【感想・ネタバレ】NHKラジオ深夜便 絶望名言のレビュー

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Posted by ブクログ

なぜ私がこの本にたどり着いたかというと、絶望していたからである。
絶望している人にとってポジティブ系の名言は、正直しんどい、聞いててキツい、暑苦しい、もうやめてくれ、ほっといてくれ、という具合に状況を悪化させかねない。
そこでこの「絶望名言」の出番である。
若くして長い闘病生活を送った著者の救いとなった、文豪たちの「絶望名言」が収められている。
文豪たちの絶望が深すぎて逆に笑えてくるという、今までにないヒーリング体験が味わえる。

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2024年03月20日

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想像よりずっと読みやすく、絶望した者を優しく包み込み、希望を見出すことができた本。
過去の偉人の作品中に出てくる絶望を感じる名言を著者やアナウンサー川野一宇氏が対談形式で解説していく本作は非常に面白い試みだ。
作品名は知っていても内容は知らないものも取り扱っているため、そちらの作品も興味が湧いた。

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2023年12月29日

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一番得意なのは倒れたままでいることだ、というカフカの言葉を覚えているのだが、著名人達の絶望感を嘆く名言のみならず、それを解説する頭木さんの言葉が面白い。なるほどそんな解釈があるのか、弱った時にはそう響くのかと。
後半、ブハっと噴き出すぐらいの絶望名言があったのだが、メモするのを忘れてしまった。もう一回読みたい。

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2023年09月18日

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辛いときには、絶望的な言葉の方が心にしみる。同感です。とことん絶望することでエネルギーチャージしたら這い上がっていける気がする。

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2023年07月11日

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悩んで辛い時には、明るいものよりも暗く苦悩しているものを読む方が救われる。なるほどな、わかる気がする。ぼんやりそう思いながら読んでいましたが、次のように説明してあって唸りました。
「文学を読むと、本当に暗い心とか辛い心とか、とことん描いてあるじゃないですか。普通に生活していると、会話でそこまで心のうちを見せる人っていませんし、やっぱり辛いことは見せないようにしていることが多いですからね。
世の中に普通に語られることって、成功体験が多いじゃないですか。苦労話もありますけれど、結局、乗り越えた人の話なんですよね。乗り越えなかった人の話って、なかなか出て来ないじゃないですか。だけど、文学だけは、そういう話を書いてくれるわけですよね。」

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2022年11月10日

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2の方から読んで面白かったので、この本を読んだ。やっぱりいい。名言とともに実際のエピソードがあるところがいい。分かりやすく、自分にも当てはまるなと過去の人をぐっと身近に感じる。ゲーテの名言、生涯が染みた。絶望にも種類があると思った。

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2022年07月30日

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不思議なことにとても心が癒されるのを感じます。
これまで絶望感と訣別しようともがいてきたけれどもう諦めることにしました。
絶望と共に生きていこうと。
最期まで共に歩んでくれるのは最早絶望だけなのではないかと頼もしくすら思えるほど。
よろしく、絶望。

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2022年02月28日

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タイトルでびっくりしたけど、失恋したときは失恋ソングを聞くように、絶望した時は絶対名言はいいかとおもう。考えさせられる言葉ばかり。

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2022年01月19日

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2が出ているということを知り再読。番組のコンセプトは「死が救いに思われるほどの絶望をすくいとって言葉にしていく」ということ。生きることに対して前向きにならないといけないという無言の圧力が現代には多く存在すると思う。確かに自殺は悲しいことだし、生きているだけで素晴らしいという事実はあるかもしれない。だからと言って、生きることに対して前向きになる必要は私は無いと思う。将来に向かってつまづきながら生きることも、倒れたままでいることも、幸福に傷つく弱さも、明けない夜も、許される世界があればいいのにと思いました。

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2021年04月13日

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絶望した時に読むためのネガティブな名言集。ネガティブさが突き抜けてて電車で思わず笑ってしまった。弱いこと、繊細なことは短所ではない。敏感だから気づけること、弱いからこその愛おしさ。幸福すら破綻に感じる太宰治。なんとなく先が読めない曖昧さに絶望する芥川龍之介。みんな愛おしい

