【感想・ネタバレ】君たちはどう働きますか―不安の時代に効く100の処方箋のレビュー

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Posted by ブクログ

はじめは、若者向けの働く心得を説き、終身雇用や年功序列の時代が終わった時代の心構えの内容、中盤は、生涯現役時代における仕事の心構えと展開していきます。途中までは、すでに言い古されたような内容かと思い、特に気になることもなく読み進めていました。しかし、著者には見抜かれていたようで、「当たり前のことしか書いていないという読後感を持たれた読者も多いのではないか」とあとがきで述べた後に、「意図したことは間違ってはいなかった」とし、大切なことは時代が変わっても変わらない、当たり前を実践することが本当の働き方改革が始まる、としています。
確かに、この著書の内容は、特別なものではないのかもしれませんが、本当に仕事の根本となるべき基本をおさえることの大切さを改めて感じられる内容でした。テクニックやスキルに目が行きがちな中で、このような内容に触れることは、今後の仕事人生、社会人として求められるのかもしれません。

▼働き続けるということは、自分ができることと社会が求めることを一致させ続けるということ
▼労働市場の中で個として働き続ける自分をイメージすると、自ずと市場価値について考えるようになる。果たして自分にはそのような市場価値があるだろうか
▼日本人は集団への帰属意識が強いと言われるが、帰属意識は集団への依存心を強める。つまり、つまり、仕事を訊かれて会社の名前を答える心情には、会社への依存が無意識のうちに表れている
▼70歳まで働くと考えると、新卒の22歳から働き始めたとして、生涯で48年間働く計算となる。折り返し地点は46歳。40歳そこそこなら、まだ生涯労働年数の半分も働いていないことになる
▼生涯現役でいるためには、心の柔軟性をいかに保っていけるかが問われる。固くなってしまった筋肉よりも、凝り固まった頭や心を解きほぐすことの方が厄介
▼働き続けられるということは、「あなたは何ができますか?」という問いに、まず自分が明確な答えを持っているということ。それは年齢に関わりなく求められる
▼企業が雇用形態を正社員から契約社員やパート・アルバイト、派遣社員などの流動的なかたちにシフトしているのは、不確実性に対する合理的な対処だと言える。正社員が企業による社員の「所有」という雇用形態だとすれば、非正規社員は「利用」という雇用形態だと言うこともできる
 日本の企業が雇用を「所有」から「利用」へと大きくシフトさせたと見ることもできる。企業を取りまく環境が今後も不確実性を増していくことを考慮すれば、この流れはさらに大きくなるものと思われる。
▼大切なことは、時代や社会が変わっても、変わらないことの方であり、当たり前のことを実践しう、それを持続することだからです。本当の働き方改革は、そこから始まるのだと思います。
▼仕事に対する人々の思いは、昔も今も、働き方が変わってどんなに多様化しても、変わらないのではないでしょうか。変化の激しい時代には、変化にばかり目を奪われがちです。けれど、よく目を凝らせば、変わらないことが見えてくるはずです。何が変わらないのかを自分の目で見極めて変わらないことを大切にすることが、「企業の枠を超えて、生涯働き続ける」力になるのだと思います。

<目次>
はしがき―不安の時代に働き続けるあなたへ
第1章 22歳で人生は決まらない―働き始めるあなたへ
第2章 働き続けられる力―働き始めたあなたへ
第3章 自分の背丈を知る―転職を考えているあなたへ
第4章 海外で働いてみる―グローバル化社会を生き抜くために
第5章 下山の勇気―生涯現役のために
あとがきに代えて―100番目の処方箋

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2020年07月07日

Posted by ブクログ

メイテックの目指す生涯エンジニアの必要性、生涯エンジニアに必要な考え方について記された本。
不確実性の高まる世の中で生涯(変化の中で長く)、エンジニア(専門職として)として働くのはどの業界にも通じる点が多いと感じた。

・働き続けるには、自分の出来る事と社会が求める事を一致させ続ける事が必要
・生涯現役でいる為には心の柔軟性が必要。ベテランだと思わず若手という気持ちで取り組む
・自分が長く働き続ける為には若い人に頭を下げ教えを乞うのはなんでもない事。それができずに損している人が多い
・不確実性が高い時代に企業が流動的な雇用形態を取るのは合理的。生涯働き続ける為には主体的に企業を利用していく事が必要である

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2020年02月17日

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