【感想・ネタバレ】妖精のぼうし、おゆずりします。のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

◆しっぷうの妖精パピーから手紙がとどき、ミユは、ふたたび妖精の世界へむかいました。ハルカおばさんがいまつくっているのは、すてきな「ぼうし屋さん」。ところが、そのウインドーにかざる「とっておきのぼうし」だけが、いくつつくっても気に入らないというのです。こうしてあまってしまったぼうしを、ミユはもらったのですが…。


(^^)<Comment
前巻で、妖精パピーと出会ってから、ミユはハルカおばさんのお手伝いでお店にちょくちょく顔を出すようになったみたい。

おばさんが今回作っているのは「ぼうし屋さん」ですが、作っても作ってもショーウインドウの目玉になるような納得の「とっておきのぼうし」が完成しない…。
ぼうしだけが増えてしまい、ドールハウスには飾りきれないので、ミユはそのぼうしをかわいくリメイクし、妖精たちにバザー品として譲ることを考えます。

20~21ページのぼうしのイラストが描かれたページがすごくかわいい!
あんびるさんの本は、こうしたアイテムだけのイラストページや注文書のページがフルカラーになっていて、すごく魅力的♪
まるで、物語の世界に入り込んで、自分もそのアイテムを実際にみている気分になれるから。

帽子バザーは妖精たちに大ウケで、ミユはまた妖精パピーに呼ばれて、おばさんの飼い猫のシルバーと一緒に妖精たちの世界にやってきます。
そこで妖精たちと一緒に、ウェディングベールの刺繍をするお役目を引き受けます。
これまた、ベールのカラーページがすごくすてき♪

このベールは、「だれかのもの」じゃなくて「妖精から妖精へとゆずられてきたもの」で、たくさんの想いがつまったすてきなベールでした★
お花の刺繍も、みんなで1つをししゅうするきまりで、結婚式があるたびに1つずつ1つずつ増えていった思い入れのあるものでした。

ここで、導入の設定が、急に活きてくるのがおもしろい!
物語序盤、お気に入りのブラウスを着ようとしたミユは、そのブラウスが自分にとって、すっかり小さくなってしまっていたことに気がつきます。
そこでママが「誰かにゆずってあげたらいい」と提案するのだけれど、思い入れのあるブラウスをだれかにあげちゃうのはなあ…と適当な理由をつけて、遠慮するの。

でも、妖精たちとのやりとりの中で、ミユの心に変化が起きて、あのブラウスもただ眠り続けるより、だれかのもとでまた新しい想い出を作ったほうがすてきなんじゃないかって気づくんです!


ママの「だって、それはミユが大きくなったしょうこですもの。大きくなるのは、からだだけ? ううん、心も同じくらい大きくなってるの。だから、ミユがまえよりずっと、すてきな女の子になったしょうこなのよ」というメッセージも印象的…☆

妖精たちとの出会いが、ミユの心の成長に大きく貢献していることは言うまでもないですね…♪

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2016年09月12日

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