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2019年03月31日

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またまた体調を崩して、久しぶりにゆっくりゆっくりではあるけどなんとか読書ができました、ゆまちです。
それはさておき。

古今東西の文豪の絶望名言を紹介し、その名言について自身らの体験を踏まえて語る本書。
絶望した時には希望に溢れた言葉より絶望に満ちた言葉の方がすんなり身体に降りてくるというのには同感。本書を体調が悪い中読む事ができたのは、その点があるんだろうなあと。
ああ、だめだ。頭がうまく働かなくて全然感想になってない。
でも「明けない夜もある」など、腑に落ちる名言たちに、救われる。
「不幸はひとりではやってこない。群れをなしてやってくる。」にも同感。
私も一つの症状がやっとマシになったと思ったら新たな症状が出て苦しめられたり。
悪い事が今後必ず起こるよりも、次何が来るのかわからないことの方が恐ろしい的な言葉にも頷く。
正直次はどんな症状が来るんだ!?と楽しく過ごせる日々の中でも不安は絶えないため、そこを拾い上げて言葉にしてくれたことにはありがたさすら感じる。
将来に向かって、つまずき倒れながらいこうと思います。
うん、相変わらず意味不明な文章になってしまった。お許しを。

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2023年09月12日

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小説に対してあまり名言とか意識したことなかったが改めて1フレーズを切り取って自分に置き換えたとき、ストンと腑に落ちる感覚があった。ぜひ、また続編が見てみたい。

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2022年12月05日

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ネタバレ

見たことのなかった世界を見た。
絶望する境地は、普通は個人がたった独りで体験するもの。それを複数人で共有するという、新しいものの見方。
絶望は誰も体験することなのかもしれない。
その時はいつも独り。周りは暗闇の中。
なのにそこで語り合う。先人たちの残した言葉。
絶望の中でつぶやいた心の闇を絞り出す言葉に共感しつつ、語り合う世界。 初めてみた世界だった。今までに見た太宰も芥川も、みな独りで語っていた。それを個人で読者は味わっていた。

深夜便にも興味を持った。

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2022年12月05日

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ネタバレ

絶望している時こそ絶望名言を、という考え方が健康的だなと思った。
特に好きだった名言は
「人間は昼と同じく、夜を必要としないだろうか。」(ゲーテ)
「あの人の弱さが、かえって私に生きて行こうという希望を与える。」(太宰治)

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2022年10月15日

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休職中に友人の勧めで読んだ。抑鬱状態のときにちょうど良い本なのかもしれない。
複数人の文豪の言葉が出てくる中で、ゲーテの言葉が一番しっくりきた私はやっぱり凡人なんだろうなと思った(笑)
読書好きでも文豪のと呼ばれる人が書いた本に読みづらさを感じてしまうので、誰かの解釈がついている方が挑戦しやすいと感じた。

後書きの『言葉にすると絶望と少し距離ができます』という言葉がすっと心の中に入ってきた。

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2021年12月28日

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ネタバレ

ラジオ深夜便で放送してたのを書籍化したもの。
ラジオを聴く習慣がなく、夜に聴きたくないというのもあって本を購入。
いわゆる文豪さん的な人の言葉や小説からネガティブな言葉を集めてそれについて対談を行うという形式。


この本では、カフカ、ゲーテ、ドフトエフスキー、シェイクスピア、太宰治、芥川龍之介、とぱっと見それっぽいような方々が選ばれてます。著者の専門である第1回目のカフカは揺るがない。この人が最初じゃなくて誰が最初だ(笑

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2021年06月09日

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カフカに始まりシェークスピアまで6人の名言が頭木さんの書評のように語られている。どちらかと言えばネガティヴ思考の私に刺さるものがある。2も読みたい。

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2021年05月17日

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絶望した人に寄り添う言葉が集まっています。
カフカや太宰なんかは笑えるぐらい弱くてネガティブ。
希望がもてない、消えたい、死にたいときにはまたこれらの本を読もうと思います。

