【感想・ネタバレ】許せないを許してみる 籠池のおかん「300日」本音獄中記のレビュー

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Posted by ブクログ

たぶん,この人の政治思想には同感はしないと思う。それを前提として読み進めると,ある時点で安倍晋三がウソをついていることが明瞭に見えるときがくる。それ以後,安倍晋三はもとより,森友問題あるいはそれ以外の問題でウソをついている人間を文章の中で告発していくようになる。
状況から一歩身を引いて(それが拘置所の中,というのはお気の毒な限りだが),振り返ることによって見えてくるものがある。「獄中記」にはすぐれた自己省察がされているものが少なくない。

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2018年11月18日

Posted by ブクログ

「稲田朋美さんが防衛大臣を辞めて防衛省を去る際、記者の方から
ふいに辞任の心境を聞かれ、「空です」と答えられました。その時、
私は「違う」と思いました。
 稲田さんが防衛大臣辞任の際に口にした「空」は、何も答えられ
ない、考えていない、という心境を「空」という言葉で表現したの
だと想像します。」

鋭いな、籠池のおばちゃん。親分の安倍晋三と一緒で、稲田朋美は
勇ましいことは言うが中身空っぽ、空洞の人だものな。

自宅や学園をがさ入れされて、何もかも大阪地検に持って行かれた
上、逃亡の恐れも今日子隠滅の恐れもないのにありえないほどの
長期間に渡って身柄を拘束された森友学園の籠池夫妻。

明らかに口封じだよね。籠池のおっちゃんとおばちゃんに自由に
話をされたら困る人がいるんだよね、国の上の方に。国策捜査
だし、人質司法だよ、こんなもん。

大体、籠池のおばちゃんまでが身柄を拘束されるのがおかしくない
か?本書はそのおばちゃんが勾留中の大阪拘置所から弁護士宛に
出した手紙をまとめた1冊である。

純粋な人なんだなと思う。学園で行っていた教育内容の方向性は
ともかくとして、心底、子供たちが好きで、子供たちのことを
思って接して来たんだろう。

そこが金儲け主義の加計孝太郎と違うところなんだろうな。実際、
籠池のおっちゃんは安倍昭恵の紹介で加計学園系列の御影インター
ナショナルこども園を見学に行き、「お金儲けの学園」との印象
を持ったらしい。

逮捕前、報道陣に向かって「安倍首相、もうお父さんをいじめないで」
と叫んでいた籠池のおばちゃん。安倍夫妻に、稲田夫妻に、日本会議に
裏切られ、「籠池?知らんわ」みたいに手のひらを返されたのだもの。
寄ってたかっていじめられたようなものだよな。

憎いだろうに、悔しいだろうに、それでもおばちゃんは嘘を吐き続ける
人たちを「許す」と綴る。それは極端に制限された拘置所での生活を
「神から与えられた試練」と捉えることで、平常心を保とうとしたの
だろうかと思う。

そうじゃなきゃやってられなかったんじゃないかと思うわ。家族との
接見は禁止され、空調設備もなく、垢の浮いた風呂を使わなきゃなら
ない生活なのだもの。

政府はうやむやのうちに森友学園問題を終わらせたいみたいだが、
その手には乗らないぞ。だって、安倍昭恵の関与は明らかなのだ
と感じるから。

本書では森友学園問題に関しての目新しい事実はない。だが、不当に
身柄を拘束された人の心の叫びが詰まっていた。

籠池のおっちゃんも何か書いてくれないかなぁ。

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2018年10月26日

Posted by ブクログ

大阪拘置所における処遇は現代ではありえない屈辱である事が否が応でも伝わってくる。日々の文章なので似た内容ではあるが、そこからは恥辱から抜け出せない絶望と一縷の希望を垣間見せる。国家権力のうすら寒い闇がそこにある。

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2019年06月18日

Posted by ブクログ

2017.7.31大阪地検の取調室で「逮捕」され、未決拘禁者として大阪拘置所で保釈迄の約300日を過ごした籠池諄子氏が弁護士に宛てた手紙をもとに獄中記として刊行したものです。2018.10発行。さらっと一読しました。拘置所の暮らしが大変なことはよくわかりました。本は、木村秋則「奇跡のリンゴ」、鈴木宗男「汚名」、堀江貴文「東大から刑務所へ」、村上正邦「我、国に裏切られようとも」などを読んだとか。曽野綾子、青山繁晴などとのエピソードは面白かったです。森友問題については、私はよくわからないです。忖度ですよね。

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2018年11月17日

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