出し、独自に推理を働かせる。さながら安楽椅子探偵のように・・・。
おもしろいよ、これ。続きを是非読みたい。これ読んだときふと、阿刀田高さんの「Aサイズ殺人事件」を思い出した。これも安楽椅子探偵もので、すんごくおもしろかったんだよね〜。
主人公の父が何とも言えずかわいい♪退屈すると息子の家にイソ×2とやってきて、鋭い推理力で事件の絵解きを始めるの。
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私の大好きなミステリ作家、都筑道夫さんによる「安楽椅子探偵」もののシリーズ第1作。
退職した刑事と現職刑事の息子・五郎の対話によって事件が解き明かされる。
その場所は常に五郎のアパートであり、登場人物はこの二人の他は五郎の妻のみ。
五郎が語る事件のあらましを聞くだけで、「退職刑事」がその真相を解明するという「純粋な」安楽椅子探偵物だといえる。
短編が7編収録されており、そのすべての話が本当によく考えられている。
その一方、舞台や登場人物に変化が一切ないために多少の退屈さを感じるのだが、それはあとがきを見ることで疑問が解消された。
作者は敢えて、この「もっとも純粋なスタイル」で安楽椅子探偵物を書こうとしたようだ。それについて作者はあとがきで「推理小説では、新しい壺に古い酒をくんで差しだすよりも、古い壺に新しい酒をつぐほうが、正しい行きかただと信じている」と述べている。
ある種の「型」——それは山奥の洋館を舞台にしたミステリなどにも見られるものだ。型をうまく生かした物語はミステリに関わらず、面白い。
作者はもっとも純粋な「安楽椅子探偵物のミステリ」を書いてみるという「実験」をこのシリーズで行っていたのだろう。
私はこうした実験的なミステリを書こうとする作者の姿勢が昔からとても好きなのだ。
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なめくじ長屋シリーズが大好きだったんだけど、
その他の短編集は時々とんでもないエロミステリーだったりしたんだけれども、これはまだウィットが富んでてよかった。
退職刑事は末の息子で、現職刑事の家によく遊びに来ては、
アームチェアディテクティブとなるのであった。
事件はちょーっと時代が現れてるーって思うけど、
読んでいてそれまた味でいっかな。
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本も並べたいと思ったのですが、いざとなるとコメントするほど中身を思い出せない(汗)ということで、とりあえずコメントしやすい本を1冊。この本は短編推理小説でシリーズモノですが、設定が面白い。題名のとおり、退職した元刑事の父親と刑事の息子が主役ですが、まだ半人前の息子が父に今担当している未解決の事件について相談すると、父親が長年の勘で解決の糸口を見つけてしまうというもの。息子の話だけなのでたまに筋が見えにくいこともあるけど、短編だし読みやすい作品です。