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2021年05月07日

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失恋した時は失恋ソングが聴きたくなる。絶望した時には絶望の言葉の方が心に染みる。その通りだと思います。15年前に精神的に大変厳しくて、不謹慎ですが死んでしまいたいと思っていたことがありました。会社の同僚からは「元気出して」とか「がんばれ」とか気持ちが明るくなるような本を読んだらとか映画を観たらとか善意のアドバイスを貰いました。ますます凹みました。そんな時、お世話になっていたメンタルクリニックの先生から、ヴィクトルフランクルの「夜と霧」でした。何度も読みました。気持ちが少し救われました。それが正しかったのかなと実感させてくれる作品でした。良い本です。

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2021年05月04日

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ネタバレ

NHKラジオ深夜便で放送されていた「絶望名言」という番組を、ほぼそのまま収録したのがこの本。2016年と2017年に放送された内容が掲載されてます。
このラジオ番組自体は聞いたことがないのだが、調べたらなんと今(2019年6月)も定期的に放送しているらしい。それだけ要望が高いということなのでしょう。

一般的に「名言」というのは希望や夢を持たせるような、あるいは人を奮い立たせたり勇気づけたりするような、そんな言葉。でも、そんな燦然と光り輝く言葉が、眩しすぎて口に出したり心の支えにしたりするには重すぎることもある。そんなときには、絶望を表現した言葉の方がストンと腑に落ちたり、つらい気持ちに寄り添ってくれたりすることがある。

そんな視点で、実際に13年間、難病で苦しみ続けた文学紹介者(頭木氏)と、脳梗塞で倒れリハビリを経験したNHKアナウンサー(川野氏)が、有名作家たちの残した言葉や作品から「絶望」を拾い上げ、それについて語っていく。面白い切り口です。

取り上げられている作家は、頭木氏曰く「絶望名人」のカフカを筆頭に、ドストエフスキー、ゲーテ、太宰治、芥川龍之介、シェークスピアと、錚々たる「絶望のプロ」達。ゲーテだけはあまり暗い人生を送った人という印象がなかったのだが、読んでみると意外と(というか生きている生身の人であるからには当然に)絶望を感じるエピソードがたくさんあったのだと気づかされ、雑学としても面白い。

しかしまぁ、ものの見事に出てくる名言がどれもこれも絶望的です。かといって読後に暗くなるわけでもなく、むしろすがすがしくなる。絶望すること、不安に思うこと、落ち込むことを悪いこととせず、気持ちを立て直そうと努力したり無理をしたりせずに、時と場合によってはそのまま倒れててもいいじゃないか、という頭木氏と川野氏、そして文豪たちの声が聞こえてきそうな感じ。

いろいろな絶望名言を読んでみて、一番心惹かれたのはカフカと並ぶ我が国の絶望名人(この本ではそうは書いてないけど、そんな雰囲気がある)、太宰治が『人間失格』で書いた言葉。

「弱虫は、幸福をさえおそれるものです。
綿で怪我をするんです。
幸福に傷つけられる事もあるんです。」

書いた本人は真剣かもしれんけど、頭木氏も本書で言っているように、「綿で怪我をするんだから、もうどうしていいかわからない。もう他にくるむものがない」というのがまさにその通りで、ここまでくると絶望的な言葉のはずなのにちょっと笑えてくる。
そういうおかしみというか、楽しさを文章という形にして表現できるのだから、やはり文学史に名を残す作家というのは、美しい文章を生み出せる凄さがあるのだということをしみじみ感じます。

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2019年06月27日

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 一般的に明瞭で自信に満ち溢れた語彙を「名言」と称するなら、本作は文豪達の繊細で、だからこそ鬱屈した感情の吐露から「生きるとは何か?」を逆説的な観点で思索した内容である。
 それにしても文豪達の表現力には脱帽せざるを得ない。常とは異質な、澱のような泥濘のような、確かなものなど何もないとでも言うような昏さと不安さを端的かつ的確に描写していると思う(当人の自覚や自負は別として、それこそずば抜けた才能というものであろうが)
 個人的には、普段なら敬遠する(内容においても厚みにおいても)ドストエフスキー作品は、病がちであるなど何かしら負の側面に己が際した時はつらつらと読み解けるから面妖だ、という内容に激しく同意。身体的に健康な時は、本当に「何が『カラマーゾフ、万歳』だッ!」と苛立ちを抑え切れないものなあ…。

