【感想・ネタバレ】捏造の科学者 STAP細胞事件のレビュー

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Posted by ブクログ

STAP細胞は無い派の本。
あの日、つまりSTAP細胞発見の記者会見当日に筆者が記者としてその場に居合わせたところから始まるが、少しの無駄もなくSTAP細胞への疑惑を丁寧にまとめてある。
小保方氏と擁護派の本を2冊続けて読んだあとにこの本を読んだが、STAP細胞はないと確信させられるほどに記者としての手腕を見せつけられた。
小保方氏いわく、この筆者の取材メールは殺意を感じるほどのものだったそうだが、そう言わしめたのも納得の内容。更にはこれを家事と育児の合間に書き上げたというのだから驚きである。

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2022年03月17日

Posted by ブクログ

結局この事件は何だったんだろう、とずっと思っていたので読みました。毎日新聞の須田記者が、最初はみんなと同じようにSTAP細胞に興奮して報道したジャーナリストの1人として責任を取るかのように丁寧に経緯が書かれていました。
私はやっぱり個人の問題(研究の作法を知らなかった、データの扱いがあまりにずさん)がメインであって、理研の責任論はいまいちピンとこないのですが、周りの若山さんや笹井さんら有名な研究者たちが共著になっていたからみんな簡単に信じてしまった。なぜそのようなしっかりした研究者たちや、ネイチャーがコロッと信じてしまったのかはやはりよく分かりませんでした。あとからきちんと調べたら、ツッコミどころ満載の論文で、出されたデータもめちゃくちゃだけど、そのときはまさかデータ自体がそんなひどいものだとは思わなかったということなのかな…
いろんな研究室を渡り歩いていて、理研にもハーバードからの客員だったという小保方さんの経歴も、扱いが難しいところだったのかも。また、iPS細胞への対抗心、STAP細胞で予算を獲得したいという気持ちもあったんだろう。
仮説や期待を持ちすぎるのも研究を危うくすると感じました。自分も今後臨床研究をするかもしれない、意図せず不正をしてしまうかもしれない、と思ってドキドキしながら読みました。

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2019年05月22日

Posted by ブクログ

博士号の意味、未熟な研究者排出の大学の責任、組織防衛の論理、資金獲得戦術、マスコミの報道の在り方、諸々あるが、ヒトが1人亡くなったという事実。

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2018年12月10日

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ネタバレ

2018/10/6 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2020/3/2〜3/9

世間を騒がせた「STAP細胞」騒動の顛末を綴ったノンフィクション。著者の須田さんは当時twitterで情報を沢山流しておられたのを覚えている。読んでみて、当時を思い出したが、発言や行動を見ていると、論文の主著者は昨年私も悩まされた“関わってはいけない人”だったのでは無いか。科学が愚弄されたのはもちろん端くれで暮らすものとしては許せないことではあるが、笹井氏が亡くなられたことが一番大きな損失であろう。

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2020年03月09日

Posted by ブクログ

情緒的な科学者vs論理的な新聞記者という、いつもと逆の構図が面白かった。
未熟だけど一生懸命な若者に好感を持った権威あるベテラン達。結果としてネイチャーにヤバい論文が掲載されてしまう。「くさった丸太をたまたま渡り切れてしまったようなもの」と本文中にあるがその通りだと思う。しかし応援したくなるというのもひとつの才能で、今だに小保方氏を擁護する一定の世論が存在している。
小保方氏も科学のような検証可能なフィールドではなく社会学や環境もしくは商社・金融のような分野で勝負していれば大出世したのではないか。

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2023年09月16日

Posted by ブクログ

力作。
膨大な取材データと専門的な話を、
一般の人にわかり易く書こうとしているので
ものすごく読み応えがある。

当時の状況を、時系列ごとに問題点をあげて構成されているので、
なんとなく知っていたこの事件が、ああこんな問題があったのかと
改めてわかった。

これぞノンフィクションな一冊。
でも、最後がチョットだれるかな。

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2022年06月11日

Posted by ブクログ

オーディブルのポッドキャストで柳瀬博一氏のゲストで須田桃子さんを知って読みたくなって手を出した。
「STAP細胞はあります」以降のことを知らなかったし、なんなら事件のこともよくわかっていなかった。
難しいけど、専門外でも読めるように説明が多いので読めました。

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2023年02月10日

Posted by ブクログ

STAP細胞事件を追った毎日新聞の女性科学記者の取材ドキュメント。本書を読んで、STAP細胞事件が解明されたとは思わないが、少なくとも、他社を圧倒する取材力で、当時の関係者の心情、STAP細胞に対する見解を引き出し、それらがどう変わっていったのか(または変わらなかったのか)がよく分かり取材ドキュメントとしてとても興味深く、面白かった。個人的には、小保方さんをはじめ主要関係者の人となりがわかるようなエピソードなり、人物像を浮かび上がらせるような丁寧な記述が含まれていると、より読みごたえが増すのではないかとも感じた。

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2021年11月22日

Posted by ブクログ

著者は毎日新聞の記者。内容は表題の通り。文庫化に際して追加された末尾の部分では、この事件の総括を改めてされているのと同時に、小保方氏による手記『あの日』に出てくる名指しによる批判への再反論ともなっている。あの事件の何が問題で、どうして”STAP細胞は存在しない”と言い切れるのかを科学にあまり詳しくない人にもわかり易く伝えようとする姿勢がとても感じられて、興味深く読めた。

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2019年03月09日

Posted by ブクログ

客観的な経緯はわかるけど…
なぜ科学者がそういうことをしたのかという点をもう少し踏み込んでほしかった。

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2018年10月29日

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