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2018年12月18日

Posted by ブクログ

 先日読んだ『変身』の作者、カフカの言葉について書かれていたので手に取った。
 ラジオ番組のひとつのコーナーを、そのまま書き起こしていて、さらさらと読みやすい。
しかし書かれていることは、絶望を体験しなければ気がつくことない言葉ばかりで、心に響く。
 カフカだけでなく、太宰治や芥川龍之介などの作品も紹介されており、かつて読んだ時に受けた言葉の印象は、今違う捉え方に変わったことに気づいた。
その時々で、心に寄り添ってくれる言葉は変わる。
その違いを知り、生きていく杖となる言葉を心に留めたいと思った。

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2024年01月27日

Posted by ブクログ

能天気なほど絶望的。

ってな事で、頭木弘樹の『絶望名言』

文学紹介者の頭木さんとアナウンサーの川野一宇さんがNHKの深夜ラジオ便での放送を活字化したもの

絶望名言の著名者カフカ、ドストエフスキー、ゲーテ、太宰治、芥川龍之介、シェークスピア達の絶望名言をお二人が解説、掘り下げる内容。

お二人共、絶望的な経験をしている中で、励ましや労りの言葉は、実は全く癒されることは無く、絶望感の中に堕ち込んでいる時こそ絶望的名言の方が心を癒して労わってくれたそうです。

読んでるうちになるほどなぁと思う事に。

絶望の中は実は生きたい欲望が強く、もがいている時ではないのかと

数ある名言の内、わしに響いた名言を載せときます

このラジオのアーカイブ無いんかな?
文章を読むのもええけど、ラジオも聴いてみたいな

2020年55冊目

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2024年01月22日

Posted by ブクログ

絶望名言というラジオ番組が書籍化されたもの。落ち込んだ時に暗い曲を聴くように、絶望した文豪が形にした言葉を取り込む本です。
紹介されていた中では芥川龍之介の「侏儒の言葉」が好きでした。些細なことで幸せを感じる人は、ささいなことで辛さも感じてしまう。芥川はすごい。
また番組ディレクターによるあとがき「絶望名言」ができるまで、がよかった。
「1人の苦しみを突きつめていくと普遍性を持つものです。この番組はそのプロセスの実践です」
「言葉の限界を越える絶望が確かにある、その事実に謙虚でありたいと思っています」
綺麗な言葉だと思いました。

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

絶望したときには、絶望の言葉のほうが、こころに沁みることがある。
興味をひかれて読んでみると面白いことがたくさん書いてあった。
つまづくことしかできず、たおれたままとか。
成功した人の話は世の中にあふれているが文学の中には挫折や失敗がたくさんあるとか。
駄目さを否定せずに共感して笑うとか。
弱さには弱さの価値があるのだ。

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2023年06月17日

Posted by ブクログ

自分にはまだまだ出会うのが早い絶望名言の数々だったと思う。自分が共感しにくいこともあったけれど、辛い時には支えてくれる名言もあった。
この本は読む際の私のコンディションによって星の数が変わってくるので3つ!
そして、何よりカフカ、ゲーテ、シェイクスピアなどの著作に触れ、その人たちの生い立ちや考え方に触れることができてよかった。
当人はどう考えているのかわかりませんが、納豆をやめられないおじさんの話が面白すぎた。逆にこういう人を尊敬してしまう。人間味溢れてて素敵な人だなと感じた。

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2021年05月17日

Posted by ブクログ

特に落ち込んでるわけではない時でも、前向きな言葉はキラッキラすぎてちょっと結構です、ってなるしな
絶望した他人の救いのない言葉に救われる

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2019年07月01日

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